生口橋(いくちばし)
印刷用ページを表示する掲載日2015年3月11日
諸元
路線 | 一般国道317号(西瀬戸自動車道) |
---|---|
所在地 | 尾道市因島~尾道市瀬戸田町(生口水路) |
完成 | 平成3年12月8日(供用開始) |
橋長 | 790.0m |
最大支間長 | 490.0m |
設計荷重 | 1等橋 TL-20 TT-43 |
上部工形式 | 3径間連続複合箱桁斜張橋 |
塔の高さ | 122.75m |
有効幅員 | 19.5m |
車道幅員 | 7.0m |
歩道幅員 | 5.0m |
桁下高さ(航路) | 26.0m |
管理者 | 本州四国連絡高速道路株式会社 |
鋼とコンクリートのコラボレーション
生口橋は,本州四国連絡橋尾道・今治ルート(西瀬戸自動車道)の橋梁群のうち,本州側から3番目の橋であり,中央径間490mは建設当時世界最大の斜張橋であった。
架橋地点は,幅約500mの生口水路であり,当初は海中に基礎を設置した最大支間250mのPCラーメン橋を採用することとしていたが,詳細な調査の結果,基礎となる位置の地質が想定した以上に悪いことが判明した。
このため,形式選定を見直し,海中橋脚を避けた斜張橋形式を採用することとなったが,海峡の両側に急峻な山が迫っていたため,渡橋後の平面線形を屈曲させざるを得ず,この結果,中央径間に比べ側橋梁が短めとなり,死荷重のアンバランスが生じた。
この欠点を補うため,中央径間を軽い鋼箱桁,側橋梁には重いPC箱桁としてバランスを保つ,我が国初の複合箱桁斜張橋を採用することとし,最も重要となる鋼とPC部の接合方法などについて,海外での施工事例などを参考に,4年にわたり調査研究を行なった。
この橋での経験や様々な技術は,この後に同じ生口島に架けられることとなる,世界最大の斜張橋・多々羅大橋建設の大きな原動力となるのであった。
受賞履歴
- 平成3年度 土木学会 田中賞(作品部門)
位置図
アクセス情報
お車
- 西瀬戸自動車道西瀬戸尾道ICより,約17km,約20分