日本では2人に1人が「がん」になっており,また3人に1人は「がん」で亡くなっているのだ。
自分自身ではなくても,まわりの大切な人が「がん」になるかもしれないぞ。
【目次】
「がん検診」は自覚症状のない健康な人が対象なのだ。
広島県が勧める「がん検診」には5つの種類がある。
諸君はいくつ思い浮かぶかな。
正解は,次の5つです。
1.「大腸がん」
2.「肺がん」
3.「胃がん」
4.「乳がん」
5.「子宮頸がん」
1~4の検診は40歳以上が対象となりますが,5の「子宮頸がん」のみ20歳以上が対象です。
なぜ,子宮頸がんだけ対象年齢が低くなっているのか皆さんは分かりますか?
実は,「子宮頸がんは若い年代でなりやすい」からです。
子宮頸がんに限らず,がんは早期発見して治療をすれば高い確率で治ると言われています。
「がん検診を受けることが最も有効ながん対策である」とも言う人もいます。
早期発見のための「がん検診」を受けましょう!
諸君は「がんになると治らない」と思っていないか?
現在は医学も進歩しているのだ!
実は,早期発見して治療をすれば“9割以上”が治る と言われています。
驚きの数値ですね!
がんの治療は,発見が早いほど身体的にも経済的にも負担が少なくすみます。
早期発見のための「がん検診」を受けましょう!
「他人ごと」ではなく「自分ごと」ですよ。
(※がんの「早期発見・早期治療」については,第7回 のメール配信でも触れています。)
「がん検診は1回受ければ安心なのか?」と聞かれることがある。
実は,がんの原因である「がん細胞」は皆さんの身体の正常な細胞から作られます。
がん細胞の増殖スピードは最初のうちはゆっくりしています。
一般的ながんの場合,直径1センチの初期がんになるまでに,10年~20年かかると言われていますが,
1センチのがんが2センチになるのは…
ナント!1年~1年半しかかかりません!
がんの治療は,発見が早いほど身体的にも経済的にも負担が少なくすみますから,定期的な「がん検診」が必要ということになります。
早期発見のための「がん検診」を受けましょう!
最近,「子宮頸がん」という言葉をよく耳にするのではないか?
今回は女性特有のがんの話だが,男性の諸君も知っておくことで
「女性の体のことを気遣える男性」になるのだ!
実は「子宮頸がん」とは子宮の入口にできるがんで,その他のがんと異なる点があります。
それは『ウィルス感染により発症することがある』という点です。
このウィルスは“ヒトパピローマウィルス(HPV)”と言われていますが,性交渉により感染することがあると言われています。
一般的な「がん検診」は40歳以上が対象となっていますが,「子宮頸がん検診」だけ20歳以上が対象になっている理由のひとつなのですね。
早期発見のための「がん検診」を受けましょう!
(※子宮頸がんについては,第11回 と 第15回 のメール配信でも触れています)
ところで諸君は,「日本人に最も多いがん」は何か知っているか?
実は「胃がん」なんです。
胃がんの原因というと食生活や飲酒をすぐに思い浮かべるかもしれませんが,実はタバコも原因のひとつとされています。
ふだんの生活で気を付けて「がんを予防」するのも大切ということですね。
とはいえ,がんの原因にはまだわかっていないいろいろな原因があります。
早期発見のための「がん検診」を受けましょう!
(※胃がんについては,第16回 のメール配信でも触れています)
諸君は,よく「がんは若い人ほど進行が速い」という言葉を耳にしないか?
実際には「がんのタイプによって異なる」ようです。
『がんができた部位やがんのタイプによっては,若い人で進行が速いことがある』などの事例が,そのように思わせているのかもしれませんね。
とはいえ,がんになってしまったら,早期に発見して治療を始めるのが必須!
早期発見のために,定期的な「がん検診」を受けましょう!
ところで,なぜ吾輩が,「がん検診」を熱心に勧めているのか,諸君は理解しているかね?
実は,日本人の死因の第1位が「がん」だからです。
(=全体の約30%)
しかも,「がん」は34年前に日本人の死因の第1位になってから,現在まで不動のトップを続けています。
ただ,がんは昔に比べて「早期発見・早期治療」ができれば, 完治も期待できる病気に変わってきているのも事実です。
(※第2回 の配信でお伝えしましたね!)
早期発見できる唯一の方法,「がん検診」を受けましょう!
諸君は「がん検診」を受けただけで安心していないか!?
実は,がん検診を受けて「異常あり」や「要精密検査」という結果が出たにも関わらず,精密検査を受けていない方もいるようです。
これは,せっかく検診を受けて「がん発見」の寸前までいっていながら,自ら(早期発見の機会を逃した)「がん患者」という道を選択してしまうことにもなりかねません。
精密検査に行くのはコワイかもしれませんが,検査の結果,「異常なし」や「良性病変」と診断されることもあります。
自分や自分の大切な人のためにも,正しく「がん検診」を利用しましょう!
