生産工程は農大での学びが基盤に

個人事業を経て法人化

合同会社Frey A`c 代表

渡邊 諒さん

野菜・花きコース卒業生
事業内容

御社の事業内容を教えてください。

主に切り花(菊)の栽培と野菜の栽培をしています。野菜は、ピーマンを中心に、時期によってはホウレンソウやサトイモなど、年中収穫できるよう考えながら作付けをしています。

本校に進学を決めた理由を
教えてください。

父が農業をしており、中学を卒業したら働こうと考えていたのですが、父が「高校だけは出ておけ」と言ってくれたので庄原実業高校の生物生産学科で農業を学びました。高校を卒業したら働こうかと考えていたら、今度は「農大に行ったらどうか」と…。父の勧めで農大まで卒業させてもらいました。

卒業後の進路について教えてください。

卒業後、一年ほどは父の手伝いをしながら、独立の準備をしました。卒業の翌年に、個人事業主として農業をスタート。
菊を栽培していた父が6年前に亡くなり、事業を引き継ぐことになりました。事業が拡大したことで、アルバイトとして従業員を雇用していたのですが、5年、6年と経ち、福利厚生など雇用の形をきちんと整える必要性を感じるようになり、2023年に法人化しました。

学生時代の授業や学びで
役に立ったことを教えてください。

現在の生産工程は、基本的に農大で学んだことがベースとなっています。農大での学びを基礎に、専門的な知識や技術、自分なりの方法を加えながら日々働いています。

農園風景1

また、学生時代に自治会長を務めさせてもらいました。当時は人前に出るのが苦手なタイプだったのですが、人をまとめたり、代表としての責任感を養う機会になりました。
農業は一人で黙々と作業をすると思われがちですが、実は全く違います。人と協力したり、従業員をまとめたりする力が重要。コミュニケーション能力や企画力などは、自治会長の経験を通して身につきました。

学生時代に取得した資格で役に立っているものはありますか?

トラクターの大型特殊免許です。
公道を走ることも多いので、持っていて良かったなと思います。

渡邊 諒さん 2

寮での暮らしはどうでしたか?

中学高校と寮生活をしていたので、特に戸惑いもありませんでした。逆に、中学高校時代ほど規則が厳しくなかったので、何不自由なく過ごさせてもらいましたね。
常に友人と一緒にいる生活をしていたので、卒業後の一人暮らしが寂しくて…。卒業後一年くらいは寂しかったです(笑)。

農大で出会った友人との関係はいかがですか?

農大に入学して良かったなと思えるのは、やっぱり農業をする仲間ができたこと。将来の夢はないけどとりあえず大学へ行っておこう、みたいな感じの人が集まる場所ではなく、みんなが同じ方向を向いているところだったのがとても良かった。
農業の悩みは、農大で出会った仲間に相談しますね。高校時代を含めて、農家を目指す友人ばかりだったので、今でも連絡を取り合ったり、飲みに行ったりします。困った時は友達!

渡邊さんは雇用主としてどのような人材を求めていますか?

一番大事なのは、農業が好きな人。もっといえば、育てることが好きで、花を美しいと感じられる人。
どれだけ仕事ができるかということよりも、作物を大事にできるか、同僚や仲間を大事にできるか、周囲に気を遣えるか、そういったところができる人。農業が好きで、作物の様子を毎日見て、小さな変化に気づけるような人がいいと思っています。

農園風景2

農大生を雇用してみて、
どのような魅力を感じていますか?

基礎知識があるところです。
また、農業に興味があるからこそ、農大へ進学していると思うので、目指す方向が一緒なんですよね。たとえコースが畜産だろうと、園芸や果樹だろうとそれは関係なく、農業が好きだったり、農業に興味がある人ばかり。
とにかく、農業が好きという気持ちがあるところが良いなと思います。