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平成30年広島県議会6月定例会(平成30年6月21日)

印刷用ページを表示する掲載日2018年6月21日

知事説明要旨

6月定例県議会の開会に当たり、ただいま提出いたしました議案の説明に先立ちまして、本県を取り巻く情勢及び本年度主要施策の取組状況について、御報告いたします。

 

1, 本県を取り巻く情勢と認識

まず、今月6日に県が管理する国道191号で発生しました法面崩壊により、犠牲となられた方とご遺族の方々に対しまして、心よりお悔やみ申し上げます。

また、道路管理者として深くお詫び申し上げます。

今回の法面崩壊により、おひとりが亡くなられたことを重く受け止めており、被災原因の究明や対策工法等の検討を行うため、16日には専門家による第1回の検討会を開催いたしました。

引き続き、専門家の御意見を伺いながら、県が管理する道路の更なる安全確保に向けた対策の在り方について、検討を進めてまいりたいと考えております。

また、今月18日に発生しました大阪府北部を震源とする地震により犠牲となられた方々に対しまして、深く哀悼の意を表しますとともに、被災された方々に対し、心よりお見舞いを申し上げます。

この度の地震により、小学校のブロック塀が倒壊し、通学中の児童が亡くなられたことを受け、緊急の対応として、県内の幼稚園、保育所、小・中・高等学校などの施設の安全点検を行うことといたしました。

次に、経済・雇用の情勢についてでございます。

県内の景気は、生産、輸出、設備投資が引き続き増加傾向にあり、個人消費も持ち直すなど、全体として、緩やかに拡大しております。

本年3月に公表いたしました平成27年度県民経済計算におきましても、本県の県内総生産の増加率は4.7%と、全国の2.8%を大きく上回る高い水準となっております。

雇用・労働情勢につきましては、有効求人倍率は1.9倍を超える高い水準で推移し、雇用者所得も労使交渉等による賃上げが進むなど、着実な改善が続いておりますが、特に中小企業において必要な人員を確保できないとの声もあり、企業の人手不足が企業活動に影響することが懸念されます。

一方、米国では、トランプ大統領が自動車の輸入制限を検討するよう指示しており、仮に高率な関税措置が現実となれば、マツダや部品メーカーの経営への影響は避けられず、自動車産業のウエイトの大きい県経済全体への影響も憂慮されますことから、動向を注視してまいります。

 

2, 平成30年度主要施策の取組状況

続きまして、現在展開しております県民の皆様の欲張りなライフスタイルの実現を一層応援するための施策について、主な事業の取組状況を御説明いたします。

 

【欲張りなライフスタイルの実現に向けた取組】

(全ての子供が夢を育むことのできる社会づくり)

一点目は、「全ての子供が夢を育むことのできる社会づくり」でございます。

世代を超えた貧困の連鎖を防止し、子供の未来を応援する取組につきましては、本年度、確かな学力を身に付けるための生活の基盤づくりに取り組むこととしており、まずは、子供が朝ごはんを食べる割合の向上を図り、生活習慣の改善などにつなげるため、学校の敷地内で子供たちに朝ごはんを提供するなど様々なケースを想定したモデル事業の実施に向けて、関係者と調整を進めております。

また、家庭の経済的事情などにかかわらず、全ての子供の能力と可能性を最大限高める教育を実現する学びのセーフティネット構築事業につきましては、学力に課題のある児童生徒の減少を図るため、対象となる学校等を指定して、教員を加配し、児童生徒一人一人の課題に応じた指導を行っております。

さらに、相談支援体制の強化を図るため、スクールソーシャルワーカーへの研修やアドバイスなどを行う専門職員を教育委員会に配置するとともに、大学等への進学を支援するため、入学金や初年度の授業料など進学時の経済的負担を軽減する新たな給付型奨学金制度を創設し、今月11日から募集を開始いたしました。

今後は、県庁一丸となって横断的に施策を推進するため、新たに設置した子供未来応援プロジェクト・チームにおきまして、先月取りまとめした子供の生活に関する実態調査の結果などを踏まえ、有識者の方々の御意見も伺いながら、次世代を担う子供たちの未来を応援する施策の在り方を検討してまいります。

