平成30年度人権啓発指導者等養成研修会を開催しました
わたしたち一人ひとりがいきいきと生活し,職場などで能力を最大限に発揮していくために欠かせないものが,自分を大切にし,他の人も大切にするという人権尊重の視点です。
広島県では,民間企業や地方公共団体等における人権啓発・研修・相談・指導の担当者等を対象として,人権啓発の必要性やコミュニケーションの大切さなどの知識や手法,人権感覚などを,講義やグループワークでの体験を通じて学んでいただくことを目的とした研修を開催しています。
平成30年度はLGBTについて,基礎講座(全6回),応用講座(連絡講座5回),公開フォーラム(1回)を実施しました。
1 開催概要
(1)基礎講座
対象者:県内の企業・学校・市町・地域等において人権に関する啓発を担当されている方など
受講料:無料
【広島会場】広島市中区大手町1-2-1 おりづるタワー10階 エソール広島 研修室
【福山会場】福山市西町1-1-1 エフピコRiM地下2階 福山市男女共同参画センター 大会議室
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日 時 |
会場 |
講 師 |
研修内容 |
1 |
平成30年7月22日(日曜日) 10時~12時 |
広島 |
河口和也 (広島修道大学教授) |
LGBT概論1 -LGBTとは何か その多様性の理解に向けて- |
2 |
平成30年7月22日(日曜日) 13時~15時 |
広島 |
河口和也 (広島修道大学教授) |
LGBT概論2 -LGBTが直面する諸問題- |
3 |
平成30年8月9日(木曜日) 10時~12時 |
広島 |
眞野豊 (広島修道大学非常勤講師) |
性の多様性と学校教育 -性的指向及び性自認の多様性を踏まえた教育現場での対応- |
4 |
平成30年8月9日(木曜日) 13時~15時 |
広島 |
森あい (弁護士) |
法的現状及び課題 -企業における法的対応を含む- |
5 |
平成30年8月19日(日曜日) 10時~12時 |
広島 |
野元惠水 ((一社)広島県セクシュアルマイノリティ協会) |
支援活動の現状について
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6 |
平成30年9月14日(金曜日) 13時30分~15時30分 |
福山 |
河口和也 (広島修道大学教授) |
LGBTの現在 -その多様性の理解に向けて- |
【主催】広島県 【共催】福山市
【後援】広島市,同和問題の解決をめざす広島企業連絡会,福山人権啓発企業連絡会
(2)応用講座
対象者:地域や職場等において人権に関する啓発・相談対応等を担う方または基礎講座を受講された方
受講料:無料
【会場】広島市中区大手町1-2-1 おりづるタワー10階 エソール広島 研修室
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日 時 |
講 師 |
研修内容 |
1 |
平成30年10月21日(日曜日) 10時~12時 |
河野美代子 (産婦人科医) |
性同一性障害 -医療現場から- |
2 |
平成30年10月21日(日曜日) 13時~15時 |
宮田智基 ((公財)関西カウンセリングセンター) |
相談を受ける側の基本姿勢 -受容・共感とは- |
3 |
平成30年11月4日(日曜日) 10時~12時 |
河口和也(広島修道大学教授) 眞野豊(広島修道大学非常勤講師) |
相談対応(演習1) -性的指向について- |
4 |
平成30年11月4日(日曜日) 13時~15時 |
當山敦己 (ここいろhiroshima) |
相談対応(演習2) -性自認とアイデンティティ- |
5 |
平成30年12月16日(日曜日) 13時~15時 |
石崎杏理 (Fukuoka Rainbow Educational NetworkS) ※講師名の「崎」の漢字は「山」の部分が「立」です。 |
事例研修(演習3)
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【主催】広島県 【共催】福山市
【後援】広島市,同和問題の解決をめざす広島企業連絡会,福山人権啓発企業連絡会
(3)公開フォーラム
平成30年9月30日予定を台風のため延期して開催
対象者:どなたでも参加可能
参加費:無料
【会場】広島市中区大手町1-2-1 おりづるタワー10階 エソール広島 研修室
日 時 |
講 師 |
テーマ |
平成30年11月23日 (金曜日・祝日) 13時30分~15時30分 |
河口和也 (広島修道大学教授) 眞野豊 (広島修道大学非常勤講師) 安達菜穂子 (大阪市立大学都市文化研究センター研究員) 當山敦己 (ここいろhiroshima) |
多様な性について考える |
【主催】広島県
【後援】広島市,同和問題の解決をめざす広島企業連絡会,福山人権啓発企業連絡会
2 当日の様子
(1)基礎講座
(2)応用講座
(3)公開フォーラム
3 参加者アンケートから
(1)基礎講座
・LGBTの現状が細かく話されたので,理解しやすかった。とても参考になりました。
・悩める子供達にもし相談された場合,少しでも役に立てるかもしれない。逃げてはいけない問題だと認識しました。もっと関心をもつべきだと感じました。
・性的指向及び性自認は人権である,ということが心に強く残った。人権や命を守るために沢山の方に,このような学習会に参加してほしいと思った。
・当事者でなければわからないことが,沢山あると思いました。現状を知ることから意識を変えていきたいと思いました。
・当事者が孤立するなど,カミングアウトがとても細やかな配慮が必要ということを改めて感じた。
(2)応用講座
・日本では性別を変えることは大変で,性別違和を抱える葛藤やリスク,制度を理解し,寄り添うことが必要である。
・ロールプレイを通して「聴き方についてより注意すべきポイント」が理解できました。
・具体的事例をもとに話すことでいろいろな視点から考えることができた。家族の中でカミングアウトされたものが,家族の中で孤立することもあるという言葉が印象的でした。
・とても心にひびきました。声にはできないが,今でも悩んでいる人はいると思う。
・生徒への話し方の点で注意すべき点がわかりました。
(3)公開フォーラム
・とても有意義な講演でした。一人ひとりの講師の方のお話をもっと聞きたかったです。講演時間はのびてもいいので,一人の時間をもっと増やしてほしい。
・当事者の方々の話,そしてフォーラムでフロアの方々の質問等きいて,身近な問題で,「知って」いかなければならないと思いました。
・いままで,何人か性同一性障害の方に会ってきましたが,講師の方のお話を聴いて,非常に勉強になりました。また。こんなに学びたいと思う人がいたのかと,皆さんの人数を見て嬉しかったです。
・報誌等の情報ではなく,実際の体験談を聞くことで自分自身が当事者として考えたいという気持ちをしっかり持つことができるようになった。
4 講座等案内チラシ
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