広島原爆遺跡(旧日本銀行広島支店)
(写真提供:広島市文化振興課)
【解説】
広島原爆遺跡は、第二次世界大戦の末期である昭和20年(1945)8月6日に広島にアメリカ軍により投下された原子爆弾(以下「原爆」と略す。)の被害の実相を伝える遺跡である。爆心地から1.4kmまでは人体に致命的な熱傷を与え、2km以内では大半の建物が全壊全焼した。原爆による被害は、爆風、熱線、放射線が挙げられ、同年中に約14万人が死亡したと推定されている。
旧燃料会館(現・平和記念公園レストハウス)は、地階には火災痕である煤のある天井や、爆風の影響で押し上げられたと推定される天井スラブが残る。旧日本銀行広島支店は爆風による地階の扉の蝶番の損傷や、2階の木製の腰壁には窓ガラスの破片が突き刺さった痕などが残る。旧本川国民学校校舎(現・本川小学校平和資料館)は炭化した木煉瓦や焼け焦げた戸枠・配電盤が残る。旧袋町国民学校校舎(現・袋町小学校平和資料館)は被爆後臨時救護所となった際に記された伝言や炭化した木煉瓦が残る。多聞院鐘楼は爆風によって損傷した天井や梁をそのまま残す。旧中国軍管区司令部防空作戦室は、当時勤労動員されていた高等女学校の生徒が、電話により四国軍管区司令部と福山の部隊に被爆直後に被害を伝えた場所である。
広島原爆遺跡は第二次世界大戦末期における原爆投下の歴史的事実と、人類史上初めて使用された核兵器の被害、戦争の非情さを如実に伝える遺跡である。
名称 | 広島原爆遺跡 | |
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よみがな | ひろしまげんばくいせき | |
指定 | 国指定 | |
種別 | 史跡 | |
種類 | ||
所在地 | 広島市中区中島町、袋町、本川町、基町、南区比治山町 | |
員数 |
指定面積3,652.23平方メートル |
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指定年月日 | 令和6年2月21日 | |
構造形式 | ||
法量 | ||
公開状況 |
○旧燃料会館(現・平和記念公園レストハウス) ○旧日本銀行広島支店 ○旧本川国民学校校舎(現・本川小学校平和資料館) ○旧袋町国民学校校舎(現・袋町小学校平和資料館) ○多聞院鐘楼 ○旧中国軍管区司令部防空作戦室 |
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交通案内 |
○旧燃料会館(現・平和記念公園レストハウス) ○旧日本銀行広島支店 ○旧本川国民学校校舎(現・本川小学校平和資料館) ○旧袋町国民学校校舎(現・袋町小学校平和資料館) ○多聞院鐘楼 ○旧中国軍管区司令部防空作戦室 |
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関連施設 | 名称 | 広島平和記念資料館 |
開館時間 |
3月~7月 :7時30分~19時00分 |
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休館日 | ・12月30日~12月31日(ただし、情報資料室は12月29日から1月1日まで閉室) ・展示入替期間 ・2月(中旬から3日間) |
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入館料 | ・一般(大学生以上) 200円 (一般30人以上の団体利用は一人あたり160円) ・高校生 100円 (高校生20人以上の団体利用は無料) ・中学生以下 無料 ※入館料が免除または減額となる場合については、広島平和記念資料館ホームページを参照ください。 |
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所在地 | 広島市中区中島町 | |
電話番号 | 082-241-4004 | |
交通案内 |
・市内電車 |