3-1.西城川・神野瀬川ブロック河川工事の目的,種類及び施行の場所
3-1-1. 河川工事の施行の場所
河川工事の施行場所は次に示すとおりです。
○ 庄原ダム (左岸)庄原市川西町上川西(かわにしちょうかみかわにし) (右岸)庄原市川西町上川西
○ 河川改修(西城川) 庄原市 車橋(くるまばし)上流~夜燈(やとう)地区(L=5.6キロメートル)
図-3.1 施行場所位置図
3-1-2. 河川工事の目的,種類及び河川管理施設の機能の概要
(1) 庄原(しょうばら)ダム
西城(さいじょう)川右支川の大戸(おおと)川に洪水調節,流水の正常な機能の維持及び水道用水の供給を目的として建設します。洪水調節としては,ダム地点のピーク流入量23立方メートル毎秒のうち,19立方メートル毎秒の調節を行ない,西城川の河川改修とあいまって,庄原市街地における家屋浸水被害を防ぎます。また,大戸川の流水の正常な機能を維持するため,10年に1回程度の渇水に対応するものとし,庄原ダム地点において,最低確保すべき維持流量として概ね0.05立方メートル毎秒の流量を流すとともに,庄原市の水道用水を開発します。なお,ダムの建設にあたっては,法面緑化等を施すほか,騒音・振動を極力抑えることや濁水を下流へ流さない等の対策をとることにより工事中の影響をできるだけ小さくします。また,貴重種・史跡等が確認された場合には学識者等の意見を参考に必要に応じて対策を講じます。
項目 | 諸元 |
---|---|
位置 | 庄原市川西町上川西地先 |
形式 | 重力式コンクリートダム |
堤高 | 約 42メートル |
堤頂長 | 約 112メートル |
湛水面積 | 約 0.06平方キロメートル |
総貯水容量 | 約 701,000立方メートル |
設置目的 | 洪水調節,流水の正常な機能の維持,水道用水の供給 |
流量配分図,庄原ダム湛水区域図,庄原ダム平面図,庄原ダム下流面図および越流部断面図を図-3.2(1)~図-3.2(5)に示します。
図-3.2(1) 計画高水流量配分図
図-3.2(2) 庄原ダム湛水区域図
図-3.2(3) 庄原ダム平面図
図-3.2(4) 庄原ダム下流面図
図-3.2(5) 庄原ダム越流部断面図
(2) 西城川河川改修
車橋(くるまばし)上流から夜燈(やとう)地区までの区間において,主に河道拡幅による河川改修を実施します。
河川改修に際しては,アユ・オイカワなどの魚類や,ツルヨシなどの水辺の植物に配慮し,瀬や淵および水際など現状の多様な河床形態を極力維持するとともに,河床掘削が必要な場合でも,現状の河床を復元することに努めます。また,堰の改築においては魚道を設置し,上下流の連続性を確保します。青木井堰地点,柳原地区右岸,および夜燈地区において高水敷の整備や,河川に近づける親水護岸などの整備を行い,人々に潤いとふれあいを与える水辺づくりを実施します。流量配分図,平面図,縦断面図及び横断面図を図-3.3(1)~図-3.3(4)に示します。
図-3.3(1) 西城川計画高水流量配分図
図-3.3(2) 西城川平面図
図-3.3(3) 西城川縦断面図
西城川 横断面図
A 石丸取水堰より130メートル上流付近
B 当美屋橋より30m下流付近
図-3.3(4) 西城川横断面図