【解説】
当初のままの光背(こうはい)を背に両手を定印(じょういん)に結び,これも当初のままの複合装飾蓮座に坐るこの仏像は,頭髪を細密な螺旋(らせん)状に表し,頭頂肉髻を小型で高くした室町時代中期(15世紀)と思われる時代的特色をよく表している。白毫は透明で,眼は玉眼である。像は下地に黒漆をかけ,その上に金箔をおいた金色(一部後補)でその法衣の上に描かれた唐草文の痕も製作時代を知る手がかりとなる。舟形に作られた光背は,上部及び左右に都合3個の化仏(けぶつ)を配し,化仏を中心に水煙の昇る状態を透彫(すかしぼり)で表した珍しい遺品であるが,左方上部の一部を欠失しているのは惜しまれる。
※肉髻(にっけい)…仏の姿を表す三十二面相の一つで頭頂の髷(まげ)の形をした部分
※白毫(びゃくごう)…仏の姿を表す三十二面相の一つで仏の眉間にあって光明を放つとされる
名称 | 木造釈迦如来坐像 | |
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よみがな | もくぞうしゃかにょらいざぞう | |
指定 | 県指定 | |
種別 | 重要文化財 | |
種類 | 彫刻 | |
所在地 | 東広島市安芸津町 | |
員数 | 1躯 | |
指定年月日 | 昭和53年1月31日 | |
構造形式 | 寄木造,複合装飾蓮座,水煙透彫の舟形光背,玉眼 | |
法量 | 像高41cm,膝張32cm 光背/縦60.5cm,46.5cm 台座/高さ37.5cm |
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公開状況 | 立花区へ事前に連絡必要(0846-45-2643) | |
交通案内 | ○JR「安芸津駅」から北西へ約1.5km | |
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