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知事記者会見(平成29年1月31日)

印刷用ページを表示する掲載日2017年2月2日

記者会見などにおける知事の発表や質疑応答を広報課でとりまとめ,掲載しています。
なお,〔 〕内は注釈を加えたものです。
動画はインターネットチャンネルのサイトでご覧になれます。(別ウィンドウで表示されます) 

 会見日:平成29年1月31日(火曜日)

発表項目 

  • 保育施設長による「イクボス宣言」について〔動画ページ〕 
  • 広島港における港湾運営会社の指定について

質問項目

  • 保育施設長による「イクボス宣言」について
  • 広島港における港湾運営会社の指定について 
  • 米国トランプ新政権について〔動画ページ〕
  • グーグルとの連携について
  • メキシコ・オリンピック委員会への誘致活動について 
  • サッカースタジアムの整備の検討について〔動画ページ〕
  • 米軍空母艦載機の岩国移駐について
  • 広島市東部地区連続立体交差事業について

会見録

(幹事社:日本経済新聞)
 幹事社の日経新聞です。これから知事定例会見を始めます。終了時刻は,11時を予定しています。ご協力をお願いいたします。まず知事からの発表がありますのでお願いします。

保育施設長による「イクボス宣言」について

 私から本日2点,発表項目がございます。1点目は,保育施設長による「イクボス宣言」についてでございます。この度,全国初の取組といたしまして,来月2月6日に広島県保育連盟連合会に加盟する445の保育施設のトップが「イクボス宣言」されることになりました。私が立会させていただきます。今回の「イクボス宣言」によりまして,保育士の皆さんの就労環境が改善されて,そのことがもちろん,「子育て」と「仕事」の両立を支える重要な役割を担っている保育現場が変わっていくことで,本県の子どもたちの健やかな成長や,保護者の皆さまの安心にも繋がっていくものと考えております。また,保育施設長が一堂に会して行います「イクボス宣言」は全国に例を見ない取組であることから,「イクボス」を推進してますNPO法人ファザーリング・ジャパンの安藤哲也代表理事も,急きょ駆け付けてくださることになりまして,宣言の立会のほかに,施設長の方々に,イクボスのミニレクチャーもしていただくことになっています。私が,知事として全国初の「イクボス宣言」をしてから,ちょうど2年が経つところですけれども,これまでに,海上自衛隊の総監や県警本部長をはじめとして,さまざまな方が宣言をしてこられまして,「イクボス」という価値観とか言葉とか,かなり普及してきたのかなと感じていますが,この度の保育施設長による「イクボス宣言」を通しまして,保育や「働き方改革」に対する意識変革,行動変容がいっそう進んでいくということを期待しているところでございます。

広島港における港湾運営会社の指定について

 2点目,広島港における港湾運営会社の指定についてです。平成29年4月1日から,広島港出島地区・海田地区コンテナターミナルの運営業務を指定管理者制度から港湾運営会社制度に移行いたします。これに伴いまして,平成29年2月2日付けで,株式会社ひろしま港湾管理センターを広島港出島地区・海田地区コンテナターミナルの港湾運営会社として指定いたします。港湾運営会社制度では,指定管理者制度とは異なりまして,民間事業者等が港湾施設を長期的・一体的に借り受けて,自らが設定した利用料金を徴収して,その収入の範囲内で港湾運営を行うということになります。この制度の導入によりまして,港湾運営会社が民間の経営手法を活かして,船会社や荷主への戦略的な営業活動や港湾施設の効率的な維持管理,得られた収益を原資とした利用料金の値下げや新たな設備投資を行う等,柔軟性のある運営を行うことができて,航路拡充や貨物量の増加が期待できるところであります。経済のグローバル化によりまして,国際物流は拡大傾向にございます。県内企業のアジア地域への進出も拡大しているところです。県としても,この制度を円滑に導入いたしまして,港湾サービスと物流機能のさらなる強化を図って,本県企業の競争力の強化に繋げていければと考えているところであります。引き続き国際競争力の高い拠点港湾となるように,取り組んでまいりたいと考えているところでございます。私からは以上です。

