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恵川新橋(えがわしんばし)

印刷用ページを表示する掲載日2024年7月31日
恵川新橋

諸元

路線一般国道2号
所在地大竹市玖波町(砂防指定地内河川 恵川)
完成昭和25年3月
橋長36.62m
最大支間長14.0m
設計荷重一等橋 13tf
上部工形式3径間ゲルバー鋼鈑桁橋
有効幅員9.0m
管理者国土交通省

技術者の熱意が生んだ新しい時代にふさわしい橋

 鋼橋を製作する上で,最も重要で基本的な,「板と板をつなぐ」という技。

 昭和初期あたりまでは,突き合せた相互の板の継ぎ目を別の板と板で挟み込み,リベットというボルトを貫通させ固定する方法であった。

 その後,溶接の出現により,挟む板の縁を溶接で固定する方法が主流となったのが,戦前あたりまでの時期である。

 しかし,戦時中から戦後にかけ,鋼材の入手が困難な時代に突入すると,挟む板やリベットでさえ,ともすれば「節約」の対象となっていき,「新たな技」の必要性が表面化していくのである。

 そこで出現した技こそが,我が国で初めて恵川新橋で採用されることとなる「突き合せ溶接」である。

 突き合せ溶接とは,相互の板の隙間を直接溶接してつなぐというものであり,当時は,橋という重要な構造物に対して必要となる強度が得られるのか不安視する声も多かったが,技術者たちの熱意により試験は繰り返され,従来工法を上回る優秀性を実証したのである。

 こうして,恵川新橋での溶接は「突き合せ溶接」が全面的に採用されることとなり,凹凸のない平滑な継ぎ目を持った,新たな時代にふさわしい美しい橋が誕生したのである。

位置図

 

アクセス情報

電車

  • JR玖波駅より,徒歩約300m

お車

  • 広島岩国道路大竹ICより,約1.5km,約4分

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