記者会見などにおける知事の発表や質疑応答を広報課でとりまとめ,掲載しています。
なお,〔 〕内は注釈を加えたものです。
動画はインターネットチャンネルのサイトでご覧になれます。
会見日:平成30年3月20日(火曜日)
(1)広島県版ラジオ体操「スポーツ好きじゃけん広島県」動画の公開について
(2)広島県版ラジオ体操「スポーツ好きじゃけん広島県」動画の公開について
(3)旧優生保護法に関する資料について
(4)国の決裁文書書き換えについて
(幹事社:朝日新聞)
幹事社の朝日新聞です。知事定例会見を始めます。終了時刻は,11時を予定しております。ご協力をお願いします。まず,知事からの発表がありますので,よろしくお願いいたします。
本日,発表項目1点ございます。広島県版ラジオ体操「スポーツ好きじゃけん広島県」動画の公開についてであります。この度,広島で活躍する60人のスポーツ選手が次々に登場いたします広島県版ラジオ体操動画が完成いたしまして,本日から公開いたします。タイトルは,今,申し上げたように「スポーツ好きじゃけん広島県」です。まず,この動画の冒頭部分をご覧いただければと思いますので,こちらのスクリーンをご覧ください。〔動画再生〕今,冒頭で「スポーツ王国広島」というテロップもあったのですけれども,広島県に拠点を置きます12のプロチーム,あるいは実業団チームと,パラスポーツやアーバンスポーツで,広島を拠点に活躍する選手4人にご協力いただきまして,総勢60人の選手のご出演をいただいている,大変豪華なラジオ体操ビデオになっております。これは,東京オリンピック・パラリンピックに向けて,東京都が,実は各都道府県に,このラジオ体操動画を〔製作し〕参加してほしいという依頼がありまして,これは「みんなでラジオ体操プロジェクト」なのですけれども,この都道府県のビデオ以外にもいろいろあるのですが,それに参加する形で製作しまして,都道府県では,本県以外にも,これまでに20府県が参加しているということであります。出演者の豪華さでは,本県が群を抜いているのではないかなと思っておりますが,広島県のホームページと東京都の公式動画チャンネルなどで,本日から公開していますので,これはオリ〔ンピック・〕パラ〔リンピック〕を全国民的に盛り上げていこうという,そういう一環だと思うので,ちょうど平昌〔オリンピック・パラリンピック〕も終わって,次の2年後というのは皆が,気分がそういうふうに向いて動き始めているところじゃないかと思うので,ぜひ,たくさんの皆さんにご覧いただいて,スポーツ王国広島の底力というのをあらためて感じていただければと思っています。また,本県では,来年度に向けた施策の取組の一つ,特徴的なものの一つとして「スポーツを核とした地域づくり」に取り組む予定としておりまして,ちょうど来月6日には,「FISEワールドシリーズ広島2018」が開幕するところでもございます。カープやサンフレッチェはもちろん広島を代表するチームなのですけれども,広島の,その他も含めた多くのチームの試合に皆さん足を運んでいただきまして,また,来年度は4月のFISEを皮切りに,広島で続々と国際大会が開催されますので,スポーツのトップレベルの競技に触れていただきまして,スポーツの楽しさであるとか,素晴らしさというのを多くの皆さまに感じていただきたいなと思っております。ぜひ,メディアの皆さまにも,〔広島の〕スポーツの盛り上げをお願いしたいと思いますので,よろしくお願いいたします。私からは以上です。
(幹事社:朝日新聞)
この件につきまして,質問のある社の方は挙手をして社名を名乗ってから,よろしくお願いいたします。
(読売新聞)
読売新聞の平井です。スポーツの盛り上がり関連で言えば,メキシコのチームの〔事前合宿〕受け入れも4月から始まると思うんですけれども,そういったこともあわせて,県民にオリンピックに向け,どういう形で盛り上がってもらえたらというあたりを〔お聞かせください〕。
(答)
スポーツはいろんな形があって,実際に自分でプレーするとか,観る,応援するという〔楽しみ方もあります〕。メキシコの場合には,メキシコチームと交流するということも含めてあると思うのですけれども,今年は,いろんなスポーツの要素がとてもたくさん,盛りだくさん広島県内である年なので,その中で自分が参加しやすいものに,少しでも参加していただいたり,触れていただいたりすることによって,スポーツの素晴らしさを感じていただければと〔思います〕。そこを起点に,東京オリンピック・パラリンピックに向けて,またそれぞれの参加の仕方というか,〔そういうもの〕を見つけていただければと思いますし,それとは別に広島県内でも,スポーツで地域づくりというか,そういうところに繋がる活動もしていきたいと思っていますので,そういうところにも参加していただきたいと思っています。
(幹事社:朝日新聞)
その他にご質問のある社はございませんでしょうか。
(HOME)
広島ホームテレビの渡辺です。この動画なのですが,製作期間と予算と,目標再生回数などがありましたら教えてください。