(幹事社:日本経済新聞)
 この件について,質問がある社は,挙手をして社名を名乗ってからお願いします。

(中国新聞)
 中国新聞の樋口と申します。広島港の港湾運営会社の指定について伺います。〔資料提供の〕裏面にもありますけど,平成22年からずっと県の中でも検討が進んでいた話で,ようやく今回,これからでいうと6年強かかっての指定ということになりますけれども,ここまで時間がかかったということに対して,知事が今どう思われているのかということと,私が取材をしている範囲で,当初は,もうちょっとひろしま港湾管理センターというのは県の第3セクターなので,もうちょっとより民間色の強い形で運営していこうという検討も進んでいたようなのですけど,結局こういうところに落ち着いたということに対して,どうお考えかと,この2点をお願します。

(答)
 〔平成〕24年5月に制度を導入しますということを公表して,そこから数えますとだいたい3年半ぐらいかかってきたと,〔平成〕27年11月に港湾関係者と合意ができたというところで3年半ぐらいかかったわけですが,この間に港湾関係者の方々とさまざまな意見交換,我々からの説明,先方からの意見をいただくというような形で,さまざまなやり取りをしてまいりました。そういう理解と合意にかかってきたプロセスかなと思っています。〔ひろしま〕港湾〔管理〕センターとなったことは,一つは高い公共性が求められるということと,それから一応これまで港湾管理も受けてやってきたということもあって,確実であるということや業務遂行能力が一定あると認められるということ,それから港湾関係者の合意,こういったものができたと,これを全体的として満たすのが港湾管理センターであったということでありまして,それで港湾管理センターになったと。途中いろんな議論があったわけですが,今言ったことを全部を充たすのが結局港湾管理センターしかないのではないかということで,そこに落ち着いたというところであります。これは県が51%出資していまして,そういう意味では民間の力というのが過半に届かないというところで,そういう面はあるわけですが,逆に高い公共性を担保するというような側面もあり,これは必ずしもどっちがどっちで正しいということでもないので,関係者の皆さんがこういうところで良いのかなと考えていただいているということでございます。

(中国新聞)
 ありがとうございます。一番気になるのが,今回,運営会社の指定にあたって,10年間の今後の運営計画というのを県の方にも提出されておりますけれども,ちょっと外から見た感じですと,あまり,先ほどメリット,利用料金の値下げとかに触れられましたけれど,なかなかすぐ変えていくのは難しいのは良く分かるのですけれども,そこまで料金値下げとか柔軟性という部分が,計画だといまいち見えないというか,かなり慎重な計画になっているなという印象があるんですね。知事はその辺どう思っておられるのかということと,もう一度民営運営会社制度を入れることでどういうメリットが,一番のメリットというのは何なのかというところをお願いします。

(答)
 そこは,事業計画を作るにあたって,どちらかというと保守的に当初は作っていくものだと思いますし,私はその方が正しいことだと思うのです。あまり派手にやっていくというよりは,確実に,公共施設でもあるというところもあるので,しかも港湾というのは空港と違って,寄港するとか,あるいは荷を集めるとかいうことも極端に変化することが難しいわけです。そういった特性も含めて,安定性の方に少し重きが置かれていて,それが港湾管理センターが主体となっていると。つまり,リスクもそこそこに,ただし経営の安定性なり運営の安定性もそこそこにという選択肢になっているということです。そういう意味では,そういう中でしっかりと安定的に運営してほしいわけですが,それなら別に指定管理〔者制度〕と変わらないんじゃないかという話になってきて,そういう中で,これから事業を進める中で,もちろん我々は計画以上のものというのを期待していきたいと思っておりますし,そういう中での柔軟性を発揮する余地があるわけですから,実際に果実が得られていく中では,投資をしてそしてさらなる拡大を図っていくという方向に持って行って欲しいなと,そこがメリットだと思うんです。