次に、誰もが安心して子育てができる環境整備についてでございます。

昨年度、3市町でモデル事業を実施いたしましたひろしま版ネウボラの構築につきましては、定期面談の充実などにより、窓口での相談件数が2割程度増加するなど一定の成果も出ておりますが、子育ての安心感の醸成やリスクの早期発見・早期支援につながっているかなど、十分な検証が必要であると考えております。

本年度はモデル市町を、中山間地域を含む6市町に拡大することとしており、既に事業を開始している三次市、北広島町に加え、今後、府中町でも実施する予定となっております。

引き続き、従事する人材の確保や資質向上に向けて取り組むとともに、全県への設置促進に向けた課題を検証してまいります。

また、乳幼児期の教育・保育の質の向上を図るため、「遊び 学び 育つ ひろしまっ子!」推進プランに基づき、本年4月に、乳幼児教育支援センターを設置し、幼稚園や保育所等での指導経験のある者を専門職員として配置するなどの体制の充実を図っております。

今後は、このセンターを拠点に、家庭教育の充実や幼稚園・保育所等における教育・保育の充実などの施策を総合的に推進してまいります。 

 

(第4次産業革命を好機とした生産性革命)

二点目は、「第4次産業革命を好機とした生産性革命」でございます。

新たな付加価値の創出や生産効率の向上を目指し、AI、IoT等のデジタル技術を活用した実証実験を行う場「ひろしまサンドボックス」につきましては、県内外の多様な企業や人材が共に試行錯誤ができる環境づくりとして、先月立ち上げた推進協議会に広く参加を促進するとともに、今月12日から実証実験の公募を開始いたしました。

また、県内企業のイノベーション創出の取組を支援するため、今月4日に、世界のAI、IoTの先進地域であるシリコンバレーで活躍している日本人起業家によるビジネスセミナーや県内企業との商談会を広島市内で開催いたしました。

引き続き、第4次産業革命に的確に対応し、本県産業の持続的な成長に向けて、取り組んでまいります。

(中山間地域の地域力強化及び都市圏の活力強化)

三点目は、「中山間地域の地域力強化及び都市圏の活力強化」でございます。

昨年、開催いたしました「ひろしま さとやま未来博2017」を通じて、若い世代を中心に、地域づくり活動に取り組む動きが広がりを見せておりますが、今後は、この成果をより確かな軌道に乗せ、実践活動の更なる活発化を図ってまいります。

そのための支援体制として、今月18日に、行政、経済団体、金融機関及び大学等が一体となった「さとやま未来円卓会議」を立ち上げたところであり、今後は、地域づくりをリードする人材のプラットフォームである「ひろしま里山・チーム500」を中心に、意欲ある人材の地域づくり活動を積極的に後押ししてまいります。

あわせて、こうした人の輪を更に広げていくため、私自身が現地に赴いて、実践者の方々と意見交換を行うための懇談会を、7月から県内各市町において順次開催してまいります。

また、「さとやま未来博」で取り組みました廃校リノベーションの成果を更に広げていくため、中山間地域における廃校施設等の地域資源を活用した企業のサテライトオフィス誘致の取組が6市町で始まったところであり、県としても、これをしっかりとサポートし、中山間地域ならではの仕事づくりにつなげてまいります。

次に、都市圏の活力強化についてでございます。

広島市都心の拠点性向上を図るため、広島市と共同で策定いたしましたひろしま都心活性化プランに基づき、民間の投資を呼び込むための仕組みづくりやエリアマネジメント組織の設立支援などに取り組んでおります。

本年2月には、紙屋町・八丁堀地区が、内閣府から都市再生緊急整備地域の候補地域に選定され、先月には、エリアマネジメント組織として広島駅周辺地区まちづくり協議会が設立されるなどの動きが出てきております。

また、富士見町地区で進めております、国際会議を開催できるハイグレードなホテルの進出を受け入れる環境整備につきましては、瀬戸内ブランドコーポレーションと

富士見町開発合同会社による公募の結果、運営事業予定者がヒルトン・グループに決定されたところでございます。

引き続き、関係機関と連携して、広島の国際的なブランド力の向上を図り、国際会議の開催件数や観光客数の増加など都心の活性化に向けて取り組んでまいります。

さらに、備後圏域の玄関口である福山駅前地区の活性化を図るため、福山市が本年3月に策定した駅前再生ビジョンの実現に向けて、先月、新たに設置されました福山駅前デザイン会議へ参画するとともに、駅前の賑わいの創出に向けた、まちづくりを牽引する人材の育成や機運醸成などの取組を支援してまいります。