(答)
目標再生回数というのは,これは東京都との関係なので,特にないのです。みんなで作って参加したり,動画を流すことによって,オリ〔ンピック・〕パラ〔リンピック〕の雰囲気を盛り上げるという趣旨だと思いますので〔目標再生回数というものはありません〕。作成期間は。
(事務方)
約3か月です。
(答)
約3か月。作成の予算は94万5千円であります。全て〔選手の〕皆さんには,ボランティアで〔動画に〕出ていただいているので,〔予算の使用用途は〕機材費とか撮影の人件費とか,そういうところです。
(幹事社:朝日新聞)
その他に質問ございますでしょうか。よろしいでしょうか。では続きまして,幹事社質問に入らせていただきます。
(幹事社:朝日新聞)
旧優生保護法の下,不妊手術が強制された問題が全国的に広がり,広島県内においても,強制不妊手術を示す文書が残っておりますが,まず現時点で,この問題についての知事のご所感をお伺いさせていただきます。あわせて,県として,今後,独自に調査を,この件について調査されるご予定があるかどうか,また,他県のように専門の相談窓口を設けるご予定につきましても,あわせて伺えればと思います。よろしくお願いします。
(答)
まず,この問題と言いますか,実際に手術等も行われたわけですけれども,本人の同意のないところで,こういったことが行われたというのは,個人の尊厳であるとか,あるいは幸福追求権という,基本的な人権を侵害する適切ではないものであったと認識しております。一方で,制度そのものについては,国が法律で定めて,都道府県にそれを施行せよという体制にあったものであると認識しておりまして,その中で現状で,記録や資料が残っているものが31名分ございまして,調査ということについては,これはやはり,国全体で共通して,調査の内容であるとか,あるいは個人の特定に繋がるような方法を定めて,実施することが望ましいのではないかなと思っています。というのは,それぞれの地域でバラバラの取組になると,そこでやはり非常に不公平が生じるのではないかと思うので,これは国が統一して進めるべきではないかと思います。相談窓口については,母体保護法を所管しているのが,子育て・少子化対策課でありまして,ここで今,〔相談に〕応じているところですけれども,専用相談電話も開設した方が良いかなと思っておりまして,今,その準備を進めているところでありますので,それができたら,またあらためて,お知らせしたいと思っているところです。
(幹事社:朝日新聞)
この件について,ご質問がある社の方は,よろしくお願いいたします。
(中国新聞)
中国新聞の教蓮です。今の最後の専用相談電話なのですけども,時期的な目途というのは,今のところ,いつ頃を考えていらっしゃいますか。
(答)
そう遠からず,はっきりわかりませんけれども。数日とか,1週間とか2週間とか,そういううちにはできるのではないかと思っておりますけれども。
(中国新聞)
早ければ今週とか。
(答)
ごめんなさい。具体的には,わかりません。
(中国新聞)
少なくとも月内には〔開設〕と。
(答)
月内,3月中ということですか。それぐらいには間に合うのではないですか。
(中国新聞)
その体制とかは,つまっているのでしょうか。
(答)
体制とかは,今,申し上げた,子育て・少子化対策課の中で受け入れられる,それで十分,受けられる量だと思っていますので,そこで〔相談を〕受けていきたいと思っています。
(NHK)
NHKの辻です。先ほどの件に関連してで,既に〔担当〕課の中に相談の対応も,とのことだったのですけど,現状,相談の実績と言いますか〔状況を教えてください〕。
(答)
基本的には,メディアからの問い合わせが多いと認識しています。関係するご本人とか,あるいはその親族の方というのは非常に少ないという認識です。
(事務方)
当事者の方からは0〔人〕です。
(答)
当事者は0〔人〕です。
(NHK)
家族も含めて,当事者側からは,0〔人〕なのですか。わかりました。
(共同通信)
すみません,共同通信の西村です。この件に関しては,宮城県などでは,文書に名前がなくても手術痕など条件を満たせば,不妊手術を認定するという独自の対応を取られているようですけれども,広島県として独自の対応を今後の検討するというか,現在検討中であるとか,そういったことはあるでしょうか。
(答)
これは最初の質問の中でも申し上げましたけれども,どういう対応をするのかというのは,統一的に,国の方で決めていった方が良いと思うのです。そもそも認定して〔その後〕どうするのかというところもあって,そういうところもないと,認定という意味もわからないということになってくると思うので,そういう意味も含めて,国の方で統一的な対応を図るべきだというのが,我々の今のスタンスです。
(RCC)
RCCの増田です。全国的に統一的なレベルの調査というのも,もちろんそうなんですけど,一方で広島県に30人強の資料が残っているという中で,我々は黒塗りで当人のことは特定できないわけなのですけども,県の方では資料として残っているわけで,当時のことを知るという意味で,その当事者に県の方で独自にあたって,その当時のことを調査するとか,そういったお考えとかは特にないでしょうか。
