災害図上訓練(DIG)では,それぞれの地域の地図に災害の恐れがある危険個所等を書き込み,消防団と自主防災組織が一緒に「地域性の把握」を行って,地域の「強み」や「弱み」を共有しました。
ワークショップでは,消防団と自主防災組織が避難の呼びかけ体制について一緒に考え,呼びかけのタイミングや呼びかけ方法,呼びかけ内容等についてグループで検討しました。
本研修にご参加いただいた東広島市消防団の分団長の方へ消防団についてお話を伺いました!!
入団したきっかけはね,もともと地域ごとの分団に欠員があったら誰かが入るというのが当たり前だった。”地域のために”というボランティア精神が残っていたころの入団で,「次は,あんたやってくれよ」と言われて,「分かりました」ってね。今はそのころのような入団の仕方は,なくなったね。
今月,入団してくれた子はね,今ごろは大学の講義でも地域活動に関する単位があるじゃない? 市内の大学出身の子が学生時代から地域のなかへ活動のために住んで,そのまま地域へ就職して,その勤め先も消防団一家だったんで,地域の人の声かけにより入ってくれました。
近年は,豪雨災害に対する活動が多いよね。豪雨災害に対しての事前予防とか,避難の呼びかけとか。今年の夏は大雨まではいかんかっても,詰所で待機していました。
30年ぐらい前だろうか,入団したころ,大きな茅葺きの屋根の農家が火事になったんですよね。ちょうど地域の祭りの準備があって昼に一時ぐらいに帰ったら,「火事じゃ!」というので,パッと見たら,煙が上がっとるから,バケツ持って駆けっていったら,藁やら火だるまで,どうにもならなかった。一晩中みんなで鍬を持って捜索して,悼ましい火災事故やったね。
まだ若いときじゃけぇね,それが頭にあるけん火事って聞いたらもう,まずもって人の命が気になる。とにかく逃げとってくれと。よその地域の火災のニュースを見ても,僕らがよその市町へは出動することはないけど,まず人命が気になるよね。
危機管理能力っていうのは当然,消防団で経験を積んでいけば,例えば今日の研修でも養われるし,やはりそれが今後は今からの防災に対して,「声掛け」っていうのも一つの能力になってくるし,やっぱり消防団で経験をつむことによって,今からの時代,危機管理に関し卓越した人材になっていくんじゃないかな。
地域を守れるっていうこと。やっぱり守らにゃいけんということがあるじゃない。自分が育った地域での団員じゃけぇね。そういう意味では活動のしがいはあると。
あとは、危機管理に対しての考え方とか、今からの時代に個人的にも役に立つしね。今日の研修での「メガネ」なんかの話(※)も当然ね。外さにゃいけんのが分かったし,そういうことが考えられるっていうのは、やっぱり鍛えられるよね。
要は自分にとっても,ちゃんと成長できるけ、良いんよね。
( ※研修内で講師が紹介した動画 ”不安が見えなくなるメガネ”(日本赤十字社)
災害が起きたときは,「自分は大丈夫」「みんな逃げてないし大丈夫」といった不安がみえなくなるメガネを,必ず外さないといけないという趣旨の啓発動画でした。)
防災活動に興味がある方,自分の住む地域に貢献したい!という方,ぜひお気軽にお住まいの市町村へお問い合わせください!♪