(幹事社:日本経済新聞)
 他に質問がある社は,お願いします。

保育施設長による「イクボス宣言」について

(読売新聞)
 読売の前田です。「イクボス宣言」の関係で,なぜ保育施設なのか,保育施設の長がイクボス宣言をするとどういう効果があって,世の中にどういう影響をあたえるのかそこら辺を詳しく教えていただきますか。

(答)
 実は,保育施設というのは皆さんもご存じのように,非常に人手不足なのです。今,保育士が足りなくて保育園の定員を受けられないというところがたくさんあります。実際に保育園の開園時間というのは非常に長いのです。1日11時間とか13時間,〔保育園が〕開いているわけで,そういう中で皆さんやりくりして運営されているわけですけれども,いろんな就業環境の改善とか,我々も賃金アップであるとか,保育補助者,そういったものが導入できるようにサポートしていますけれども,やはり働き方についてもちゃんと見直しして保育士の皆さんが働きやすいと,定着してもらうということは非常に職場としてももちろん大事だし,保育士の皆さんにも大事なことだし,子どもたちにとっても大事なことであると,そういうことだと思います。実際に,保育士の方々にアンケートをすると,34%,3分の1くらいの方々が不満であるとか,やや不満とか大いに不満とか,不満側に答えをされているのです。だからそういうところの改善も図っていくことが重要かなと思っています。

(中国新聞)
 中国新聞の藤村です。今の話に関連して,確かに保育施設の施設長が「イクボス宣言」することが非常に大事ということは分かったのですけれども,知事がせっかく立会になられるということで,県としても宣言してそうなれば良いですけど,やはり物理的ないろんな問題,保育士をめぐるいろんな課題がある中で,県としても何かサポートしていくとかそういうお考えはありますか。

(答)
 そこは,今もちょっと触れましたけれども,賃金を上げていくとか,あるいは保育補助者というのを導入して,例えば朝の時間帯だとか夜の時間帯だとか,なかなか就業の時間的にも難しくて,〔保育する〕子どももまだ少ないという時間帯に活用できるような制度を導入したり,あるいはそれを導入できるような補助をして,働きやすさの改善というか職場環境の改善を我々も手伝っているところです。それからもちろん保育士が不足していること自体が大きな課題なので,保育士バンクの運営だとか,そういうこともサポートしているところでありますので,もちろん全体として県としてはサポートしていきたいと思っています。

(幹事社:日本経済新聞)
 その他に質問ありますか,続いて幹事社質問に入ります。

米国トランプ新政権について

(幹事社:日本経済新聞)
 アメリカのトランプ大統領は,就任演説でTPPの離脱やNAFTAの再交渉を表明しました。この新政権が県内経済の製造業に与える影響などについて,知事はどのように考えていますか。

(答)
 県内企業,マツダのメキシコ工場,ご存知のとおり,これをはじめとして,自動車関連企業を中心にメキシコに多く進出しています。NAFTAの見直しは,アメリカ向けの製品をメキシコで生産するというビジネスモデルをとっているというか,それを使っている日本企業に影響を及ぼす可能性は当然あると思っています。TPPについては,これによって,我々この広島県産業がグローバル経済に非常に強く連鎖しているというところがありますので,輸出の拡大を含めて国際競争力の強化であるとか,県内産業の発展に寄与するものと考えていたところなので,これが発効しないというのは,一面残念なところがあります。発効しないと決めつけちゃいけないのですけれど,少し今危機にあるというところです。そういう中でトランプ新政権のこのTPPの離脱表明であるとか,あるいはNAFTAの見直しといったようなことについては,我々ができることは限られていますけれども日本国政府の動向を含めて注視していきたいですし,機会があればというか,先般メキシコ大使とお会いした時なんかに,我々こういうことに懸念を持っているということはお話していますので,それはご理解いただいているとは思いますが,注視していきたいと思っています。ちなみにマツダの場合も,20万台くらい生産されていますけれども,アメリカ向けは5万台なのです。ですから必ずしも,この対応だけを持ってひっくり返るような話ではないのですけれども,ヨーロッパの方に輸出している台数の方が多いぐらいなのです。それは引き続き継続するでしょうし,中南米向けとかいうのはもちろんあるわけなので,それだけでひっくり返るわけではありませんが,影響があるという可能性はありますので,注視していきたいというところです。

