記者会見などにおける知事の発表や質疑応答を広報課でとりまとめ,掲載しています。
なお,〔 〕内は注釈を加えたものです。
動画はインターネットチャンネルのサイトでご覧になれます。
会見日:令和5年4月19日(水曜日)
(1)G7の準備の進捗及び交通総量抑制に係る影響について
(2)対話型人工知能について
(3)中国電力のカルテル問題について
(4)新型コロナウイルスの感染状況等について
(5)中国電力のカルテル問題について
(幹事社:日本経済新聞)
幹事社の日本経済新聞です。これから知事定例会見を始めます。終了時刻は14時を予定しています。ご協力をお願いします。本日は知事からの発表項目〔は〕ありませんので,幹事社質問に入らせていただきます。広島サミットまで1か月となりました。開催支援や歓迎機運醸成などの進捗を,知事,県民会議会長として,どのように見ておられますか。また円滑な開催には県民や県内企業が交通総量抑制などで多大な協力をすることが必要となりますが,どのように理解を得るのか,改めてのメッセージをお願いします。
(答)
まず,開催支援の状況あるいは歓迎機運の醸成の状況ですけれども,サミット等で,まず1番大事だと思っています,安全安心な開催に向けまして,これまで,公共インフラの整備あるいは修繕であるとか,消防とか救急医療体制の整備であるとか,あるいは会場周辺の地元の皆様に対する説明などを行いまして,各国の首脳を万全の体制で受入れられるように準備をしてきているところです。また,歓迎機運の醸成としては,改正150日前であるとか100日前といったような節目に,フォーラムなどを開催しまして,企業あるいは団体の皆様から,サミットを応援していただく取組,あるいは協賛等の募集といったことも,行っているというところです。4月14日時点になりますけども,応援する取組が1,915件,協賛が75件,連携イベント114件となっておりまして,サミットが近づくに連れて増えているところです。県民,あるいは県内事業者の皆様の関心であるとか,歓迎の機運も高まってきていると思っております。だんだんとニュース・報道も増えている状況でありまして,私自身も,サミット,もう30日前になりましたけど,近づいてきているというのは実感しているところです。交通総量抑制というのが,非常に大きなポイントになってまいります。これはどうしても,この安全確保のために交通規制などを行わなければいけないのですが,それ〔交通規制〕自体がやはり交通に対する,影響があるのと,それから,そのために,その迂回路を設定されているわけですけどもそれが円滑に流れるためにも,総量抑制というのは非常に重要でありまして,県民の皆様あるいは企業の皆様に,事業者の皆さんに最も影響があるものの一つだと思っております。これについては県警と連携もしまして,規制の要請,〔規制を〕予定される線だとかあるいは迂回路の周知,それから高速道路とか主要国道でも,いわゆる掲示板とか,どこにでも,お知らせをしておりますし,ポスターやチラシの配布,こういったことにも取り組んでいるところです。それから,交通総量抑制対策に係る第3回推進会議を4月17日に行いまして,バスや路面電車の事業者さんから,減便運休の予定が発表されていますので,そういった報告をいただいたりなど,あるいは物流事業者さんと荷主の事業者さんとの間での連携した配送時間の調整であるとか,そして学校の休校といったような,こういったことも報告をいただいております。県民の皆様には,サミット前後を含む5日間,交通規制,それから,規制によって,通勤とか通学の方法を変えていただいたりとか,あるいはイベント延期したりとかあるいは企業活動を休止したり,本当に大きなご負担をおかけすることになると思っておりまして,大変心苦しいのですが,先ほど申し上げたとおり,やはり,安全確保のために規制はやむを得ないところがあり,その迂回路が円滑に流れるためにも総量規制は重要なことであります。そういう中で,本当に必要なものということが,人にしても,ものにしても動くことが出来なければいけないので,そのために,そういったこと〔交通総量抑制〕を,ご理解をいただいて,ご協力をお願いしたいと思っております。具体的には,マイカーなどの運転を控えていただく,あるいは荷物の配送をお願いするとかいうことあると思うのですが,その配送のタイミングを,サミットの開催時期から少しずらすとか,可能な範囲で,車を使うことを,抑制していくことをご協力していただきたいと思います。今後とも県警と連携しながら,情報の発信は行っていきたいと思いますし,本当に必要なものを確保するために,抑制できるものはできるだけ抑制していただきたいという,趣旨のご理解をいただけるように,努力をしたいと思っております。
(幹事社:日本経済新聞)
ありがとうございます。この件について質問がある社は挙手をして,社名を名乗ってからお願いします。なお,手話通訳者の方が通訳しやすいよう,質問ははっきりとおっしゃっていただきますようお願いします。
