このページの本文へ
ページの先頭です。

神龍橋(しんりゅうばし)

印刷用ページを表示する掲載日2024年7月31日
神龍橋 

諸元

路線帝釈峡探勝遊歩道
所在地神石郡神石高原町~庄原市東城町(帝釈川ダム)
完成昭和60年(旧紅葉橋としては昭和5年)
橋長83.9m
最大支間長82.9m
上部工形式曲弦分格トラス橋
最大構高12.1m
有効幅員3.6m
歩道幅員3.6m
管理者広島県

 画期的な移設によって第二の使命を託された橋

 広島県北東部の中国山地に位置する帝釈峡は,比婆道後帝釈国定公園の主要景勝地であり,世界三大天然橋のひとつに数えられる「雄橋」など,自然豊かな地形が特徴である。

 紅葉橋は,戦前に架けられた道路用のトラス橋としては我が国最大を誇り,帝釈峡中の神龍湖に架かるランドマーク橋として,長年にわたり観光客に親しまれるとともに,交通の要所として帝釈峡の観光を支えてきた。

 一方で,昭和5年に完成した古い橋は幅員も狭く,交通環境の変化に十分対応できなくなっていため,新たな橋に架け替えられることとなっていたが,折しも帝釈峡探勝歩道の整備が計画され,旧橋を移設し歩道橋として再利用する案が浮上したのであった。

 これに先立ち,旧橋は徹底した健全度調査を行い,併せて移設工法の検討,移設時の橋体の応力照査などを行なった結果,若干の補修・補強によって移設は可能であると判断された。

 工事は,移設先が同じ神龍湖の上流約600mの地点であり,構造上も分解・再組立が容易でないことなどから,ユニフロートと呼ばれる小型の鋼製箱型フロート72個を組み合わせた台船に,橋を一括積載して移設する,我が国でも大変珍しい工法により行われた。

 移設を機に「神龍橋」と名を改めた紅葉橋は,平成14年に土木学会選奨土木遺産の受賞に続き,平成21年には国の登録有形文化財にも指定され,今もなお現役として第二の人生を送っているのである。

位置図

アクセス情報

お車

  • 中国縦貫自動車道東城ICより,約8km,約15分

おすすめコンテンツ

みなさんの声を聞かせてください

満足度 この記事の内容に満足はできましたか? 
容易度 この記事は容易に見つけられましたか?