記者会見などにおける知事の発表や質疑応答を広報課でとりまとめ,掲載しています。
なお,〔 〕内は注釈を加えたものです。
動画はインターネットチャンネルのサイトでご覧になれます。
会見日:平成31年4月23日(火曜日)
(1)知事の米国訪問について
(2)知事の米国訪問について
(3)県の創業促進・支援策について
(4)統一地方選について
(5)HBMSの果たす役割について
(6)「平成」の県政を振り返って
(幹事社:日刊工業新聞)
幹事社の日刊工業新聞です。これから知事定例会見をはじめます。終了時刻は,14時00分を予定しております。ご協力をお願いします。まず知事からの発表がありますので,お願いいたします。
本日,発表項目〔が〕1項目ございます。米国訪問についてであります。4月末からニューヨークで開催されます「NPT運用検討会議第3回準備委員会」に私が参加いたしまして,本県の平和の取組などの発信や,核軍縮に向けた働きかけ等を行って参ります。期間は,4月25日から5月3日まででございまして,ニューヨーク,ワシントンに参ります。ニューヨークでは,NPT運用検討会議第3回準備委員会に参加いたしまして,県主催シンポジウムの開催や,グテーレス国連事務総長,核兵器廃絶国際キャンペーン,ICANのベアトリス・フィン代表等との個別面談等を通じまして,本県の平和の取組の発信や核軍縮の進展に向けた働きかけ等を行うこととしております。次に,ワシントンでは,マンスフィールド財団と連携し,「ひろしまレポート」を活用したラウンドテーブルを開催いたしまして,各国の軍備管理・軍縮への取組等について意見交換を行う予定としております。こうした取組を通じまして,核兵器廃絶への具体的なプロセスの進展に向けた広島の役割を果たして参りたいと考えております。私からは以上です。
(幹事社:日刊工業新聞)
この件について,質問がある社は挙手をして社名を名乗ってからお願いいたします。
(中国新聞)
中国新聞の村田です。今お話のあった米国出張で,NPTの第3回準備委員会があるということですけれども,準備委員会に行かれるに当たって,どんな議論を期待されていらっしゃるかお伺いしてよろしいでしょうか。
(答)
準備委員会での議論ということで〔よろしいで〕すか。
(中国新聞)
はい。
(答)
準備委員会での議論ということについて言うと前回の〔2015年NPT運用検討〕会議でいろいろな議論がありましたけれども,中東問題等,特に中東問題が大きなボトルネックになって最終合意が得られなかったというような状況があります。さらにその後の核兵器を巡る状況というのは,北朝鮮についてはまだ進展があまりありませんし,INFの問題であるとか,あるいは近代化・小型化というような問題が進んでいる。非常に核軍縮あるいは核廃絶に向けては厳しい状況にある中で,この運用検討会議を核兵器国と非核兵器国の両方が参加しまして,一つ大きなテーマは核兵器の核軍縮の義務の履行を求めるという多国間の交渉プロセスでありますので,来年に開催されます本会議,運用検討会議に向けた,少しでも前に行くため,進むための重要な会議だと受け止めていまして,その中で国連事務総長であるとか,会議の議長といった皆さんは核軍縮に向けて積極的だと理解していますので,そういった方々のリーダーシップの下で,この核兵器国あるいは非核兵器国を含む全ての締約国が核兵器の廃絶に向けた共通の道筋を見いだせるような,そのために必要な対話を,この間の会議だけでなくて来年の運用検討会議に向けてできるように議論が進むことを期待しているところです。
(中国新聞)
冒頭,ご発言があったように昨年はなかなか残念な最終合意が得られないという結果になりましたけれど。
(答)
前回,〔20〕15年はです。
(中国新聞)
すいません。今回に関して,合意が得られるかどうかについて,見通しといいますか。どのようにご覧になって〔いらっしゃいますか〕。
(答)
厳しい状況だとは思います。この今の核軍縮の根幹の一つであったINFであるとか,あるいは,今後の〔新〕STARTの延長というようなことも非常に悲観的に見られている。そもそも,核軍縮を進めていこうという,特に米露ですが,大量の核兵器を持っている米露の動きが逆方向に向いている状況の中でNPT上の義務を履行していこうという雰囲気に正直あまりないというところがあると思いますので,非常に厳しい状況だと思います。ただ,逆にそういう厳しい状況であるので,作用があれば反作用があるということで,核兵器禁止条約もありますし,反作用として動いていくということを期待したいというところです。
(中国新聞)
ありがとうございます。
