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第1回ひろしま気候変動適応セミナーを開催しました(概要掲載)

印刷用ページを表示する掲載日2021年12月13日

セミナーを開催しました。

 令和3年10月20日(水曜日)にZoomにてオンラインセミナーを開催しました。
 講師として国立環境研究所 気候変動適応センター長の向井人史様,株式会社ウェザーニューズClimate newsプロジェクト調査役 志賀康史様をお招きして,ご講演いただきました。
 多くの方のご参加ありがとうございました。

講演資料等

講演1

気候変動の現状と適応について

講師:国立環境研究所 気候変動適応センター長 向井 人史 氏

講演資料 (PDFファイル)(6.23MB)

講演2

気候変動に係るリスクとチャンス

講師:株式会社ウェザーニューズClimatenewsプロジェクト調査役 志賀 康史 氏

講演の内容等については,株式会社ウェザーニューズに直接お問い合わせください(法人の方のみ)。

https://jp.weathernews.com/contact/inquiries-about-our-services-biz/(外部サイト)


講演概要

各講演の概要は次のとおりです。

講演1 気候変動の現状と適応について

 気候変動で何が起きるか,気候変動適応の重要性,国・自治体の取り組みなど,気候変動適応全般に係わる内容を紹介していただきました。
 講師:国立環境研究所 気候変動適応センター長 向井 人史 氏

7つの分類

気候変動対応の必要性

グローバルリスク(気候変動は上位に入っている)
世界の異常気象(令和3年6月カナダで3日連続観測史上最高気温,令和元年オーストラリアの乾燥化と大規模火災など)
気候変動の不安定性(温暖化がドミノ倒しのように加速する可能性)
令和2年7月豪雨による日本の被害
日本の気象の推移(平均気温・大雨の回数,真夏日・猛暑日,無降水日)
気候変動計画における広島県に係るキーワード(農業,森林・林業,水産業)
自然災害のリスク(土砂災害の発生件数の推移)
自然環境(高潮に対し脆弱な市街地,車の浸水被害)
地域に期待される役割

緩和と適応

緩和策・適応策とは
気候変動の緩和策と適応策の関係(RCPシナリオ,大気中二酸化炭素濃度変化観測,主要国の化石燃料起源CO2排出量・放出量,日本の温室効果ガス排出量)
気候変動適応法について
気候変動影響や適応の7つの分類から自然災害について(将来の気温上昇予測例,真夏日・猛暑日・短時間強雨・熱中症搬送者数の将来予測,ブナ林潜在生息域の変化,砂浜消失率)
気候が変わると各種の影響が出るが,影響は地域ごとに違いがある=地理的風土的な違い

分野ごとの影響・適応

企業の気候変動適応とは(リスクの管理,ビジネスチャンスと捉えた展開)
各種の事業への想定される影響例(2016年9月北海道台風でジャガイモ不足)
木材,自然林と二ホンジカ
事業活動における気候変動影響(気候変動影響の例と気候リスクへの適応の事例)
影響の連鎖(7分野に分類→それぞれに影響が連鎖)

質疑応答

質問1
海面上昇の話がありましたが,日本はこのまま気温が上昇した場合,どのくらいの影響を受けますか。また,広島はデルタ地帯で標高が低いので,堤防を高くしたりまたは移動等,対策しなければならないのでしょうか。
回答1
ゼロメートル地帯以下だと洪水が起こると大変なことになります。多くの平野,広島もそうです。歴史的に見ると堤防を作ったりしますが,日本は台風を含め災害が多いので非常に難しいと思います。砂浜が失われることやどのくらい堤防を建設するのか等大きな問題です。今後数値をモニタリングしながら検討・対策していくようになると思います。

講演2 気候変動に係るリスクとチャンス

 地球温暖化を起因とした激甚化する気象現象は地域経済,日常生活への影響も大きくなっています。
西日本豪雨時の広島県内への影響を振り返り,これからの気候変動に対する適応と緩和策について最新の技術動向を踏まえ,考える内容を講演していただきました。
 講師:株式会社ウェザーニューズClimatenewsプロジェクト調査役 志賀 康史 氏

激甚化する気象現象と地域経済への影響(気候変動適応に係わるリスク)

平成30年7月豪雨
自然災害の地域経済に与える影響(風水害の保険金支払いの状況,公共土木施設と農林水産関係の被害額,観光ではホテルのキャンセルが相次ぐなど)
気候変動影響評価の結果一覧と,気候変動が進んだ場合のリスク
企業における適応対象項目例(4度上昇時の物理的リスク,将来社会像イメージ)

気候変動適応のピンチをチャンスに変える    

ウェザーニューズでの取組    
気候変動リスクマネジメント(気候変動リスク分析,CO2排出量・削減量の定量化,気候変動サービスの導入,排出権取引等オフセットの検討)    
環境リスク・経営リスクの可視化    
気象データで企業戦略を高度化    
国による支援(環境省)    
ピンチへの適応(行動変容)から発展するサービスの例 

質疑応答

質問1
今までの経験から,企業からはどういった相談が一番多かったでしょうか。
回答1
企業が気候変動リスク分析をした後に、具体的にどんなアクションを起こすか困っているケースが多いです。

質問2
公共施設防護のためには気象解析が大変重要な役割があります。気象解析について今後の方針であったり,気象庁との共同での検討予定等がありましたらお聞かせください。
回答2
当社では国立環境研究所や気象庁などの公共データも利用させていただいておりますので、共同のような取組になっていると思います。

質問3
企業や自治体に対して災害対策のコンサルはされていますか。
回答3
気象をベースとして既往災害の分析をさせていただいていますので,この企業様だとこのレベルで被災する・災害が発生するということが予見できます。その段階でお伝えしますので,事前の対策がとれるようになります。
これをコンサルティングというか分かりませんが,我々の運用を伴う災害対策サービスのひとつです。

(終了しました)第1回ひろしま気候変動適応セミナーのご案内

 事業者の皆様が気候変動の適応策について理解を深めていただくとともに,対策を打っていく際のきっかけづくりのための無料セミナーを開催しました。
 
セミナーチラシ
セミナーチラシ (PDFファイル)(690KB)

お問い合わせ

ひろしま気候変動適応センター (広島県立総合技術研究所保健環境センター内)
電話:082-255-7131 Fax:082-252-8642
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