意見書(帯状疱疹ワクチンへの助成並びに定期接種化を求める意見書)令和5年12月定例会
発議第16号
意見書
帯状疱疹ワクチンへの助成並びに定期接種化を求める意見書
帯状疱疹は、過去に水痘に罹患した者が、加齢や疲労、ストレスなどによる免疫力低下等により、体内に潜伏していた帯状疱疹ウイルスが再活性化することで発症する皮膚疾患である。
帯状疱疹による神経の損傷によって、その後も痛みが続く帯状疱疹後神経痛と呼ばれる合併症に加え、角膜炎、顔面神経麻痺、難聴などを引き起こし、目や耳に障害が残ることもあると言われている。
日本人では、50歳代から発症率が高くなり、80歳までに3人に1人が発症すると言われており、治療が長引くケースや後遺症として痛みなどの症状が残るケースもある。この帯状疱疹の発症予防のために、ワクチンが有効とされているが、費用が高額になることから接種を諦める者も少なくない。
一般的に、ワクチンを公費負担や勧奨の対象とするためには、予防接種法上の定期接種に位置づける必要があるが、現在、厚生労働省の審議会において、国内の帯状疱疹や合併症である神経痛の発生状況、ワクチンの医学的・科学的知見等について整理し議論を進めているところである。
よって、国におかれては、一定の年齢以上の国民に対するワクチンの有効性等を早急に確認し、帯状疱疹ワクチンの助成制度の創設や予防接種法に基づく定期接種化を講じるよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和5年12月19日