(山陽新聞)
山陽新聞の平田です。関連して,この5月19日前後というのは行楽シーズンで,すごく県外から〔,または〕国外からのお客さんが多い時期だと思うのですけれども,宮島に入られなかったり,路面電車が減便ですとか,そういった観光客の方が困るようになることが多くなると思うのですが,そういった「来ないでください」は言いづらいかと思うのですが,そういう方々にメッセージをお願いできたらと思います。
(答)
広島サミットがあるというのは,多くの方〔に〕ご存じいただいていると思うのですが,具体的に,宮島であるとか,あるいはその交通規制の内容というのは,まだ周知が十分ではないと思います。まず我々としては,その〔交通規制の内容の〕周知を図りたいと思いますし,国も,そういった周知の取組をしていただけると認識をしておりますので,その〔交通規制の内容を周知する〕努力をしていきたいと思っています。それで,ぜひ,訪問を予定されている皆様におかれては,その〔交通規制を行っている〕時期は外していただいて,もっと楽しめる時期に,もう我々も,心待ちに,大歓迎でお待ちをしておりますので,特にサミットの後には,首脳の皆さんがどんなところに行ったとか,どんなものを食べたとか,いろんな見どころではないですけど,いろんな情報を,また,ご関心があることもご提供できると思うので,それを楽しみに〔広島に〕おいでいただきたいと思っております。
(読売新聞)
読売新聞の北瀬です。よろしくお願いします。先日なのですけれど,衆〔議〕院議員の補欠選挙の中で〔岸田〕総理〔が〕襲撃されるという事件があって,幸いけがはなかったようなのですけども,今回G7各国の超トップといいますか,各国首脳が来られるということで,改めて,県民会議の会長として,警備体制〔を〕こうしてほしいというのを県警と相談しているとか,ないしは気を引締めないといけないなというところの率直なお考えを聞いてもよろしいでしょうか。
(答)
まず警備については,今回の事件を受けまして,警察庁から,全国の警察に,警備強化を図るように,指示も出ていると認識をしております。当然,このサミットについても,それは十分に認識をして対応されていると考えております。これまでも,警備については,県警,あるいは海上保安庁も含めて,あるいはその他の関係当局も含めて,いろんな脅威を想定して,警備計画をつくって,部隊訓練なんかも行っていただいています。それをしっかりと把握してやるということと,今回のこの総理の事案というのは,やはり接近するというようなことがあると思うのですが,サミットの場合にはかなり距離をとられるような警備になると思います。そういう意味で少し状況は違うのですが,そういう中で,落とし穴が生まれないように,これはしっかりと警備をしていただきたいというふうには思います。
(広島テレビ)
広島テレビの門脇です。今の警備に関連してなのですが,サミットの首脳たちが来ると,沿道などでの出迎え,地元住民などの出迎えというものも考えられますが,今回の襲撃事件を受けて,何か影響が出るとかその辺の懸念などはいかがでしょうか。
(答)
今,申し上げたとおりですけども,警備については,いろんな状況を想定して,警備当局が訓練も繰り返し行っていると〔考えています。また,〕これはある意味でいうと残念なことでもあるのですけども,そんなに接近できるような,そういったことにはならないと理解していますので,〔今回の襲撃事件とは〕状況は違うのですけれども,ただ,これも繰り返しになりますけども,だからといって,こういった落とし穴が生まれないとは限らないので,そういったところはしっかりと,改めて,潰していただくように,我々は期待しているところです。
(幹事社:日本経済新聞)
〔他の質問は〕ないようですので,一般質問に移ります。他に質問がある社はお願いします。
(HOME)
広島ホームテレビです。このたび,神奈川県の横須賀市で,全国の自治体で初めて,「チャットGPT」を試験的に導入されるということがニュースになっておりますけれども,広島県としてはその点をどういうふうにお考えでしょうか。導入の是非も含めて教えてください。
(答)
「チャットGPT」といういわゆる生成AIは,非常に大きな可能性を持っていると思っていまして,県民サービスのさらなる向上であるとか,あるいは行政事務の効率化に役立てることが,そういった可能性がかなりあるのではないかと思っております。そういう意味で積極的に活用は検討していきたいと考えているのですけれども,一方で,いろんな課題も,指摘もされているところで,例えば我々のほうで個人情報を入力してしまうなど,そういったことがないようにしなければいけませんし,事実と異なるような,アウトプットが出てくることもあるので,そういったことも注意しなければいけないと思っております。そういう意味では,まずは,やはり試行的に使っていって,訓練や練習をして,アウトプットがどうなっていくかということを含めて試行していくということ,また導入効果も評価をすることが重要だと思っていますし,どういったルールを作るべきかということも整理をして,活用の方向性というのを決めていくということになろうかと思っております。