(幹事社:日刊工業新聞)
他にありませんでしょうか。なければ幹事社質問に移ります。
(幹事社:日刊工業新聞)
広島県はイノベーション立県を掲げておりまして,起業とか創業がつぎつぎと生まれるような環境の整備に向けて支援策を手がけてきました。イノベーション・ハブ・ひろしまキャンプスの整備や,先月の創業フェスティバルあるいは,今日の16時から予定している広島大〔学〕や広〔島〕銀〔行〕との相互連携協定〔締結〕もそうした施策の一環かと思います。ただ,指標として掲げている開業率は,平成29年に4.3パーセントということで,目標として掲げる10パーセントからはほど遠く,全国的に見ても,ちょっと低い状態にあります。福岡は広島のライバルの都市かと思いますけれども,福岡市にも負けています。こうした状況をどう見ておられるのか,また,創業支援,促進に向けて,どういった施策をさらに考えておられるのかお聞かせください。
(答)
今,ご質問の中にあったように,開業率を見ると,本県は4.3パーセントで,全国は5.4〔パーセント〕,福岡〔県〕は6.7〔パーセント〕というところで見ますと,本県が低いということは否めないところでありますし,現状において,平成30年度はもう終わっていますけれども,10パーセントという目標値に達成しているというのは,これは非常に厳しいだろうなと認識しているところであります。反面,廃業率も低くて,特に近年廃業率が低くなっているのですけれども,県内の経済が安定しているとか,そういった側面も逆にあって,廃業率は低くなり,開業率も上がりにくいという状況もあるのかと思っていますけれども。また開業率そのものの上昇というのはなかなかないのですが,〔ひろしま〕創業サポートセンターです。〔ここで〕創業サポートをやっていますけれども,センター開設以来5年間で1,745件開業サポートをやっていまして,これはかなりの数でありますし,開業する事業所の絶対数,これ自体も,平成24年度の1,790事業所だったのですけれども,平成29年度の2,203事業所というような形で,増えていると。絶対数としては増えているというような状況もあるので,一定の成果は出てきているのかなとは考えています。ただ,開業率ということで言うと,非常に伸びないという状況にあるということで,こういう中で今日あります,広〔島〕大〔学〕あるいは広〔島〕銀〔行〕との連携であるとか,ワンストップでの相談可能なビジネス環境の創出なども,引き続き,取り組んでいきたいと思いますし,創業の中でもいろんな,何と言いますか,小さな創業からインパクトの大きい創業までいろいろあるのですけれども,そういった中でインパクトの大きい創業の創出に向けたサポート,これは創業後の事業拡大に向けた支援というようなことですけれども,こういうことを今年度から新たに始めるというようなことをやっております。今後は,こういったインパクトの大きい創業というようなことを一つのロールモデルとして,潜在的な創業希望者というものを拡大していかなくてはいけないのかなと思っていまして,それによって創業が拡大していくというサイクル,成功事例を見て潜在的な創業希望者が増えて,それが実際に創業して成功して,また創業が増えるというようなサイクルになるように,何とか頑張りたいというところであります。
(幹事社:日刊工業新聞)
この件で質問がある社は,ありますでしょうか。〔ないようですので〕幹事社が一つ質問させて頂きたいのですが,今おっしゃたインパクトの大きい創業というのは,例えばどのようなことをお考えでしょうか。
(答)
よく言う言い方でいえば,ベンチャー的なということです。急成長するというのは,すぐに例えば4年,5年で上場するところではないかもしれませんけれども,社会的あるいは経済的に,というか経済的あるいは社会的に影響の大きいというか,インパクトの大きい創業というようなイメージです。
(幹事社:日刊工業新聞)
例えば,ネクストユニコーンとか〔でしょうか〕。
(答)
ネクストユニコーンというと超ベンチャーですけれども,それを目指すというと,また極端な話になるので,そこまでではないにしろ,中にはもちろん,そういうところが出ると素晴らしいと思いますけれども,細々と個人的に事業を継続するというような創業もあれば,従業員が10人,50人,100人というように増えていく創業もあるので,100人でユニコーンというわけにはいきませんけれども,そういう一定の規模感であるとか,あるいは非常に重要な社会的な課題を解決してくれるとか,そういった創業というのを増やしていきたいということです。
(幹事社:日刊工業新聞)
