1.手法
平成27年基準鉱工業指数における季節調整は,米国センサス局のX-12-ARIMA を用いて実施した。
季節調整済指数は,季節要因に加え,曜日・祝祭日要因,うるう年要因によっても調整されている(在庫・在庫率指数については,季節要因のみ)。
具体的には以下のとおり。
季節調整済指数=原指数÷(季節・曜日・祝祭日・うるう年指数)
2.X-12-ARIMA に用いるスペックファイル
平成27年基準改定時に使用したスペックファイルの見本は以下のとおり。
series{ start=YYYY.M
span=(2010.1,2017.12)
decimals=1 }
transform { function=log }
arima { model=(p d q)(P D Q) }
regression{ variables=(td1nolpyear lpyer ) →在庫の場合は,regression の{ }内を削除
user=(jap-hol)
usertype=holiday
start=YYYY.M
file=”xxxxxxxxxxxxxxxxxxxx”}
forecast { maxlead=12 }
estimate { save=( mdl )
maxiter=500 }
x11{ print=(none + d10+d11+d16)
save=(d10 d11 d16)
seasonalma=x11defalt }
各系列の (p d q) (P D Q)
系列 |
(p d q) (P D Q) |
生産 |
(2 1 2)(0 2 2) |
出荷 |
(0 1 1)(0 1 1) |
在庫 |
(2 1 2)(0 2 2) |
3.季節指数等の運用
平成30年1月以降の季節指数は,暫定季節調整方式を採用している。具体的には,平成29年の季節指数を適用している。
これに対し,曜日・祝祭日・うるう年指数は,暫定方式を採らず,上記2.で推計されたパラメータとカレンダーから計算して利用している。
4.季節指数等の運用
平成27年基準において,異常値が検出された系列と異常値処理,年月は以下のとおり。
指数の種類 |
異常値種別 |
処理年月 |
生産指数
(付加価値額ウェイト) |
AO(additive outlire)
AO(additive outlire)
|
2011年3月
2012年6月 |
出荷指数 |
AO(additive outlire)
AO(additive outlire)
|
2010年3月
2012年6月 |
在庫指数 |
なし |
|
これにより平成27年基準改定で修正した2.ファイルは以下のとおり。
(鉱工業生産の場合)
regression{ variables=(td1nolpyear lpyear ao2011.3 ao2012.6 ) |