(HOME)
具体的にそういう試験的なことっていうのは,これからもう始められるご予定ではあるのでしょうか。
(答)
今日の会見でも,ちょっと回答を作ってみたりなど,〔試してみました。〕いや〔チャットGPTの回答は)使っていないです。〔チャットGPTの回答は〕使っていないのですが,そういうのを作ってみたりとか,あるいは,プレゼンの資料をちょっと作ってみてもらったりとか,そのようなことはちょっとやっておりますが,実際には〔チャットGPTがつくった回答は〕使っていません。そういう中で,方針についてもまだ十分に議論ができていないので,しっかり議論しなきゃいけないと思っているのですが,ある程度の範囲を決めて,その中で,まず試行しながら,課題も含めて整理をして,考えていくということをやりたいと思っております。
(HOME)
〔チャットGPTが作った〕本日の会見の回答はご覧になったのでしょうか。
(答)
ですから,ちょっと試しに作ってみました。繰り返しになりますが〔チャットGPTの回答は〕使っていないです。
(HOME)
ちなみに,知事がそれをご覧になられて,何点だったんでしょうか。
(答)
〔チャットGPTがつくった〕その質問がたまたま「チャットGPT」そのものに関わる質問だったので,「チャットGPT」が自ら褒めてるかなといった感想でした。
(HOME)
では,〔チャットGPTを〕ぜひ導入すべきという回答だったのでしょうか。
(答)
ぜひ導入するべきといいますか,正確に余りよく覚えていないのですが,悪くないぞという回答だったと思います。
(HOME)
わかりました。ありがとうございます。
(読売新聞)
読売新聞の北瀬です。先ほどの質問に関連してなのですけれど,庁内執務で,実際使ってみて,効果を検証し,将来的には,いわゆる庁外や行政サービスの中で,使っていきたいと〔記事に〕書いてもいいということでしょうか。
(答)
そもそも,例えばAIについては,これまでも,電子申請の窓口支援でチャットボットを使ったりなどは既にやっております。〔チャットGPTは〕それの発展形でもあるので,〔チャットGPTを〕使うこと自体に何かすごい断層があるわけではないのですけども,一方で幅広く使っていくとなったときに,といいますか,〔チャットGPTは〕幅広く使えそうでありますので,チャットGPTに限らないのですが,生成AIというのは,幅広く使えそうなので,ただ,そこにいろんな,先ほどの課題もありうるということですから,しっかりと試してみて,そういう課題もクリアできるような,あるいはすごく効率化が出来て,課題もないなど,〔課題を〕抑えられるものであればそれは積極的に使っていいのではないかと思っております。
(読売新聞)
関連して,実験的に使うみたいな感じで僕は印象を受けたのですけど,ここでいうといわゆる行政サービスというよりも,まずは庁内でそういうプレゼンテーションの資料とか〔から試行するということでしょうか。〕
(答)
ただ,そのプレゼンテーションを外に使ったら,それは対外になるのかなど,そういうことも含めて,どう進めていくかというのは,もう少し,しっかり議論をした上で,方針を考えたいと思っております。
(山陽新聞)
山陽新聞の平田です。今,中国電力でカルテル問題などがあると思うのですが,鳥取県や岡山県が指名停止処分をしていますが,広島県ではどのように考えられているか,教えていただけますでしょうか。
(答)
今ご指摘あったように,既に他の自治体で指名停止も始まっていますし,措置が遅延するようになると,違反事業者の入札ができるといったようなこともあって,公平公正の観点から,課題もあると思っておりまして,速やかに対応する必要があると思っております。現時点では,公〔正〕取〔引委員会〕の排除〔措置〕命令が出ているということと,それから課徴金納付命令も出ており,これは公〔正〕取〔引委員会〕が出している対外的な事実ですけれども,それに加えて,中国電力から県に報告もありますので,そういったことを踏まえて,県の指名除外要領に基づいて,指名除外の措置は行うことになろうかと思っております。
(山陽新聞)
ちなみにそれはいつごろを予定されているのでしょうか。
(答)
近日中になるのではないかと思っております。
(山陽新聞)
1週間以内ということでしょうか。
(答)
もっと早いかなとは思っております。
(山陽新聞)
その際は発表される予定でしょうか。
(答)
もちろん〔発表します。〕
(山陽新聞)
ちなみに県内自治体でほか〔指名除外などを〕されているところはあるのでしょうか。
(答)
県内の自治体は,今のところ,〔指名除外などを行っている自治体は〕ないです。
(山陽新聞)
わかりました。ありがとうございました。