それでは,他の一般質問に移ろうと思います。では,他に質問のある社があればお願いします。
(中国新聞)
中国新聞の村田です。この日曜日で,統一地方選挙が1か月間に亘って行われた物が終わったのですけれども,先日,鳥取県の平井知事の方が記者会見で,統一地方選が,統一する範囲を前年の冬にあるような選挙も含めて,任期満了日の取り方を広げて,より多くの選挙を統一地方選で実施するような形が望ましいのではないかとの提言をされてまして,あわせてその考えは,各所で出会われた知事にお伝えをされて,今後全国知事会の方で取上げていきたいとのご発言があったようなのですけれども,統一地方選のあり方について,知事のお考えを,今回の統一地方選をご覧になって何かあるかなと思ったのですけれども。
(答)
統一地方選挙自体の意義と言いますか,目的というのは,そもそも選挙というのが民主主義の根幹です。有権者の選挙に対する意識を全国的に高めると同時に,この選挙事務であるとか費用を節減していくことで,行われていると認識していますけれども,一方で投票率がこの統一選についても低下しているであるとか,あるいは国政選挙と比べるとやはり注目度がそれほど高くないのではないのかといったようなことだとかの課題があるのかなと認識しているところであります。まだ,全国知事会というか,一部の中で議論になっているのは,これは選挙が受験シーズンと重なるところがあるわけです。この冬の時期に選挙があるところは,これは統一地方選とずれているところですけれども,そういったところが18歳,あるいは浪人している19歳も含めて,この選挙というか投票行動に影響があるというか,なかなか機会行使にプレッシャーがかかってくるというか,そういった時期,1月から3月中旬位までの選挙の時期を見直すべきではないかとの意見があって,そういう中で統一地方選にあわせていく考えもでてきているといったところで,それが翻って,この統一地方選挙の関心をまたより高めていく一つの契機になるかもしれない,そういうような議論なのだと思いますが,これはいろいろ,市長であるとか議員の任期の調整も必要になってきますし,いろんな意見もあるかもしれないので,これは慎重な議論が必要だと思います。まだ全国知事会で議論するかどうかについても正式には決まっているところではないと思いますが,いろんな課題がある中での解決アイデアの一つなのかなと思っています。いずれにしても投票率の向上というためには,日頃からやはり政治であるとか,行政に関心を持っていただくということが重要だと思いますので,引き続き,選挙管理委員会,あるいは教育委員会とも連携をしながら,主権者教育とよく言われますけれども,そういった活動を通じて,この投票の意義,それは非常に重要であることなどを,しっかりと認識形成をしていく必要があるのではないかなと思っております。
(中国新聞)
今,一部の中の議論というお話もありましたけれども,統一地方選自体,4年に1度なわけで,冬場に選挙があるというのは,他の3年は冬場の選挙をずらしても解決策には繋がらないのは重々承知の上ではあるのですけれども,そういう統一選の対象を広げるアイデアについて,知事ご自身なんらか評価というのは持たれているのでしょうか。
(答)
ですから元々,統一選自体をどうするかといった議論と今の受験シーズンの議論は,別です。受験シーズンの選挙というのは,これは直接的に,やはり相互に影響を与えるので何らかの対応が必要だということは,これは統一地方選のタイミングに関わらず,何か対応していくことが望ましいのではないかなと思います。それは統一地方選に統一できるところは,それが最も相乗効果を狙えるといったところではないかと思います。その他について,どうするのかといった,これは,先程申し上げたように,いろんな過程を経て今のようになっていると思うので,そこは慎重な議論がいるのかなと思います。例えば,広島県知事選は11月ですけど,これはどうするのか,11月は〔統一地方選の時期とは〕全然ずれています。こういうのをどうするのかとか,年すらもずれていることもある。近いものだけをあわせればいいじゃないかという議論もあると思いますけれども,そうするとどこまでが近いものなのかとか,いろんなこともあると思うので,ただこれ全国的に全部集めればいいのか,それとも地域の中できっちり集めた方がいいのかというのもあります。例えば,私にとって身近な例ですけど,呉市長選と重なっているので,呉の投票率は他地域と比べると明らかに高いことがあったりしますので,だから何を目的にどういったことをするのか,といったことの中で,そこはまたいろいろ議論されていくのかなと思います。
(中国新聞)
