ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ

令和5年度 第2回 福山東警察署協議会

印刷用ページを表示する掲載日2023年11月10日

開催日時

令和5年10月30日(月曜日)午後3時30分から午後5時15分まで

開催場所

福山東警察署

出席者

協議会 羽原会長以下 13人
警察署 中上署長以下 18人

※羽原会長の「羽」は旧字体

会議内容

会長挨拶

 皆さん、こんにちは。
 本日は、来月2日に広島で開催される「県下警察逮捕術大会」に出場される監督・選手による逮捕術訓練の見学と先頃実施された「秋の全国交通安全運動期間」中に発生した交通死亡事故など重大事故を含めた交通情勢について説明があるとのことですので、皆様ご意見等が御座いましたら、活発な討議をお願い致します。
 安全で安心な福山市であることを願う気持ちは、警察も私たち市民も同じでありますので、今後とも協力して参りましょう。
 本日は、皆様、御参加していただき誠にありがとうございました。

署長挨拶

 委員の皆様には、御多忙中のところ『第2回福山東警察署協議会』に御出席を頂き誠にありがとうございます。
 11月2日に広島県警察逮捕術大会が開催されます。本日はその訓練風景を御観覧いただき、署を代表する選手にエールを送っていただけたらと思います。
 さて、管内情勢ですが、当署管内において9月21日、9月27日と立て続けに交通死亡事故が発生し、9月24日には重傷事故も発生しております。いずれも全国交通安全運動期間中の事故であり、急遽署独自に交通事故抑止緊急対策として、発生時間帯を中心とした警戒、取締り活動を実施したところでございます。本日は、交通情勢に関する協議が行われますので、どうか、皆様の日頃の考えや思いをお聞かせいただければと思います。
 これから年末に向けて、総力を挙げて犯罪と交通事故の抑止に取り組んで参りますので、御協力をお願いいたします。

逮捕術訓練観覧

 道場において、逮捕術訓練員(20名)による模擬試合を観覧

委員からの質疑・回答

生活安全関係

【質問】
 猪に遭遇した時の対処法があれば教えてください。

【回答】
 イノシシなど市街地に危害を及ぼすおそれのある野生獣が出没した場合は、市町村と警察が連携して対応する取り決めになっています。警察の任務は住民の安全確保です。原則的に、駆除については市町村が行うこととなっており、福山市役所では農林水産課が担当部署です。警察に通報がされた場合、警察からも市町村に情報提供して連携して対応することになります。
 イノシシの習性を踏まえた対処法ですが、福山市の農林水産課が次のように広報をしています。イイノシに出会ってしまったら

  • 近づかず、静かにその場から立ち去る
  • 無理な追い払いはしない
  • 大声を出したり、背中を向けて走って逃げたりすると、イノシシがパニックになり突進してくることがある
  • 特に、11月から翌年5月ころまでは繁殖や出産の季節で攻撃的になる
  • できるだけ高いところに逃げる

といったことを心がけてください。
 第一に身の安全を守った上で、速やかな110番通報をお願いします。

【質問】
 駅周辺で若者が道ばたに集まって座り込んでいたり、喧嘩をしていたりすることをよく見かけるようになりました。市外の方から「ここって結構治安悪いんですか?」と言われたことから、他の地域に比べて治安があまり良い方ではないのではと思いました。福山東警察署で何か治安維持、悪化防止の対応、対策をされていたらご教示ください。

【回答】
 治安のバロメーターとして、被害届が出ている件数として犯罪認知件数があり、次に「犯罪率」という言葉があります。これは市町村ごとに人口1000人あたりの犯罪認知件数の数値で、市区町村毎の人口あたりの犯罪発生状況を表しています。犯罪率は、令和5年9月末で県内全体の平均が3.8件、福山市は、4.5件です。広島市中区、広島市南区に次いで3番目に犯罪率が高いという数字が出ています。
 次に、福山東警察署管内での犯罪の発生についてですが、今年の9月末現在で、刑法犯認知件数は1255件と昨年同期比プラス345件37.9%増で昨年と比べて犯罪の認知件数が増加しています。増加は県内全体でも見られており、コロナ渦が終息して人の動きが活発化したためと言われています。
 福山東警察署管内で、特に増えている罪種は自転車盗難で、9月末で381件と昨年の同じ時期に比べ166件も増えています。特徴として、福山駅前や東福山駅、横尾駅で多く発生し、7~8割が鍵をかけずに盗まれています。警察としては、6月から駅前駐輪場のパトロール活動を特に強化しており、無施錠の自転車利用者への鍵かけ広報も続けています。その結果、8月中は昨年と比べて自転車盗が減少したという成果も出ています。自転車盗防止の鍵かけ広報を、ラジオ、チラシ配布、メルマガ、ホームページで防犯協力団体とも連携して市民に対し続けています。
 また、暴走行為や粗暴行為を繰り返す非行少年グループに対する取締まりも昨年から引き続いて強力に実施しています。深夜徘徊や喫煙、粗暴行為、家出などの不良行為少年に対する補導の人員も昨年より3割増加しています。 
 引き続き、誰もが安全安心を実感できる福山市の実現に向けて取り組んでいきます。