(中国新聞)
中国新聞の平田です。10日ほど前に,ご自身コロナに感染されましたが,症状がどうだったかということや〔コロナに罹患した〕心当たりなど,どういった経路で感染したかということを教えてください。
(答)
まず,皆さんに大変ご心配をおかけして申し訳ございません。症状は,これも人それぞれで大きく違うのだと思うのですけれど,私の場合には,夜中に,1時間ぐらいの間に,急速に悪化して,寝る前は,何か喉がおかしいくらいだったのですけれど,就寝してから1時間ぐらいの間に,高熱になって,目が覚めたという感じでした。それがしばらく続いたので,抗原検査を,夜中の3時半ぐらいに検査し,陰性だったので,ちょっと安心したのですけれど,やっぱりちゃんと検査したほうがいいと〔考え〕,PCR検査をしたところ,陽性だったということです。どこで感染したかというのは正直わかりません。特定はできませんが,幾つかは考えられることはありますが,どこかということはわかりませんし,そういう意味では,確定できることは,言えないと思っております。
(中国新聞)
症状を含めて何か実感されたことっていうのはありましたでしょうか。
(答)
これも人それぞれで違うので,私のお話が参考になるのかわかりませんけれども,私の場合は,急激に熱が上がったということと,非常に,脳神経に影響があるというのを実感しました。熱が下がってから,別に倦怠感もなかったのですけれども,そういう中でも,集中力を維持するのがすごく難しい,また何もやる気が起きないなど,そういった状況もあって,コロナに限らずそういう症状がある方もいらっしゃると思いますが,そういうことかというのがよく理解できました。外面的にはよくわからないのですが,そういうことが起きるということがあるのだということはよくわかった〔と〕私は,私のケースでは感じております。
(中国新聞)
今現在,県内での新規感染者数は300人台ぐらいで推移しており,首都圏ではまた増え始めている情報もあります。このほど,XBB.1.5という新たなウイルスも県内で初めて確認されたと思いますが,現在の感染状況をどう受け止めていますか。
(答)
感染状況全体としては,下げ止まりと考えております。今学校の新学期も始まって,人の接触も増えている状況でありますので,マスクも皆さん,だんだんと外されている機会も多くなっていると思うのですが,今後の感染状況を注視する必要がある状況と思っていますので,引き続き,基本的な感染対策であるとか,あるいは適切な,例えば高齢者とお会いするようなときに適切にマスクを使うとか,そういうことも含めてですけども,高齢者,あるいは重症化リスクの高い方を守る取組をお願いしたいと思っております。
(中国新聞)
5月8日から,〔コロナが〕5類以降ということが予定されていると思うのですが,それに向けての準備状況などは,いかがでしょうか。
(答)
一般医療で対応する,ということに5月8日以降はなるので,それについて,我々は移行計画というのを〔国から〕求められていまして,4月21日に提出をする予定になっておりますが,そこに向けて今〔準備を〕進めているという状況です。
(中国新聞)
それは国に求められているということでしょうか。
(答)
そうです。厚〔生〕労〔働〕省に〔提出を求められています〕。〔新型コロナは〕今,〔一般〕医療で受けてないわけですから,その方策について,それをどういうふうにやっていくのかということを提出するという予定にしています。
(中国新聞)
それは県としての計画ということでしょうか。
(答)
そうです。
(幹事社:日本経済新聞)
次〔の質問〕を最後にしようと思うのですが,いかがでしょうか。
(山陽新聞)
先ほどの中国電力のことなのですが,近日発表予定ということなのですが,もし答えられたら,今のところどのぐらいの期間を予定されているか,お願いします。
(答)
期間は,県の基準がありますので,それに基づけば,4か月以上の指名除外ということになります。ただ,ごめんなさい,それは今の時点での事実関係なので,今後,我々の独自調査もしておりまして,そういったことも踏まえて,新しい事実がわかれば,またそれ〔指名除外期間〕は変化する可能性もあるということですが,今のところの情報の範囲内だと,そういう対応になるということです。
(山陽新聞)
中国電力の問題がありますが,知事としてのコメントを最後〔に〕いただいてもよろしいでしょうか。
(答)
電力事業というのは,国民の,市民の,もちろん県民,個人あるいは事業者を含めて,基本となる重要な公益サービスであります。そこに対する信頼性というのは非常に重要なことだと思っておりますので,しっかりと説明責任を果たしていただきたいと思いますし,再発防止ということにも,しっかりと取り組んでいただきたいと思っております。
(幹事社:日本経済新聞)
これで知事定例会見を終わります。次回の定例会見は,4月25日10時30分から予定しています。ありがとうございました。