椛坂高架橋(かぶさかこうかきょう)
印刷用ページを表示する掲載日2015年3月11日
諸元
路線 | 山陽自動車道 |
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所在地 | 東広島市志和町七条椛坂 |
完成 | 昭和61年 |
橋長 | 224.0m |
最大支間長 | 25.0m |
設計荷重 | 1等橋 TL-20,TT-43 |
上部工形式 | 9径間連続RC充腹アーチ橋 |
アーチライズ | 7.0m |
有効幅員 | 20.0m |
車道幅員 | 14.0 |
管理者 | 西日本高速道路株式会社 |
橋梁界に新発想!逆転の発想で弱点を克服
近年,公共インフラの老朽化については待ったなしの問題となっている。また,東日本大震災などの教訓に基づき,施設の適正な維持管理がこれまで以上に重要な課題ともなっている。
橋梁については,通常は上部工・下部工に大別されることから,その構造的性質上,必ず上下部の「境目」があり,一般土工部との境界にも「境目」があることになる。
この境目は,適正な維持管理を怠れば路面に段差を生じたり,橋梁そのものを蝕む要因にもなりかねない箇所であり,これまでも多種多様な構造や部材が考案され,全国各地の橋梁で試されてきたところである。
一方,この問題を根本から解決しようとの試みが行われた橋が,椛坂高架橋などに見られる「充腹式連続アーチ橋」という形式であり,橋梁の弱点ともなりうる上部・下部や一般土工部との境界といった概念を持たない橋梁である。
特に,路面についてはアーチ内部を土で充たし,一般土工部と連続した土構造・舗装構造とすることにより,段差を生じるような強度の違いを持たないため,一見するとどこから橋梁が始まったのかさえ気が付きにくいほどである。
大規模な渡河橋など,この形式がそもそも不向きな場合も多いが,どこかレトロな印象もある構造は景観的にも美しく,段差による騒音・振動の低減にもつながる橋梁形式として,非常に面白い存在であるといえる。
受賞履歴
- 昭和62年度 土木学会 田中賞(作品部門)
位置図
アクセス情報
お車
- 山陽自動車道志和ICより,大阪方面へ約1km