福島・小河内・都町パトロール隊のみなさん |
福島・小河内・都町パトロール隊は,広島市西区小河内町1丁目,福島町1丁目,都町地区の40余りの商店が集まった福島・小河内・都町商店会を母体とするパトロール隊です。
同地区は,旧来からの住宅や商店も比較的多くありますが,少子・高齢化が進みつつあり児童数が減少している地区です。
同パトロール隊の活動は,商店会会長の堀川孜郎さん一人の活動から始まりました。
平成15年当時,広島市西区役所付近に夜間集まる暴走族が地域住民に不安を与えていたこともあり,広島中央警察署管内少年補導協助員であった堀川さんは,地域のために何とかしなくてはいけないとの思いで,一人で夜間パトロールを開始しました。2,3か月もするとその活動は商店会役員の知ることになり,会長一人に活動させるわけにいかないと,そのボランティア活動に賛同した仲間が徐々に集まり始めました。
その後,付近の福島町交番の警察官もパトロールに加わるようになり,警察の勧めもあって福島・小河内・都町パトロール隊として広島中央防犯連合会の会員にもなりました。
現在は商店会役員以外の商店会員や,地域住民6名も加わった15名のメンバーによって地域の夜間パトロールなどを行っています。
商店会としても「地域社会を守る」ことを主体に,地域のいろいろな組織と連携して地域に触れ合いの場を提供する活動を展開していますが,同パトロール隊は商店会の枠を越えた地域住民によるボランティア活動として定着しています。
パトロール隊の構成員は30歳代から80歳代までで,全員年齢に関係なく元気に楽しく活動を行っています。
※ 福島・小河内・都町パトロール隊は「広島県減らそう犯罪・なくそう交通事故パートナーシップボランティア団体」の登録団体です。
現在パトロール隊では第2,第4土曜日の午後8時から,一時間程度地域内の夜間パトロールを行っています。特に都合が悪い人を除いて,毎回メンバー10人以上が集まり,照明器具などを手にして出会う人に「こんばんは」などの声をかけながら,徒歩で地区をパトロールします。
パトロール隊は,「無理なく,楽しく」をモットーに活動しています。もともと一人が始めたボランティア活動に,徐々にメンバーが集まったパトロール隊であり,そこに強制的な要素は無く,「メンバーで集まるひと時を楽しむ」ことを大切にしています。パトロールの30分前に一人のメンバー宅に集まり,出発までみんなで雑談などを楽しみます。パトロール終了後も再度メンバー宅に立ち寄り,再び会話に花が咲きます。このパトロール前後の会合がメンバーのコミュニケーションを図り,活動を楽しいものとしているのです。
「実は83歳で最高齢のメンバーの岡崎さんが一番熱心に活動されています。」と話されるパトロール隊代表者の堀川孜郎さん |
また,毎年忘年会や野球観戦などのレクリエーションを行うこともメンバーの団結力を高めています。代表者の堀川孜郎さんは,「メンバーで楽しむことによって,地域のためになればいい。」と話されるほか,「レクリエーションもパトロール隊の行事ということであれば家族の理解が得やすく,パトロール活動のメリットはこういうところにもあります」と冗談めかして話されていました。