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1-2-2.西城川・神野瀬川ブロック利水に関する現状と課題

印刷用ページを表示する掲載日2024年7月29日

 西城(さいじょう)川・神野瀬(かんのせ)川ブロックの水利用としては,主にかんがい用水として利用されており,462件の取水施設で約2,300haの農耕地をかんがいしています。水道用水は,石丸(いしまる)取水堰から庄原(しょうばら)市が取水しています。また,発電用水は,高暮(こうぼ)ダム,沓ヶ原(くつがはら)ダムなど18か所の取水施設から,大小12の発電所に供給されています。

 このように高度な水利用がなされているものの,異常渇水となった平成6年を除き農作物への大きな被害は生じていません。

 このため,今後も現状の流況が確保できれば流水の正常な機能はほぼ維持できると考えられます。

 庄原市は,西城川から水道用水を取水していますが,江の川下流の広島・島根両県において,渇水時に影響が出ないよう,下金田(しもきんで)地点(西城川),尾関(おぜきやま)山地点,都賀(つが)地点(共に江(ごう)の川)の流量が少なくなった場合,取水量を制限しています。このため,渇水時には十分な取水ができなくなり,平成3年11月~翌年1月初旬,平成4年7月上旬~8月上旬,平成6年7月中旬~翌年1月中旬と長期にわたる給水制限が実施されました。

 このようなことから,庄原市では,水道用水の安定確保を図ることが強く望まれています。西城川の下金田地点における昭和32年から平成10年までの42年間の流況を表-1.3に示します。
 
表-1.3下金田地点流況表(日平均)

金田地点流況表

注1
各項目の下段は100平方キロメートル当たり流量

注2
豊水:1年のうち,95日これらを下らない流量。
平水:1年のうち,185日これらを下らない流量。
低水:1年のうち,275日これらを下らない流量。
渇水:1年のうち,355日これらを下らない流量。

注3
1/10流量とは,「10年に1回程度発生する流量」を示しています。各流況(豊水~年平均)は,観測所の観測結果から,隔年に1つづつ決まります。表-1.3では,昭和32年~平成10年までの42年間の観測結果を用いているため,各流況の流量は42個あります。1/10流量は,42個ある各流況の小さいほうから並べ,4番目に相当する流量になります。


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