諸君は,がんの種類の中で最も死亡率が高いからだの部位を知っているか?
実は,最も死亡率が高い部位は「肺がん」 です!
肺がんは胃がんを抜いて,部位別のがん死亡率(※1年間の人口10万人あたりの死亡数)第1位となっています。
しかも,喫煙者の肺がんリスクは,男性では非喫煙者の4.8倍にはね上がり,また受動喫煙によっても肺がんリスクは1.2~1.3倍程度に増加すると言われています。
さらに,肺がんリスクは60歳以上でより増加するため,定年後も続けて検診を受診することが必要です。
喫煙者や喫煙者の近くにいる方は環境を見直してみるとともに,早期発見できる唯一の方法,「がん検診」を受けましょう!
(※肺がんについては,第18回 のメール配信でも触れています)
近年,日本人に急増している「がん」の種類が何かを知っているかね?
実は,日本人に急増しているのは「大腸がん」 なのです。
その主な原因は,食生活の欧米化により肉類・脂肪の摂取が増え,食物繊維の多い野菜が不足していることだと言われています。
しかも大腸がんは,初期の段階では自覚できる症状がほぼありません。
便や腹部に違和感を感じるなど自覚症状があった時には,すでに「進行がん」となっている可能性が高いと言えます。
大腸がん検診の種類には「便潜血検査」(=いわゆる検便)というものもあり,とても簡単に検査もできます。
早期発見できる唯一の方法,「がん検診」を受けましょう!
(※大腸がんについては,第17回 のメール配信でも触れています)
最近よく話題にのぼる「子宮がん」は,大きく2つに分類されることを知っているかね?
実は,「子宮頸(けい)がん」と「子宮体(たい)がん」の2つがあるんです。
簡単に言うと,「子宮頸がん」は子宮の入口にできるがん,「子宮体がん」は子宮の奥部にできるがんのことを指します。
特徴もそれぞれで,
「子宮頸がん」は【20代~40代に多い,発生原因は性交渉によるウィルス感染など】,
「子宮体がん」は【50代~60代に多い,発生原因は肥満・高血圧・糖尿病など】。
また,閉経後も「子宮頸がん」は発生する危険があり,「子宮体がん」にいたっては閉経前より発生する危険性が高まります。
早期発見できる唯一の方法,「がん検診」を受けましょう!
(※子宮頸がんについては,第4回 と 第15回 のメール配信でも触れています)
よく「乳がん検診のマンモグラフィは痛いらしい」という話を耳にしないかね?
実際に,少し痛みを感じる人もいるようです。
ただ,「胸の張る生理前や授乳期を避けて」受診することで痛さを減らすこともできます。
マンモグラフィは,触診ではわからない5ミリ以下の小さながんも見つけることができるスグレモノです。
できるだけ乳房を薄く延ばして撮影することで,組織の重なりが少なくなって乳腺の状態をより鮮明に写すことができます。
(※乳腺が発達している方には超音波検査を行うこともあります。)
最近では,乳がんを公表する国内外の芸能人も多く,関心が高まってきていますよね。
早期発見できる唯一の方法,「がん検診」を受けましょう!
(※乳がんについては,第13回 ・ 第14回 ・ 第19回 ・ 第20回 のメール配信でも触れています。)
諸君は,「女性が一生のうちで一番かかりやすいがん」が何か知っているかね?
ご存知の方も多いかもしれませんが,正解は「乳がん」です。
日本人女性では,12人に1人が「乳がん」にかかると言われています。
しかも,「乳がん」は40代~50代の女性の「がん死亡原因ナンバーワン」でもあります。
ただ,乳がんは早期に発見して治療を行うと「95%以上が治癒」します。
乳がんの多くは2年に1度の検診で早期発見できますが,なかには急激に大きくなるものもあるので,もし異常を感じたらすぐに病院へ行く必要があります。
早期発見できる唯一の方法,「がん検診」を受けましょう!
(※乳がんについては,第12回 ・ 第14回 ・ 第19回 ・ 第20回 のメール配信でも触れています。)
諸君は,「日本は諸外国(先進国)と比べて がん検診受診率が非常に低い」ことを知っているかね?
例えば「乳がん」では,多くの先進諸外国でマンモグラフィによる検診が推奨されていて,
アメリカでは40歳~64歳の女性の50%が,
イギリスでは50歳~70歳の女性の70%以上が
マンモグラフィを受診しています。
その結果,アメリカやイギリスでは,乳がん発生率が増加しているにも関わらず,乳がん死亡率は減少し続けています。
日本では,40歳以上のマンモグラフィや乳房超音波による乳がん検診の受診率は20%程度です。
この結果,日本では乳がん発生率が増加し,それに比例して乳がん死亡率も増加し続けています。
早期発見できる唯一の方法,「がん検診」を受けましょう!