これらの都心活性化の取組を一層推進していくに当たりましては、継続的な活動に必要な安定した財源を確保し、エリアマネジメント活動を促進するため、先月国において創設された地域再生エリアマネジメント負担金制度の活用も、関係市とともに検討してまいります。

(スポーツを核とした地域づくり)

四点目は、「スポーツを核とした地域づくり」でございます。

本年4月6日から8日までの3日間、アーバンスポーツの世界大会「FISEワールドシリーズ広島2018」が開催されました。

雨により初日の競技が中止となったにもかかわらず延べ8万6千人の方が来場し、世界最高峰の技や躍動感を間近で体感していただくとともに、交通事業者による企画乗車券の発行や、商店街が連携したPRイベントやセール開催など、大会を核とした地域の活性化の取組が実施されました。

今後は、今回の大会を総括した上で、来年以降の大会の開催について検討を進めるとともに、日本初の世界大会の開催地として、国内外の多くの方々の共感が得られ、広島がアーバンスポーツの聖地となっていくよう、中長期的な視点に立った取組を検討してまいります。

また、東京オリンピックに向けたメキシコ選手団の事前合宿につきましては、本年4月の廿日市市をスタートに、7市町において合宿の受入れが始まっており、地元の学生や社会人選手との合同練習で、お互いの技を磨き合っていただいております。

選手の皆様には、学校や社会福祉施設などでの交流により、広島県民の暖かいおもてなしの心を実感していただくとともに、地元の皆様には、これを契機に、メキシコを、より身近に感じていただいているところでございます。

県では、多彩な交流が広く県内で行われ、地域の活性化につながるよう、引き続き、様々な分野の関係者と連携し、各合宿地における取組を支援してまいります。

 

 

【その他の欲張りライフ応援施策】

続いて、その他の欲張りライフを応援する施策について御説明いたします。

まず、出会い・結婚支援についてでございます。

こいのわプロジェクトにつきましては、結婚を希望する若者の夢を叶えるため、出会いの場の創出などに取り組み、これまで、ひろしま出会いサポートセンターの登録会員数が1万1千人を超え、会員からの成婚報告が182組に達するなど、一定の成果が出ております。

この取組を更に推し進めるため、今月から、サンフレッチェ広島と連携した広報や、企業の経営層の関心を高め、結婚支援の取組について働きかけを行うウェブサイトの開設など、様々なプロモーションを展開してまいります。

次に、観光地ひろしまの推進についてでございます。

平成29年の観光客数は、宮島への来島者数が過去最高を更新したことに加え、「さとやま未来博」の開催、シンガポール便の就航、海外重点市場ごとのプロモーション効果などもあり、総観光客数6、989万人、外国人観光客数243万人といずれも6年連続で過去最高を更新いたしました。

今後も、ひろしま観光立県推進基本計画に掲げた目標の達成に向けて、総観光客数の増加に加え、日帰り客を宿泊客へシフトさせるなど、観光消費額の増大に努めてまいります。

次に、多様な投資誘致の促進についてでございます。

現在、三原市と共同で整備を進めております本郷産業団地の1期につきましては、企業の立地ニーズを取り込み、早期の企業立地を図るため、工事着手と同時に公募分譲を開始した結果、自動車関連企業の最新鋭工場用地として分譲することが決定いたしました。

今後も、県内外からの企業誘致に取り組み、県内産業の活性化を図るとともに、本郷産業団地の2期及び3期の造成・分譲についても、企業ニーズを踏まえ検討してまいります。

次に、信頼される医療・介護提供体制の構築についてでございます。

団塊の世代の方々が75歳以上となり、医療や介護の需要が大きく増加する
2025年を見据え、県民の皆様の生活の質の向上を目指し、健康ひろしま21、広島県保健医療計画、ひろしま高齢者プラン等を本年3月に策定いたしました。

健康寿命の延伸をこれらの計画全体の総括目標として掲げ、新たに介護予防の推進に重点的に取り組むとともに、がんや脳卒中など主要な疾病の予防・早期発見と質の高い安心できる保健医療提供体制の構築などに取り組んでまいります。