(幹事社:日本経済新聞)
 この件について,質問のある社はお願いします。

グーグルとの連携について

(幹事社:日本経済新聞)
 次の質問です。新規事業創出,ベンチャー企業育成などを目指して,昨年7月にグーグルと提携しましたが,その手応えを現時点でどのように感じていますか。また,地域イノベーション力の強化に向け,今後,グーグルとの連携をどのように活用していく方針か,今の考えをお聞かせください。

(答)
 先週の金曜日には「イノベーションサミット2017」を開催させていただきまして,これは非常に多くの皆さんに参加していただきました。これまでもグーグルが得意のデジタルマーケティングに関するセミナーであるとかもやっていまして,こういったものにも非常に多くの参加者に来ていただいています。そういう意味では,いずれのイベントでも,非常に多くというか,定員を超過する受講者があって,創業を志す人たちや,あるいは地元企業の方々から今回のグーグルと県の取組について,積極的に参加しようという意欲が感じられるというか,これまでいろいろイベントをやっていますけれども,このグーグル関連のイベントに対する期待値が非常に高いなというのをヒシヒシと感じています。ちなみに,先週の「イノベーションサミット〔2017〕」では,300名を予定してたのですけれども,それを大きく超えまして,400名ぐらいの方々にお集まりいただきました。本当は,もっと来たいなと思われた方がたくさんいらっしゃったようですけれども,雰囲気も非常に熱気あふれる感じだったですし,参加の状況は皆さん今この時代ですから,SNSでいっぱい発信されまして,そういう意味でも盛り上がりを感じられるようなところでした。そういう意味で,パネルディスカッションでもありましたけれども,為末さんなんかも,自分で意志決定していると思っても環境に影響を受けているというところは非常に大きいと,そういう中でイノベーションであるとか創業であるとか,それを皆がやりたいとか思っているとか,やっているというのが見えるとか,そういうことは非常にインパクトがあるんではないかなと感じています。そういう意味で地域でのイノベーション力を高めていくというところに繋がっていくことを期待していますし,今後はより実践的にイノベーションを促進していくような取組をグーグルと行っていきたいなと思っています。今年の3月には,広島市の中心部で,地域のイノベーションを推進する,我々イノベーションハブと言ったりしていますけれども,仮称で。これがオープンを予定していますが,グーグルとは,この施設も活用して,今後より実践的な連続セミナーなんかも開催できればなと思っています。こういった取組を通じて,グーグルが持っているデジタル技術,あるいはイノベーションの力,あるいはブランド力,これを活用して,地域の生産が高まるというような,生産性が高まるというような方向に繋げていきたいと思いますし,イノベーション力を強化していきたいと思っているところです。

(幹事社:日本経済新聞)
 この件について,質問がある社はお願いします。その他に質問がある社はお願いします。

メキシコ・オリンピック委員会への誘致活動について

(RCC)
 RCCです。メキシコのオリンピック委員会の皆さんが広島にいらっしゃって,視察の日程が終わりました。知事との直接協議の後は,4つの市〔広島市,廿日市市,尾道市,三次市〕を回って,プレゼンなども受けて見て回ったそうなんですが,報告を受けた範囲で構いませんが,全体的な手応えということと,あらためてなんですが,いらっしゃっていただくことによって,県民の皆さんにどんなメリットがあるのか伺いたいと思います。