(答)
ですから,こういう調査をするとか,そういうことをするにあたっては,やはり目的をはっきりさせないといけないと思うのです。ただ,知りたいというだけで,本人の方に,例えばコンタクトして,そして話を聞いても,それはあまり適切ではないのかなと,現時点では,です。今,国の方でも,どうしていくのかという検討が始まっていると,これから検討されていくという,「もう,放っておきましょう」いうことではないと,我々は認識しておりますので,そういうこの対応を踏まえて,その上で,どういう調査をするのか,何を聞くのか,〔それ〕で,調査した結果,それをどう使うのかということも,やはり,定めていって,それから対応するべきじゃないかなと思っています。
(読売新聞)
読売新聞の平井です。確認なのですけれども,先ほど国の方で,今,対応が始まっているということなので,そういう認識だと思いますので,知事の方から国に対して,何というか,要請というか,要望というか,アクションというか,そういったのを起こす考えというのはどうなのかというのを伺いたいのですが。
(答)
今,あらためて我々から,云々というよりは,まず,動向を見ていきたいなと思っています。
(HTV)
広島テレビの加藤と申します。あの資料がないということが,今,問題になっている中で,医療機関とかに残っているカルテですとか,そういったものも,もしかしたらあるかもしれない状況の中で,迅速に,何か対応すべき点はあると思いますか。
(答)
その点も含めて,今,申し上げたように,対応方針をきちっと定めて,やるべきだと思っています。そういう意味では,国としてもできるだけ早く対応方針は決めてほしいなと思います。
(HTV)
すみません追加で,開示された資料の中で,〔県立〕文書館と県が保管しているもの2種類あったのですけれども,その中で整合性がないと思った点が,県が開示した資料は黒塗りがすごくたくさんあったんです。病名ですとか,手術申請した理由ですとか。なぜそういったところを伏せているのかが知りたいです。
(答)
そこは詳細,今,私は分かりませんので,後で担当に確認いただければと思います。
(幹事社:朝日新聞)
その他,この件に関しての質問がある社はございますか。よろしいですか。〔ないようですので〕では,一般質問に移りたいと思います。質問のある社はお願いいたします。
(中国新聞)
中国新聞ですが,森友学園への国有地売却を巡る文書の問題なのですけれども,これは行政文書の改ざんという信頼を失墜させるという大きな事態だと思うのですけれども,まずは知事がこの事態,この起きていること自体をどのようにとらえていらっしゃるかというところと,これから政府なり,財務省なりにどんな対応を求めていくべきかとお考えかをお聞かせください。
(答)
そもそも,この決裁文書を書き換えたということは,まさに基本的な意思決定の記録という意味をなきものにするというか,そういう中身だと思うので,あってはならないことではないかなと。まさに今,言われているとおり,国民の信頼を失うことになりかねないようなことだと認識しております。国で今,いろんな議論をされていますけれども,やはり速やかに全容解明していくと。〔それ〕で,国民に説明責任を果たしていくということ。〔それ〕で,再発防止に全力を挙げて取り組んでいくということが必要だろうと思っています。
(中国新聞)
政府に対してどういうことを〔求めていくべきと思いますか〕。
(答)
これは広島県が政府に対して,こういうことをしてくださいとかということを要望したり要請したりという趣旨のものではないので,我々から何か国に対して,そういう要望・要請というようなことをやっていく予定はありません。
(中国新聞)
手続き上は,そういうことではないにしろ,そういうお考え,政府として責任を果たしていくべきだという〔お考えですか〕。
(答)
そうするべき〔,政府として責任を果たしていくべき〕ではないかなという考えであるということです。
(中国新聞)
あと関連して,今回は国を,国会を巻き込んだ大きな問題になっているんですけれども,問題の構造自体は,どこにでも起きる話だと思うのですが,今に始まった話ではなくて,過去にも自治体レベルで小さな改ざんなり削除というのは起きているようなのですけれども,広島県でもいつ起きてもおかしくない話かなと思うのです,構造的にはです。それを防ぐために,今,現状として何か具体的なことをされているか。今回の事態を踏まえて何かあらためて呼びかけであるとか,何か対策を取られるお考えはあるかをお聞かせください。
(答)
まず今,足元のいわゆる決裁という観点から言ったら,電子化されているので,全てその過程が電子的に記録が残る。今回,国の方でもそういうものとして,結果として出てきていると思いますけれども。〔事務方に確認を促しながら〕事実上これは意図的な改ざんは難しいですよね。記録は残るよね。