また、本年度から県が財政運営の責任主体となっております国民健康保険につきましては、市町と連携して収支の健全化に取り組み、安定した財政運営を目指してまいります。

さらに、医療費適正化につきましては、広島県医療費適正化計画に基づき、医療費の過度な増加の抑制を図ることとしており、適正化による効果額が大きい後発医薬品の使用促進や市町の保健事業を支援するための医療費分析などの実施に必要な経費を6月補正予算に計上しております。 

次に、県立広島大学の改革についてでございます。

本格的な人口減少やグローバル化の進展、ICTやAI等の技術革新など、社会経済環境は大きく変化しており、高等教育においても、こうした時代の変化に的確に対応することが求められております。

また、初等中等教育における「学びの変革」を、高等教育段階でも導入し、更に発展させていく必要があります。

このため、大学教育の質的転換に向けて、学生が柔軟に幅広い分野を学べるよう、既存3キャンパスの学部・学科の再編を進めるとともに、分野にかかわらず、知識を活用し、他者と協働して新たな価値を生み出す人材の育成を目指す、新たな教育モデルの構築を検討してまいりたいと考えております。

この2つの改革を両輪として、学生の選択肢の拡大、実践的な課題解決力の養成を図るとともに、地域の成長・発展を支える人材から国際社会で活躍する人材まで、多様で厚みのある人材層の形成を進め、これからの広島県の発展に貢献する県立大学を目指してまいります。

(災害に強いまちづくり)

次に、「災害に強いまちづくり」の分野でございます。

土砂災害警戒区域等の指定に向けた取組につきましては、平成31年度末までの区域指定の完了に向けて、本年度予定していた89小学校区について基礎調査に着手し、調査対象である377校区全てで着手済みとなりました。

引き続き、計画どおり基礎調査を本年度末までに完了させるよう、着実に進めてまいります。

治水対策につきましては、計画的な河川改修や流下能力を確保するための河川の浚渫などに努めるとともに、警戒避難体制の強化といたしまして、住民の方々と共に現地で避難に必要な時間を検証するなど、避難行動の実態を踏まえ、本年3月までに、避難勧告等の発令の目安となる基準水位を見直しいたしました。

本年度の出水期を迎えるに当たり、この見直しを踏まえた市町等の防災行動の確認や、住民の皆様の避難行動の周知を行うとともに、先月25日には、私自身も平成26年8月の土砂災害の現地に赴き、被災地の復旧状況を確認いたしました。

引き続き、早期の復旧・復興に向けた取組を進めるとともに、ハード・ソフトが一体となった防災・減災対策を推進いたします。

次に、広島県「みんなで減災」県民総ぐるみ運動についてでございます。

県民の皆様へ登録を促進している防災情報メールの機能を拡充し、本年3月から、避難情報など県民が災害から命を守るために欠かせない情報を一括して配信しております。

さらに、多様な手段で情報を届けるため、ヤフー株式会社と連携協定を締結いたしまして、同社のアプリ等による配信も開始いたしました。

引き続き、県民の皆様が災害発生の危険性をいち早く察知し、適切な避難行動をとっていただけるよう取組を進めてまいります。

(広島の価値の共鳴・共振)

次に、「広島の価値の共鳴・共振」の分野でございます。

先日、北朝鮮が朝鮮半島の完全な非核化に取り組むことなどについて、米朝首脳が合意したことは、朝鮮半島の非核化に向けた、歴史的な転機となるものですが、他方で、今回の合意は、包括的なものであり、今後、北朝鮮の核・ミサイルの完全で検証可能かつ不可逆的な方法による廃棄につながるかどうか見定める必要があると考えております。

本県では、本年4月に、ジュネーブで開催されましたNPT運用検討会議準備委員会に参加し、朝鮮半島の非核化に向けた、国連軍縮研究所との共同研究の成果を発信し、先般、連携協定を締結しました英国の世界的研究機関である王立国際問題研究所とは、朝鮮半島の非核化を含む核軍縮政策の共同研究を進めることとしております。

こうした取組を踏まえ、本年8月のひろしまラウンドテーブルには、米・露・中・韓・日の核軍縮・安全保障の専門家や政府関係者、世界を代表する研究機関の研究者を招聘し、朝鮮半島の非核化の進展に向けて具体的なプロセスの進展に貢献する政策づくりを加速してまいります。