 (答)
 今般の訪問については,メディアの皆さまにとても感謝したいと思っていまして,各地に同行いただいて,様子を取材していただいていることが,メキシコの皆さんにとっても非常に歓迎を受けているというか,広島県における関心が高いということを実感できるものだったようでして,そういう意味で大変ありがたいと思っております。今回は5日間の日程だったのですけれども,各市の施設であるとか,調整会議も含めて非常に熱心に精力的に視察いただいて,感謝しております。まず,ハード面がやはりあるわけですが,オリンピックチームの練習施設として,メキシコ側の求めているクオリティを十分満たしていると評価いただいています。また,受け入れサポートの面でも広島県,我々の関係者を含めて,実際に合宿の受け入れをしていただく広島市であるとか,三次市,あるいは尾道市の市長をはじめとして,競技関係者とお会いいただいて,非常に熱心な説明を受けて,皆さんも熱心にご説明を聞いていただいて,合宿の運営面でも安心されたと受けとめています。最後,視察の各場面折々に,5月にオリンピック委員会会長をトップとする代表団が広島訪問をしますと言っていただいていますので,今般の訪問でこの合宿の実現に向けて大きく前進したのかなと受け止めています。これが県民にとって,どう〔メリットが〕あるかということですけれども,トランプ〔米大統領の〕騒動で,メキシコが一つ焦点になっていますけれども,そういったことがあるなしにかかわらず,一つの国,我々がしっかりと受け入れて,交流を図るというのは,オリンピックに向けての盛り上がりになりますし,それからスポーツに親しんでいくというきっかけにもなりますし,それから,メキシコと我々のさまざまな面での交流に繋がっていくということで,グローバル社会に生きて行く我々ということも言っているわけですけれども,特に繋がりの深いメキシコとそういう関係を構築していくということは,県全体にとってプラスになっていくのではないかと思っています。

サッカースタジアムの整備の検討について

(中国新聞)
 中国新聞の胡子ですけれども,サッカー場のことで。

(答)
 サッカースタジアムのこと。

(中国新聞)
 はい。この前先般,地元住民とですね,県・市,経済界で協議がありましたけれども,その中で住民側から質問状が提出されたと思います。いろいろ懸念されていることもあったと思うのですけれども,知事の質問状に対する率直な感想と,その席で調査費を新年度に計上するという方針を伝えられたわけですけれども,どういった調査を想定されているのか,またサンフレを含めた4者会談〔県,広島市,広島商工会議所,サンフレッチェ広島〕の今後の方向性というか,どの時点で開いていきたいかというところについて教えてください。

(答)
 3点あったかと思うのですが,質問書の受け止めですけれども,以前からスタジアムが建設された場合の影響については,懸念を表明されているところでありまして,今回は,さまざまな懸念を住民の皆さまの声としてまとめた形で提出いただいたものだと受けとめておりまして,そういう意味では,真摯に受け止めているところであります。私も〔松井広島〕市長も申し上げているとおり,これを進めるためには,地元の皆さまのご理解をいただきながら進めていくということが重要だと思っていますので,まずは,今回の質問書に対して,さまざまな懸念があるわけですけれども,〔質問書の〕中に表明されているわけですけれども,市や商工会議所と一緒にしっかりとご対応していきたいと思っています。そういう意味では,引き続き,基町地区の皆さまとのコミュニケーションを図りながら,県と広島市と商工会議所が協力しまして,もちろんサンフレッチェとも話をしながら,丁寧に,またスピード感も持って,対応していきたいと思っているところです。調査の内容についてですけれども,今のいただいている懸念,質問事項についてもしっかりと答えをするという観点からも,少し詳細な調査が必要かと思っています。例えば騒音対策,どんなことができるのかというようなことも含めて,その結果をお示しできないといけないと思いますので,そういった内容も入ると思いますし,現時点で中央公園と決まっているわけではなくて,旧〔広島〕市民球場跡地とみなと公園を含めた3か所を比較検討していく必要があるわけでありまして,そのための図面をひいてみたりとか,そういったことも必要であります。比較検証するための材料を集めていくというか,懸念にもどう対応できるのかということをチェックしていくということ,そういったことを今回の調査で進めていくということになろうかと思います。トップ会談については,現時点では,いつまでにというのはありませんけれども,もともとはできるだけ早くということで,4者間で合意していることなので,適切な時期は探っていきたいと思っています。