〔議論されていくのかなということ〕なんですけど統一選の拡大〔の議論〕と〔受験シーズンの選挙の議論と〕2つある中で,統一選の拡大の方については,選択肢の一つとしては,議論があっていいということでしょうか。
(答)
さっき申し上げたように,一つ大きな課題は18歳の初めての選挙の時に,半分ぐらいの,その地域で,2月とかのタイミングで,選挙があったら,その半分ぐらいの18歳で初めての選挙〔権〕を行使する人が,大学受験をしていて,選挙に日曜日に行かないといけないし,そのために関心を持って選挙活動を見なければいけないですし,その「大学受験に集中したいのですけれども」という状況がある。これは,何とかしてあげたいなというのはあります。その時に選挙のタイミングをずらす,統一地方選がその後すぐ4月にあるのであるならば,そこに打ち出すのが最も合理的ではないかということだと思います。
(中国新聞)
そういう意味で18歳選挙権がもたらした新たな部分だと思うのですよね,統一地方選で前回お尋ねした時に,転勤とか就職とか,あるいは進学のタイミングで上がった時の4月の投票の時期の問題のお話があったと思うのですけれども,18歳,19歳に広がった分を踏まえたなんらかというのは知事会の方で議論をされているということでよろしいのでしょうか。
(答)
いや,まだそういう意見がでてきたというところで,議論するかどうかもまだ正式に決まっていないというところだと認識しています。
(中国新聞)
知事ご自身は,なんらかそういう議論をした方が良いのかなと思われているのでしょうか。
(答)
さっき言ったように,18歳選挙の話とそれから一般論の統一地方選の話があって,18歳選挙に関しては,私はやっぱりやるべきだと思います。今,ご指摘がありましたけれども,4月になったら住所移転する子もいるので,そういった問題も含めて考えないといけないことですけど,そこはいずれにしても議論して良い話ではないかなと思います。
(幹事社:日刊工業新聞)
〔他に〕質問はないでしょうか。
(毎日新聞)
毎日新聞の元田です。知事,先ほどのベンチャーの件ですけれども,県立広島大学のHBMS〔経営管理研究科ビジネス・リーダーシップ専攻〕も4年目に入りましたけれども,HBMSの果たす役割というのですか,MBA〔経営学修士〕を取得できる大学がいろいろあるわけですけれども,知事も非常に思い入れが深いと思うのですけれども,広島におけるHBMSの役割と今後の方向性と言いましょうか,そういうものをどう思っておられますか。
(答)
HBMSのコンセプトというのは,中小企業であるとか,あるいは医療関係であるとか,農業といった生産性の向上を図っていく必要があるセクターを中心にして,つまり,経営ということが大きな課題になるセクターですが,そこに,まさに経営というものを届けていくというような役割を果たしていくということだと思っています。〔それ〕で,そういう意味では,私は広島だけのHBMSになって欲しくないなと思っているのですけれども,いずれにしても広島県内に,そういった企業であるとか,経営力を向上していかなければいけないという事業体はたくさんあるので,そういったところにきめ細かく経営についてのノウハウ,スキル,考え方というものを広げていく役割を果たしていただきたいと思っていますし,今年度,農業の方で,農業者向けのMBAというものを,いわゆるMBA課程とは違う形になりますけれども,HBMSが協力して,プログラムを提供するとか,そういうことも行っていきますので,そういった活動も含めて,今,申し上げたような役割を果たしていただければ嬉しいと思っています。
(NHK)
NHKの伊藤です。今日が平成で最後の定例会見になると思いますが,あらためて平成30年間の広島県政を振り返ってどういう時代だったかというところと,来月から始まる令和に向けて平成は災害も多かったりとかいろいろなこともあった中で,どういうふうに県政を引っ張っていかれたいかということをお聞かせください。
(答)
