勢ぞろいしたパトロール隊 |
福山市のほぼ中心部で福山城の東側に位置する福山市立東小学校区において,地域パトロールや子どもの見守り活動など,地域の安心安全に取り組んでいるのが「東学区防犯パトロール隊」です。
東学区は,面積0.9平方キロ,居住人数約6,500人,多くが一般住宅で占められている地域で,23町内会が存在します。
東学区では,従前から毎年年末に防火を兼ねた夜警活動を行っていましたが,一過性のものであったことから,継続した防犯活動の必要性について度々話題に上がることがありました。その様な中,学区内の一町内会において全世帯に対し,住民主体で防犯活動を行うことの是非について,アンケート調査を行った結果,多くの世帯から賛同を得られ,平成15年9月,福山東警察署の助言を受けるなどし,同警察署管内で初めてとなる町内会防犯パトロール隊を結成しました。同パトロール隊では,週1回の夜間パトロールを継続して実施していたところ,この活動が広く注目され,更に東学区住民に着実に防犯に対する意識が根付いてきたことから,これらの成果を踏まえ,活動を東学区全体へ拡大することとし,平成16年4月,学区単位でのパトロール隊では福山東警察署管内で第1号となる東学区防犯パトロール隊を発足しました。
活動範囲は原則的に福山市立東小学校区であり,約180人の方が何らかの防犯活動に参加しています。これは,学区内居住者6,500人の約2.8パーセントとなります。
主な構成員は,東学区内の防犯組合員,シニア・ウォーキングパトロール隊,老人会,女性会,各町内会で,年齢層は60歳代が43.4パーセント,70歳代が21.7パーセントを占めます。
同パトロール隊では,学区を8ブロックに分割し,学区内19名の地域安全推進員を各ブロックに複数名配置して,ブロック責任者を定めています。防犯活動はそれぞれのブロック単位で活動計画を立てて実行しており,随時ブロック長会議を開催して情報の共有化を図っています。
子どもの見守り活動は,登下校の見守りを殆どのブロックで行なっており,毎日行なうブロックもあります。学区全体の活動としては,毎月第2・4木曜日の一斉下校日に,子ども会単位で帰宅する児童に付き添って見守っています。この下校時の見守りは,学校に近いブロックの隊員は校門から付き添い,児童の帰宅場所によって隣のブロックの隊員に引き継ぐ形で見守っています。
防犯パトロールについては,主に夜間パトロールを行なっており,各ブロックごと実情に合わせて週1回から月2回まで,参加人員も輪番制から任意参加により,数人から20人くらいの単位で行なっています。
学区内の二つのブロックでは,平成17年から警察と連携して,隔月毎に夜間二箇所において,無灯火自転車に対する街頭指導を行っています。
東学区だいすキッズ |
犯罪情報など警察から得た情報については,選別のうえ,学区内の地域安全推進員と23名の防犯委員にFAXネットで送信したり,回覧板を利用したり,公民館掲示板に貼りだすなどして,周知徹底を図っています。
その他同隊では,東学区安全活動少年団「東学区だいすキッズ」隊を結成し,その活動をサポートしています。その目的は,子どもたち自身の防犯意識を高めるとともに,ボランティア活動を通して将来を担う少年の育成を図るというもので,少年団で各種イベントやパレードに参加して防犯広報活動を行っているほか,量販店において直接店長から万引きの実態や被害対策などの話を聞くことなども行なっています。