交通関係

【質問】
 交通安全週間の各町内会の「のぼり旗」について、各町内会から担い手不足等で掲揚が難しい等の声は挙がったりしていませんか。
 他の自治体での啓発の成功例はありませんか。

【回答】
 交通安全運動期間中における「のぼり旗」等について説明させて頂きます。
 春、夏、秋、年末と年4回の交通安全運動期間中、「のぼり旗」を掲揚させて頂いておりますが、この「のぼり旗」の管理については、福山東交通安全協会の方で管理しております。警察としては、この「のぼり旗」の効果を、交通安全運動期間を知らせる重要な役目があるとともに、通行する一般ドライバーや歩行者に対し、交通安全を意識させ、事故を1件でも減らすという狙いがあります。警察からは「のぼり旗」を掲揚して頂く中で注意事項として、ドライバーの死角にならないような位置で、掲揚して頂くようお願いしております。
 そこで、お尋ねの「のぼり旗」の掲揚に関し、担い手不足の声が挙がっていないかという件ですが、「のぼり旗」を管理しています福山東交通安全協会へお尋ねしたところ、「そのような意見は全く挙がっておりません。むしろ積極的に古くなった『のぼり旗』の交換や新規に『のぼり旗』を頂きたいという声が挙がっており、みなさん積極的にやって頂いております。」との回答でした。隣接している福山北署、福山西署にも同様の問い合わせをしてみたところ、いずれも同じ回答を得ていますが、ご質問があったとおり、掲揚される方の高齢化が進んでいると思われますし、今後は掲揚して頂く方の後継者づくりも必要かと感じている次第であります。今後はのぼり旗を管理している交通安全協会と連携して後継者づくりの呼びかけ等を行って参りたいと思います。
 次に啓発の成功例ですが、警察はSNSやホームページ等のネットワークを利用して広く市民へ啓発活動を行っておりますが、自治体によっては、地域独自でネットワークをもち、色々催し等の告知を行ったりしていると聞いておりますので、これからは、そういったネットワーク作りが大事になってくるのではないかと思います。

【質問】
 千田交差点の信号の時差で危険な場面をよく見かけます。南進方向の右折待ち車両が赤信号になる際に右折しようとするのですが、対向車線が青信号のままで直進しているのに右折しようとする車があります。改善できますでしょうか。

【回答】
 御指摘のありました交差点は、交通量の多い変則交差点であり、慢性的な渋滞が生じていることを認識しております。これまでに、信号周期の見直しを複数回行っておりますが、抜本的な改善策に至っていない現状にあります。
 千田交差点内に滞留しいていた右折車両が対面の信号が赤色になったので、同交差点を抜けようと急いで右折する際、北進行きの対向車両が未だ青信号なので危険であるということ問題点ではないかと思います。そこで、南進右折そのものを禁止する交通規制を設けることを検討しましたが、近隣住民に与える影響は大きく、理解を得ることは出来ません。また、南進右折矢印信号を設置することも考えられますが、矢印専用の青時間を確保する必要から、更なる国道の渋滞が懸念されますし、また現状の信号制御機では対応できない制御となります。
 委員の質問を受け、再度、現地調査を実施し検討したところ、現状で南側にある千田三差路交差点の南北行の信号機が赤色になり、次に市道側の信号機が青色になった後、車両が交差点に入ってくる訳ですが、この発進を遅らせることによって、一時的に千田交差点がクリア状態になるのではと考えます。そこで、千田三差路交差点の全ての方向の信号機を数秒赤色を延長し、千田交差点の南進行きの青色を数秒延長すれば、スムーズに右折車両等が流れるのではないかと考えます。
 机上の空論であり、改善策になるかどうかはわかりませんが、試行する方向で進めております。

【質問】
 城北中学校入口の交差点(城北中学校北交差点)は、特に朝の登校時に大変渋滞します。生徒が途切れなく横断するため、自動車は良くて1台しか通行できません。信号が歩車分離だと渋滞が軽減するのではないですか。

【回答】
 結論から申し上げますと、歩車分離制御を導入せず、御指摘のありました城北中学校北交差点とその南方にあります蓮池(東)交差点の信号機の周期調整、いわゆる信号灯火の色の長さを調整することで状況を観察したいと思います。
 先日、城北中学校入口交差点の交通実態を調査したところ、以下のことが判明しました。

 〇渋滞時期 

 午前8時前後 午前8時30分には渋滞なし

 〇状況

  • 南行きの蓮池(東)交差点付近を先頭に最後尾が城北中学校北交差点付近まで発生
  • 渋滞の影響で、城北中学校入口交差点で西進左折、東進右折、南進が困難
  • 小学生と自転車利用者が多く通行している(約10分前後)

