スポーツ王国ひろしま!多様な競技を体験できる活気ある街へ
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「鍛える」という鍵を持つ人
広島ガスバドミントン部監督
下田菜都美 さん
2024年7月25日
一流のプレー間近に見られる広島。いろんな競技に触れてみて
野球からホッケー、駅伝まで、広島に拠点を置く全国トップレベルのスポーツチームによる横断型プロジェクト「Team WISH」。参加25チームの一つ、広島ガスバドミントン部の監督を務めるのが下田菜都美さんだ。6年間の選手生活を経て、今年4月に就任した。
部がなく高校の部活に混じった呉の中学時代。自ら選んだ関西の強豪校での高校時代。エリートの歩みは、九州の実業団で壁にぶち当たった。毎日終日練習に打ち込んできたが、毎日2時間しか練習できない格下の相手に敗れた。自分には何かが足りないと感じた。鍛え直そうと実業団を辞め大学へ。広島ガスに入り、日本代表にまで上り詰めた。
「Team WISH」の活動には、子どもたちと一緒にスポーツを楽しむ体験会もある。「広島でバドミントンの裾野を広げたい」と期待を抱く一方で、「さまざまな競技が見られるのが広島のいいところ。いろいろ触れてみてほしい」とも。バドミントンを選んだ自分にも、一流のバレーボール選手のプレーを間近に見てワクワクした幼い頃の思い出がある。
選手から監督へ。5時半起きの10kmランで自分を鍛えつつ
「21点3ゲームの中で人間力が問われる」のがバドミントンの醍醐味という。監督として選手に求めるのも人間力。もっとハングリーさがほしい、とも願う。自分が頑張れば結果が出た選手時代と違って、一人ひとり思いも能力も違う選手たちを動かなければならない監督の立場のしんどさを痛感する毎日。元気いっぱいの若い選手たちとコートの中で向き合う体力をつけるため、毎朝5時半起きで10キロ走ることを自らに課しているという。
勝てば明るい話題となり、町が活気づく。そんな風景を、バドミントンでも展開したい。「スポーツを自分の力にしようとするのが広島の県民性」と考える。スポーツで鍛えた力が、まちづくりなどに波及し、やがて広島の底力となる。信頼する10名の選手たち、そしてコーチ陣やスタッフとともに、そんなスポーツ王国を目指したい。
ひろしまの好きなところ「広島のことば」
人も言葉も温かい。「じゃけえ」「たわん」が好きです。でもすぐに関西弁のスイッチ入ります。好きなのは「知らんがな」。便利だけど広島では冷たいと思われる(笑)。
選手時代の最後の大きな大会、2022年の全日本総合選手権大会。「近寄りがたい選手」だったと自らを振り返る。
広島ガスバドミントン部
ひろしまガスバドミントンぶ
下田 菜都美(しもだ なつみ) さん
「鍛える」という鍵を持つ人
広島ガスバドミントン部監督
1993年広島生まれ。6歳からバドミントンを始める。広島市立原小学校
→大津市立日吉中(滋賀県)→呉市立和庄中→樟蔭東高校(現アナン学園高校・大阪府)→ルネサス(熊本県)→龍谷大学(京都府)→2017年より広島ガスバドミントン部。2021年バドミントンシングルス日本代表。2023年8月広島ガス監督代行、2024年4月監督就任。