加えて、本県は、「国際平和のための世界経済人会議」の開催などが、国連が提唱する「持続可能な開発目標」、いわゆるSDGsの達成に向けた、優れた取組を提案する自治体として、「SDGs未来都市」の一つに内閣総理大臣から選定されました。

こうした取組を通じて、本県として、核兵器のない平和な国際社会の実現に具体的に貢献していきたいと考えております。

3, 当面する県政の諸課題への対応

次に、当面する県政の諸課題への対応について、御報告いたします。

まず、鞆地区道路港湾整備事業についてでございます。

今月3日から16日にかけて、鞆町の住民の方々を対象とした地区別の説明会を開催し、現在取り組んでいる事業の進捗状況や山側トンネルの検討に向けた各種調査の実施予定等について丁寧に御説明し、住民の皆様と意見交換を行いました。

また、先月24日には、鞆の浦が文化庁から日本遺産に認定されました。

今後とも、鞆の歴史・伝統を尊重した上で、住民の皆様が、将来にわたって安心して住み続けることができるよう、福山市と連携・協力し、鞆のまちづくりの諸課題解決に向けて、全力で取り組んでまいります。

次に、広島高速5号線についてでございます。

平成24年12月に牛田東三丁目にお住まいの一部の住民の方から申し立てのありましたトンネル工事に関する調停事件におきまして、裁判所の提示した調停条項案が概ねこれまで地域住民の皆様へ御説明してきた内容であり、申し立てられた方々の合意も得られたことから、この度、調停の議案を提出しております。

引き続き、シールドトンネル掘削に向けて、広島市、広島高速道路公社と連携し、地域住民の皆様の御理解と御協力を得ながら、丁寧かつ着実な事業推進に取り組んでまいります。

次に、広島市東部地区連続立体交差事業についてでございます。

現在、本年2月に県、広島市、府中町及び海田町の関係4者で合意した見直し案を基本に、JR西日本等へ調査・設計を委託し、検討を進めております。

引き続き、共同事業者である広島市と連携し、できるだけ早期に工事着手できるよう、取り組んでまいります。

次に、水道事業の広域連携についてでございます。

本年4月に、水道事業を運営する全ての市町の賛同を得て、広島県水道広域連携協議会を設置をいたしまして、第1回の会議を開催いたしました。

この協議会において、広域連携の具体的な取組について、市町と十分に協議を重ね、合意形成を図りながら、平成31年度末の広域連携計画策定に向けて、取り組んでまいります。

次に、4月に発生いたしました松山刑務所大井造船作業場からの受刑者逃走事件についてでございます。

地域住民の皆様には、事件発生から解決に至るまで、23日間もの日数を要し、長期にわたり、御心配や御不便をおかけしたところでございます。

事件解決後、法務大臣が県を訪問された際に、大臣に対し、こうした事件が二度と発生しないよう、徹底的な検証を行い、万全の再発防止策を講じていただくとともに、万が一、今回のような事件が発生した場合の早期解決策を検討していただくようお願いしまして、再発防止策につきましては、先般、法務省において、対応策が示されたところでございます。

4, 6月補正予算案等の概要

次に、今回提出いたしました議案につきまして、その概要を御説明いたします。

まず、一般会計補正予算案につきましては、平成30年度当初予算編成後の状況変化等を踏まえ、必要性が認められる事業に適切に対応することを基本として、編成しております。

具体的な補正の内容でございますが、「欲張りなライフスタイル」の実現に向けた取組に時機を逃さず対応するための経費について、予算を計上しております。

これらの結果、一般会計の歳入歳出補正予算額は、5億1、758万円の増額となり、本年度予算の累計額は、9、544億758万円となります。

また、公の施設の管理運営業務を指定管理者に委託するため、一般会計及び特別会計において、それぞれ、債務負担行為予算を計上しております。

次に、予算以外の議案といたしまして、「広島県手数料条例及び県立病院使用料及び手数料条例の一部を改正する条例」などの条例案4件、人事案件といたしまして、「広島県公安委員会委員の任命の同意について」など2件、その他の議案では、「調停を成立させることについて」など3件を提出しております。

また、報告事項として、専決処分のほか、平成29年度繰越明許費繰越計算書、県が資本金の四分の一以上を出資等している法人の経営状況説明書などを提出しております。

どうぞ、慎重に御審議いただき、適切な御議決をいただきますよう、よろしくお願いいたします。

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