(事務方)
残ります。文書管理上。
(答)
文書管理上,〔記録が残る〕というのが,システム的になっています。だから,そのシステムそのものを改変して,〔改ざんが〕できるようにすれば,また別なのですけれども,一般的には,それは今となってはできにくい仕組みになっています。それとはまた違う,行政文書というのは,さまざまなものがありますから,そういうものについては,これはやはり研修であるとか,あるいは基本的には重要性を認識して,それをしないという,そういう教育をしていくことかなと思っております。
(中国新聞)
このタイミングで何かあらためてというのではなくて,一般論として,そういうことが必要だという〔ことでしょうか〕。
(答)
そうです。
(幹事社:朝日新聞)
その他に,ご質問がある社はございますでしょうか。
(中国新聞)
中国新聞の村田です。関連してすみません。知事ご自身は,経済産業省にもいらっしゃったということで,国の文書管理についてはご自身も体験してこられていると思うのですけれども,ご自身の体験に照らしてこういう決裁文書と言いますか,公文書の書き換えというのは,見たことはもちろんないと思いますけれども,どんなふうに〔受け止めておられますか〕,驚きなのか,あってはならないという話はあったと思うんですけれども。
(答)
驚きです。今,どう行われているか分かりませんけれども,電子決裁は今のような形で記録が残るようになっていると思うのですけれども,私が〔経済産業省に〕いた当時は,当然,紙による決裁だったわけですけれども,それは,こよりを使って,綴じて,ハンコも横にこうやって押してという形で,改ざんをしようと思ったら,ハンコをついた人,全てにハンコを取り直さないとできない仕組みになっているわけです。いわゆる少なくとも決裁と言われるようなものについては,今回の売買とかというのは,契約をする上での決裁ですから,いろんな文書がありますから,そういうかちっとしたものじゃないものも,もちろんいろいろありますけれども,最も重要な,そういう意思決定に関わる決裁というものについては,そういうものでありますので,そう簡単にできる話じゃないし,やるとしたら組織ぐるみではないですけれども,関係の皆が皆,了解した上じゃないとできないというようなものなので,ちょっと考えにくいというか,非常に驚いています。
(中国新聞)
まだ詳細については,はっきり判然としない部分もありますけれども,一つ答弁に対する整合性を合わせるために,元の資料を書き換えるという構図が指摘されていると思うのですけれども,一般的に本末転倒というような指摘が出ていると思いますが,そこについては,答弁に良く立たれる知事としてはいかがですか。
(答)
実際に,今回の案件がどういうものなのかが,もう分からないので,ちょっとまだそれについて,「こうだ」というコメントは非常にしにくいのですけれども,正直言ってです。そういう意味では,まず本当に,何があったのかというのを解明してもらうというのが一番だと思います。
(中国新聞)
あともう2点〔お願いします〕。一つは行政に対する信頼性が,なかなか国に対する信頼性という意味で言われていると思いますけれども,地方に対して今回の問題で,何かそういう国民,県民からの信頼性の影響が〔あると思いますか〕。
(答)
それは影響はあると思います。
(中国新聞)
どういう形で〔あると思いますか〕。
(答)
やはり全体の,これは元々,単にそういう決裁を書き換えたとか,改ざんしたということだけではなくて,その前にそもそも,その意思決定自体が適正であったのかということも疑いが挟まれている事案です。それと接着して,こういうことが起きているので,そういう事案全体として,行政に対する信頼というか,それが問われるようなことになっているのではないかなということだと思います。
(中国新聞)
あと1点〔お願いします〕。麻生大臣とか安倍総理の責任を追及する声も出ていますけれども,そこに対して現時点で言及できる部分というのはおありでしょうか。
(答)
そこのところも,やはりまず解明するということではないかなと思いますけれども。それとは別に,それぞれの責任について,それぞれがどう考えられるかというのは別の話なので,それはそれとして,ただ,誰かの責任についてこうあるべきだとかいうことについては,まず全容解明していくということだと思いますし,それをやらないと,なかなか信頼回復というところが難しいというような事案になっているのではないかと感じます。
(中国新聞)
ありがとうございました。
(幹事社:朝日新聞)
終了時刻が迫っておりますので,次の質問で最後とさせていただきたいと思います。ご質問のある社いらっしゃれば挙手をお願いします。よろしいでしょうか。それではないようでしたら,これで知事の定例会見を終わらせていただきます。次回の定例会見は3月27日,火曜日の10時30分からを予定しております。ありがとうございました。
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