コラム:難民支援について(平和推進プロジェクト・チーム 担当者より)
印刷用ページを表示する掲載日2020年12月3日
私は社会人採用で広島県に2017年に入庁し,現在は平和推進プロジェクト・チームに所属し,将来国際平和に貢献する人材の育成や核抑止力に頼らない新たな安全保障理論構築のための海外の研究機関との共同研究事業等を担当しています。
前職は,関西に拠点を置く国際協力NGOに勤務しており,シリア難民やアフガニスタン難民支援の事業に携わりました。一口に難民問題と言っても彼らがおかれている状況は様々で,シリア難民のような内戦の激化により短期間に大量の人々が隣国に避難する「緊急的」な状況もあれば,アフガニスタン難民のように,1979年の旧ソビエト連邦によるアフガニスタン侵攻から始まり,断続的に続く民族紛争やタリバン政権下の弾圧,9.11.(米国同時多発テロ事件)以降のアフガニスタン紛争の中で隣国に逃れ,そこで結婚し子どもが生まれ,一度も祖国を知ることなく育った二世や三世が依然として難民として扱われるという「慢性的」な状況もあります。