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尾道大橋(おのみちおおはし)

印刷用ページを表示する掲載日2015年3月11日

尾道大橋 尾道大橋の規制について

諸元

路線一般国道317号
所在地尾道市尾崎町~尾道市向島町(尾道水道)
完成昭和43年3月4日(供用開始)
橋長386.45m
最大支間長215.0m
設計荷重1等橋 TL-20
上部工形式3径間連続鋼床版2主桁斜張橋
塔の高さ72.635m(橋脚を含む)
有効幅員8.0m
車道幅員7.0m
桁下高さ(航路)36.5m
塗装色(主塔部)ハニークリーム (桁部)ノスタルジアブルー
管理者広島県

我が国初の本格的斜張橋により斜張橋時代の幕が開く

 平安の昔より海上交通の要衝として栄えた尾道は,対岸の向島との間を幅200mほどの「尾道水道」で隔てた風光明媚な港町として,多くの人々を魅了してきた。

 その一方で,高度経済成長期の造船業を中心に賑わう向島への通勤者らにとって,尾道水道をフェリー船で移動せざるを得ない状況は限界に達し,もはや交通の難所でしかないのであった。

 このため,人々の向島への架橋に対する念願は日を追うごとに強くなり,ついに昭和40年に当時の日本道路公団による尾道大橋有料道路の建設が開始されることとなる。 

 尾道大橋については,尾道大橋特殊設計審議委員会において,経済性,施工性,渡過条件,美観などについて熟慮した結果,斜張橋を選定することとなった。

 斜張橋は,1950年代ころから当時の西ドイツで様々な形式のものが架設され始め,電子計算機の発達や吊材であるロックドコイルワイヤの普及により,日本でも数橋の施工例が出始める中,尾道大橋は,我が国で建設される斜張橋では初めて最大支間が200mを超え,本格的斜張橋の先駆けとして一躍注目を浴びることとなったのである

 長支間の斜張橋では,吊橋同様に耐風安定性が重要であるほか,架橋地点が海上であることから,維持管理面にも配慮し耐久性についてもさらに検討がなされた。

 耐風安定性については,模型風洞実験の結果,予測された発散振動の抑制対策として,路面中央に幅65cmのオープングレーチングを設置し,風の逃げ道を作ることで対応した。

 耐久性については,鋼重の8割程度で耐候性鋼材を試験的に採用することとし,特に溶接性能についての調査や試験を行なった。

 これらの新たな取組みのほか,架設工法やワイヤの張力管理の手法についても以降の斜張橋建設に必要となる,貴重な知見となるものであった。

 余談であるが,のちに広島県内に架かる「しまなみ海道」4橋のうち,因島大橋を除く3橋が斜張橋となったのは単なる偶然なのだろうか…?

 なお,尾道大橋有料道路は,料金徴収期間の満了に伴い,平成25年4月1日午前0時より広島県へ移管され,無料開放されている。

受賞履歴

  • 昭和42年度 全建賞(道路部門)
  • 昭和43年度 土木学会 田中賞(作品部門)

パンフレット

位置図

 

アクセス情報

バス

  • JR尾道駅より,おのみちバスにて,向島線,因島線,瀬戸田線の各方面行き「尾道大橋」バス停下車,すぐ

お車

  • 山陽自動車道尾道ICより,約8km,約20分

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