 よって生徒が途切れなく横断することが、主な渋滞の原因ではなく、南行きの交通の流れが悪いことが分かりました。
 「歩車分離式信号」とは、車両の通過と歩行者の横断が交わらないように、青信号のタイミングを分離している信号機となります。効果としては、歩行者が横断中に車両が横切らないため、交差点の事故を減少させる効果があります。しかし、全ての方向の車両信号機を赤色に保つ必要性があり、更に渋滞が悪化し、交通の円滑に著しい影響が及ぶことが懸念されます。
 御指摘の交差点で歩行者等の通行が多い時間帯は、通学時間帯のわずか10分前後であることからまずは、南行きの渋滞が激しいようですので、南方にあります蓮池(東)交差点の信号周期を調整して観察してみようと考えております。

協議事項

交通情勢について

 令和5年9月末の当署管内の交通事故の発生状況ですが、人身事故366件、死者数5人、負傷者数443人、重傷者数49人、物件事故6,052件となり、死者数を除いて増加しています。発生時間帯は16時から18時、事故類型は追突、年齢層は高齢者が最多となっております。
 重点別人傷事故発生状況ですが、最も多いのが高齢者が被害に遭った事故で127件で前年比プラス9件となっています。
 次に自転車乗車の方が被害に遭う事故が82件の前年比プラス2件となっています。自転車事故は物損事故を含めると相当数になり、日々発生する人傷・物損事故の3割から4割が自転車が関係する事故であることから、今後の自転車対策が必要と考えています。
 さらに、歩行者が被害に遭う事故が42件と前年と比較すると13件も増加しています。今後年末にかけて歩行者が被害に遭う事故の増加が懸念されることから対策が必要と考えています。
 次に交番別発生状況ですが、人傷事故は、御船町・曙・駅前交番管内で増加、物損事故は、駅前・胡町・御船・春日交番管内で増加しています。
 令和5年9月末現在、福山東警察署管内では5件5名の交通死亡事故が発生しており、5件全てが高齢者が被害に遭う事故となっています。
 また、3件が単路での事故となり、その他2件が交差点での出会い頭と右左折時の事故となっています。
 次に前回の協議会以降の取り組みについて説明します。
 本年の高齢者等が被害に遭う交通事故の増加を受けて、令和5年6月の協議会以降41回高齢者等に対する交通安全講話を実施しています。通学路等の安全対策として、交通事故が多発する交差点等で11カ所の一時停止や横断歩道等の新規規制を行っています。その他、秋の交通安全運動期間中に交通死亡事故や重大事故が発生したため、福山東警察署緊急対策と称して、薄暮時間帯や深夜の時間帯に指導取締り体制を強化して事故防止活動を行いました。
 次に、今後の当署の取り組みについて説明します。
 手城小学校北交差点で、令和5年度中に横断歩道を新設する予定です。通学時間帯の安全対策として要望があった場所になります。この他にも、子供や高齢者をより安全に通行させるための新規交通規制を行う予定としています。
 福山駅の北東地区に対して本年度内にゾーン30の規制を実施予定です。ゾーン30規制は、区域を定めてその区域内の道路全ての速度規制を時速30キロメートルにするというものです。歩行者等交通弱者の安全対策として歩行者自転車と車両が多く行き来する場所を選定して指定しています。
 当署では「交通量の減少等交通流の変化」や「周辺環境の変化」や「交通事故の発生状況」等から、改善による安全性の向上などのタイミングで交通規制の見直しを行っていきます。
 例年、年末に掛けて交通死亡事故が多発する傾向にあり、12月に「令和5年 年末交通事故防止県民総ぐるみ運動」が実施される予定です。活動重点は、「歩行者の安全な通行の確保」「高齢者と二輪の事故防止」「飲酒運転の根絶」「自転車の安全利用推進」の4点です。
 福山東警察署としましては、年末に掛けて交通死亡事故を防止するため、安全施設の新設や広報啓発活動、交通指導取締り等を随時強化して行って参ります。

速度取締り指針

 取締り指針について前回からの変更点はありません。
 重点路線を選んだ理由ですが、国道2号線は事故発生件数が圧倒的に多く、井原福山港線は多数の通行実態があることに加え、片側2車線で中央分離帯があり、直線道路が長いといった道路の構造上の理由から重大事故につながる高速運転の抑制の必要性が高く、昨年11月に死亡事故が発生していることに加え、取締り要望があることから選定しています。
 重点時間帯は、重点路線の事故の多発時間帯を選定しています。
 他にも事故率の高い路線もありますが、事故抑制に向けて総合的に検討し引き続き同じ路線を重点路線としたいと考えています。
 他の路線についても、パトカー、白バイを有効に活用するなどし、取締りを実施します。

駐車監視員活動ガイドラインの見直し検討

 現在駐車監視員が活動するエリアは、福山駅エリア、新涯町エリアで、午前7時から午前1時までになっていますが、午後10時から午前1時までに駐車違反標章を取り付けているのは、全体の7%となっています。
 また、近年引野町エリアの駐車苦情が増加傾向にあります。
 そこで、駐車監視員の
 活動時間を午前7時から午後10時に変更の上、
 活動区域に引野町エリアを追加し、
 令和6年4月1日から運用開始

することを検討しています。

みなさんの声を聞かせてください

満足度 この記事の内容に満足はできましたか? 
容易度 この記事は容易に見つけられましたか?