令和になったからといって突然変わるわけではないのですが,皆さん平成最後とか令和最初とか,とてもご関心があると思うのでお答えすると,平成時代というものをみると,過去のことですから,今日までの平成の時代を総括していくと社会経済の不安定性というのが非常に増してきたと思いますし,不確実性というのも,昔から不確実性の時代と言われながら,それが本当の意味で進んできた,極めて高まった状況かなと思います。一方で新しい技術であるとかビジネスモデルというのが発展していって,人々の暮らしというのも大きく改善されてきたということもあったのかなとも思います。それから,社会的な課題に非常に関心が高くなって,地球環境の問題ですとか,過疎化の問題であるとか,あるいはジェンダーという問題にも関心度が高まっていって,社会にしても価値観にしても多様化して,またそれぞれを尊重していかなければいけないという認識が広まっていった時代ではないかと思っています。私が最初に就任したのは平成20年代の初めですけれども,リーマンショックがあって,景気が後退して,産業活力も停滞していくという状況の中で,県政全体にも停滞感であるとか閉塞感というものがあったのかと思いますし,少子化であるとか人口減少といったような非常に大きなインパクトのある社会構造の変化に対しても必ずしも認識が高かったという状況ではないですし,当然その認識のもとで対応も十分とは言い難い状況だったのかなと思います。それから10年たって今申し上げたような対応を進め,途中,国の方も消滅自治体という形でインパクトがある打ち出しがあって,そういう中で例えば県内でいえば合計特殊出生率であるとか,県内総生産の伸び率というのは全国平均を上回って推移したり,あるいは観光というものは非常に大きく伸びて,観光客数も観光消費額というのは6年連続過去最高を更新するとか,あるいはオバマ大統領も広島訪問していただきましたけれども,国際平和拠点としての広島のプレゼンスというのも段々上がってきていることもありますし,学びの変革です,教育,これは叡智学園の開校なども含めて進展していったということで,当初の社会的な停滞感だとか閉塞感というところは大きく改善されたのではないかと思っています。これから将来をみると,引き続き人口減少問題などが大きくのしかかっているのですけれども,第4次産業革命といったような技術の本当に急速な変化による影響であるとか,あるいは災害が非常に大規模なものが頻発するといった新しい課題も生まれてきていると思っています。今後,今のようなことも含めてあらゆることの変化がさらに加速化していくだろうと思いますし,それに伴って不確実さだとか不透明さというものもますます増していくのだろうと思うので,これからは硬直的ではなくて,スピード感というのは非常に大事だと思いますし,イノベ―ティブに対応していくことも必要だと思いますし,フレキシブルに物事を考えていくことも必要だと思います。そういうことを通じて,なかなか不安というものが結構強かった平成から,そういう中でも前向きに進んでいけるような,世界的にみればグローバル化も進んで世界も大きく変わっていくけれどもやはり平和が維持されて,我が国の経済であるとか,社会であるとかあるいは文化がますます発展していくような政策ができたらと思っています。
(幹事社:日刊工業新聞)
時間を過ぎたので〔次の質問を〕最後にしたいと思います。
(共同通信)
共同通信の新冨です。平成の代替わりについて手短に伺いたいのですけれども,天皇皇后両陛下と広島のかかわりを考えたときに被災地のご訪問をあげられると思うのですけれも,知事はすぐそばでご覧になっていて両陛下のご訪問が被災地や被災者に対してどういう影響を与えたかということについてあらためてお伺いしてよろしいでしょうか。
(答)
被災地訪問はさまざまな方にしていただいて,また励ましていただいて,いろんな活動もしていただいて,それぞれに非常に大きなインパクトがあったと思いますけれども,天皇皇后両陛下〔の被災地訪問〕というのはその中でもやはり特にインパクトが強いものだなというのが,実際にそばで拝見して感じることです。これは住民の皆さんの反応というか被災者の皆さんも含めて,本当に元気づけられるという印象を受けました。口で「すごく良かった」というだけでなく見ていて表情が変わる,何と言いますか本当に見えない力です。そういうお力があると強く実感しました。それはひとえに日頃からの両陛下の物事に対する姿勢であるとか国民に対する接し方がベースにあって,実際に来られた時も,私も本当に驚きましたけれども,8.20〔広島土砂災害〕の時いらっしゃったのが秋も深まる時で,非常に寒い時だったのですけれども,ずっと窓を開けて,人がいる限り手を振っておられるのです。そういうのを拝見しても,本当に真摯なお姿で臨まれるというところがあって,それが皆さんにも伝わってそういう気持ちを生んでいるのではないかと思いました。
(共同通信)
ありがとうございました。
(幹事社:日刊工業新聞)
時間を過ぎておりますので,これで定例会見を終わります。次回開催日は未定ですので,別途お知らせします。どうもありがとうございました。
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