(幹事社:日本経済新聞)
 最後の質問としたいと思います。

米軍空母艦載機の岩国移駐について

(TSS)
 すみません,テレビ新広島です。話題がガラっと変わりまして,お隣の〔県の〕岩国基地についてお伺いします。本年度本格的に戦闘機が増える計画となっておりますけれども,計画どおりいけば飛行機が増えるわけで,広島県にとっては低空飛行問題とか騒音問題とかいろいろ懸念がありますけれども,改めて知事のお考えとですね,今後,国に対して何かアプローチをしていくのか。

 (答)
 国に対するアプローチですか。

(TSS)
 その2点についてお伺いします。

(答)
 この移駐については,今ご指摘のあったように,中国山地における低空飛行訓練,それに伴う騒音被害など,あるいは事故発生のリスク,これが増えていくだろう,あるいは駐留隊員が増加することによっての事件の発生等懸念をされている部分がありまして,本県への影響もあり得るのかなとまず思っています。県としても県民の安全・安心に関わる重要な問題であると認識しておりまして,これまでも日米両政府に対して艦載機移転に伴う低空飛行訓練であるとか,あるいは事故・事件の増加の懸念を伝えて,県民の皆さまの不安払拭に向けて実効性のある対応をしてほしいと強く要請してきています。これは引き続き防衛省,外務省などを含めて関係者に対して粘り強く働きかけていきたいと思っているところです。

広島市東部地区連続立体交差事業について

(中国新聞)
 すみません。JRの連続立体交差事業で,広島市が安芸区の船越地区を高架化していない案で,今4者〔県,広島市,海田町,府中町〕合意をされているわけですけれども,そこを見直す,というか再検討するための調査をやることを検討しているということなんですけれども,ここは〔広島〕市が見直しをするということになると,県の海田町とかそっちの部分と県域の話と必ず連動してくる話になるので,県の現時点でのスタンスというのを教えてください。

(答)
 まず,広島市から我々聞いていますのは,見直し案を基本として,見直し案というのは現在の見直し案です。見直し案を基本として地元理解を得ていきたいということでありまして,高架化を検討しますとは伺っていないということです。我々としても,4者これは府中町・海田町も含めた4者での合意というのが平成27年6月にありますので,これが基本かなと考えています。一方で地元理解を得るということは非常に重要なことでありますので,広島市においてはこれまでの検討経緯も踏まえまして,まずは市域において地元意見に対するどのような対応ができるのかというのを検討していただきたいと考えていますし,〔広島〕市としてもそのように取り組まれると我々は伺っています。引き続き連携をしながらできるだけ早期に事業効果が発現できるように取り組んでいきたいと思っているところです。

(中国新聞)
 ということは,県とその市域を例えば完全に高架化するということではないとしても,多少何らかを見直すということになると,県の方の設計にも若干影響が出てくるかと思うんですけど。

(答)
 ですから,まずは市域において影響が出ないような検討が何かできるのかということだと思うんです。それがまず第一で,我々はそう理解しています。現時点では。

(中国新聞)
 現時点では,県として何か予算をつけてそれに連動した調査をやるとかは考えていないと。

(答)
 はい。そういうことではない。

(幹事社:日経新聞)
 これで知事定例会見を終わります。次回は2月7日火曜日の10時半からを予定しています。ありがとうございました。

(答)
 ありがとうございました。 

ダウンロード

資料1(保育施設長による「イクボス宣言」について) (PDFファイル)(335KB)

資料2(広島港における港湾運営会社の指定について) (PDFファイル)(222KB) 
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