(※乳がんについては,第12回 ・第13回 ・ 第19回 ・ 第20回 のメール配信でも触れています)
諸君は,「若い人こそかかりやすい」がんの種類を知っているかね?
実は,若い人がなりやすいがんの種類は「子宮頸がん」です!
がんは老化に伴って発生しやすくなりますが,子宮頸がんは違います。
子宮頸がんになる人(女性)は20代~40代に多く,特に30代は最も多くなります。
ただ,子宮頸がんは早期に発見して治療を行うと90%以上が治癒します。
しかも,子宮頸がん検診(細胞診)の検査時間は15分程度で終わります。
子宮頸がんの多くは2年に1度の検診で早期発見できますが,なかには急激に大きくなるものもあるので,もし異常を感じたらすぐに病院へ行く必要があります。
早期発見できる唯一の方法,「がん検診」を受けましょう!
(※子宮頸がんについては,第4回 と 第11回 のメール配信でも触れています)
諸君は,「胃がんを早期発見・治療した時の治癒率」を知っているかね?
実は,胃がんを早期発見・早期治療した場合の治癒率は97.8%!
(※進行がんの場合の治癒率は7.9%と大幅に下がります)
胃がんは「なりやすい」がんですが,「治しやすい」がんでもあります。
しかも,早期がんであれば胃がんが見つかっても,外科手術で胃を取ったりせずに,内視鏡でがん細胞だけをはぎ取ることができます。
胃がん検診は,X線検査と内視鏡検査の2種類がありますが,集団検診でも受診できるX線検査は10~15分程度で終わります。
早期の胃がんは自分ではまず気付きません。見つけられるのは専門家だけ。
早期発見できる唯一の方法,「がん検診」を受けましょう!
(※胃がんについては,第5回 のメール配信でも触れています)
諸君は,「大腸がん検診」について正しい知識を持っているかね?
大腸がん検診というと,「お尻からカメラ入れるやつでしょ」と誤解している人が多いんですが,実はとっても簡単!
大腸がん検診は,自宅で便を2日間採取して医療機関へ提出するだけ!
それで異常が見つかった場合のみ,内視鏡の検査をすることになります。
大腸がんは早期で発見すれば,多くの場合は負担の少ない内視鏡での手術(入院は0~3日)で治癒が可能です。
また,早期発見・早期治療した場合の治癒率は95%以上!
人によっては「血便が出たら」とか「異常を感じたら」病院へ行こうと言われますが,大腸がんは早期には自覚症状はないため,自覚症状を感じた時には手遅れになる場合があります。
早期発見できる唯一の方法,「がん検診」を受けましょう!
(※大腸がんについては,第10回 のメール配信でも触れています)
諸君は,「肺がんは,初期でも咳や痰といった自覚症状が出そうだからわかりやすい」と思っていないか?
実は,初期には自覚症状がほとんどないのが肺がんの怖さとも言えます。
特に「肺の奥にできるがんほど,咳や痰などの症状が出にくく,自分で気付きにくい」のが特徴なんです。
肺がんは,早期発見・早期治療をした場合には84.6%と生存率が高くなります。
(進行がんの場合は6.2%にまで生存率が下がります)
また,肺がんは死亡者数が男女合わせて一番多いがんです。
たとえ自覚症状がなくても,早期発見できる唯一の方法,「がん検診」を受けましょう!
(※肺がんについては,第9回 のメール配信でも触れています)
諸君の周りで「放射線の被ばくが怖いからマンモグラフィを受けたくない」と言っている者はいないか?
実は,マンモグラフィによる放射線(X線)被ばくは主に乳房だけで,白血病の発生など骨髄等への影響はほとんどありません。
1回の撮影で乳房が受ける放射線の量(0.05ミリシーベルト)は,一般の人が1年間に受ける自然放射線量(2.4ミリシーベルト)の50分の1程度です。
マンモグラフィによる健康影響は,ほとんどないと考えてよいと思われます。
早期発見できる唯一の方法,「がん検診」を定期的に受けましょう!
(※乳がんについては,第12回 ・ 第13回 ・ 第14回 ・ 第20回 のメール配信でも触れています)
諸君は,「乳がんにかかりやすい者の傾向」について知っているかね?
実は,
「体内のエストロゲン(=主に卵巣でつくられる女性ホルモンのこと。)レベルが高いこと」,
「経口避妊薬の使用」,
「閉経後のホルモン補充療法」
によって,乳がんのリスクが高くなる可能性があるのです。
また,「飲酒」や「喫煙」や「閉経後の肥満」によりリスクが高まることは,ほぼ確実とされています。
日常生活を見直すことで予防できるものもありますが,該当する項目がある場合は特に注意が必要です。
早期発見できる唯一の方法,「がん検診」を定期的に受けましょう!
(※乳がんについては,第12回 ・ 第13回 ・ 第14回 ・ 第19回 のメール配信でも触れています)