青崎地区青少年健全育成連絡協議会「子ども見守り隊」のみなさん |
広島市の中心部からやや東側に位置し,旧来からの住宅や,新興のマンション,商店,マツダ本社工場などが並立する広島市南区の青崎地区において,子どもの見守り活動や地域パトロールを展開する青崎地区青少年健全育成連絡協議会「子ども見守り隊」は,その積極的な取組みが各方面から評価を受けている防犯ボランティア団体です。
青崎地区青少年健全育成連絡協議会(青崎地区青少協)では,従来から青少年健全育成活動を推進するとともに,少年の非行防止と有害な社会環境の浄化を進めていましたが,平成11年7月,青崎地区で,子どもが何者かに声をかけられ,連れ去られそうになった事件の発生をきっかけに,青少協の会員で地区の巡回を始めたのが,地域の見守り活動の始まりとなります。その後,平成17年に全国や広島県において,小学校児童に関わる事件が発生したことなどを受け,小学生の登下校時の見守り活動などが活性化し,現在では一年365日,一日も欠かさず活動を行っています。
同隊の構成員は現在約50名,60歳代・70歳代を中心に,広島市立青崎小学校区,同大州中学校区内において活動を行っています。「子ども見守り隊」の名称については,正式名称ではなく,活動の際に着用するベストに「子ども見守り隊」と記入している関係から,いつしか地区住民から「子ども見守り隊」と呼ばれるようになったものです。
同隊については,長年の活動,取組みについて広く評価されることとなり,平成20年5月25日には「防犯功労団体」として広島県警察本部長・社団法人広島県防犯連合会長連名表彰を,同11月25日には「平成20年度学校安全ボランティア活動奨励賞」として文部科学大臣表彰を,平成21年2月12日には「平成20年度広島市交通安全功労市長表彰」をそれぞれ受賞しています。
青崎地区青少協「子ども見守り隊」では,小学校の登校日は,登下校時のいずれも見守り活動を必ず行っています。下校時間については,小学校と連携を密にし,それぞれの学年の下校時間を把握して活動しており,特に1年生の児童については,下校時,帰宅方面ごとに校庭に集合した児童にそれぞれに会員が付き添って,各児童を自宅まで送り届けています。他の学年の児童については,各主要の交差点において,見守りとともに交通安全指導を行う他,児童館に通う児童についても見守り活動を行っています。
同隊の特徴として,徒歩や青色回転灯装着車による地域のパトロールがあります。徒歩によるパトロールは,青崎小学校の正門・南門,青崎保育園,児童館の合計4箇所に設置した立ち寄り場所を,会員が不定期にパトロールするもので,パトロール時には立ち寄り場所に設置している巡回表に印鑑を押すことになっています。パトロールは一年365日,一日も休まずに続けており,毎日常時20名位の者が活動しています。
巡回表に印鑑を押すこととなったのは,地域の防犯意識の高さを地域内外の人に示すためで,どの立ち寄り場所も,一日の内,ランダムな時間帯に何人もの会員が押印をしています。
下校時の見守り活動の状況 |
青色回転灯装着車については,会員の自家用車5台の認定を受け,会員15名が講習を受けたうえ,平成19年1月から毎日5名位がパトロールを行っています。また,他の10名位の会員は,自家用車に「パトロール」と記載したマグネットシールを貼って,移動の際に地域のパトロールを兼ねて行っています。
こうした青崎地区青少協「子ども見守り隊」の取組みは,広く地域住民の間に浸透しており,犯罪の抑止につながっています。
帰宅方面ごとに校庭に集合した1年生の帰宅に付き添う会員 | 小学校前の横断歩道での見守り |
立ち寄り場所の巡回表 | 青色回転灯装着車によるパトロール |
「平成20年度学校安全ボランティア活動奨励賞(文部科学大臣表彰)」の賞状 | 賞状を手にする代表者の高橋直嗣さん |