第2回障害者雇用促進勉強会を開催しました。
令和6年度 第2回障害者雇用促進勉強会「障害者雇用の理解と定着」を開催しました。
1 概要
広島県における障害者の雇用促進のため、令和6年10月4日(金曜日)に、県内の事業者を対象とした勉強会を開催しました。
令和5年度広島県職場環境実態調査では、事業主に対するアンケート「障害者雇用を進める上での課題」という項目において、
「障害者に適した業務がない」という回答が6割以上と、最も多い結果となっています。
本勉強会では、そうしたアンケート結果を踏まえ、9月10日に開催した第1回に続き、企業事例紹介や見学、福祉現場の取組紹介、参加者との意見交換、支援機関との交流を行い、
障害者雇用への一歩として実施いたしました。
日時
令和6年10月4日(金曜日)13時00分~16時30分
会場
アゼリアおおたけ(大竹市本町一丁目9-3)
見学先
株式会社ダイセル 大竹工場
2 主なプログラム
見学前講義・見学
ダイセル大竹産業株式会社「誰もが安心して、いきいきと働ける会社を目指して」
会社概要
株式会社ダイセルの子会社であるダイセル大竹産業株式会社では、
フィルター付きたばこで使用されているアセテート・トウといった化学製品の製造に加え、
原料投入・梱包・プラント機器整備、工程検査業務、保安警備・検査など幅広い業務を行っています。
また、『みんなが明るく、いきいきと働ける会社』を目指し、
社員が働きやすい環境を整え、障害者雇用にも積極的に取り組まれています。
2023年8月4日には、もにす認定(厚生労働省)の認定を受けました。
事例紹介
障害者雇用のきっかけ、サポート体制の構築など、具体的な事例を交えお話しいただきました。
『みんなが明るく、いきいきと働ける会社』を目指し、
雇用への一歩に踏み出したダイセル大竹産業株式会社では、
社内支援でのサポートだけではなく、社外の支援機関の力も借りてサポート体制の構築に努めています。
障害のある方1人1人に向き合う中で、様々な失敗や葛藤があったことも語られました。
しかし、障害のある方本人から
「人間関係が良好、相談がしやすく楽しい雰囲気で働いている」といった声や、
社内から
「障害の有無に関わらず、真剣に人に向き合う大切さを実感した」
「職場の見える化で安全意識が高まった」
という声が上がり、障害者雇用に対するやりがいや思いをお話しいただきました。
※会場から株式会社ダイセル・大竹工場へ向かう様子
工場見学では、実際に障害のある方が働く現場をご覧いただきました。
サポート員の配置や、「見ればわかる」を意識した図や張り紙、交代制で業務を行うといった様々な工夫により、
十分に安全性を確保した上で、配慮された安心できる職場環境で働く様子をご覧いただき、
障害者雇用のイメージを広げることができました。
講義
広島市皆賀園「みんなが活躍できる社会を目指して」
事業所概要
昭和48年に設立し、現在は生活介護事業、就労継続支援B型事業、就労移行支援事業、就労定着支援事業
の計4事業を行っています。
『一人ひとりを大切にして地域とのつながりを大切にする』という理念のもと、定期的なイベントや交流会を積極的に行い、
地域との交流も盛んです。
障害のある方1人ひとりと向き合い、就労後も長期定着支援を行うといった様々なサポートを行っています。
※生活介護事業 ゆっくりとした活動の中で、自立した日常生活、社会生活を営めることを目指す
※就労継続支援B型事業 就労の場として生産活動を行う
※就労移行支援事業 企業等で就労を目指す
※就労定着支援事業 企業等で就労されている方のアフターフォローを行う
講義の概要
就労移行支援事業、就労定着支援事業を行う福祉現場の視点から、
障害者雇用について講義をいただきました。
いくつかの具体的な場面を事例として写真や図を用いて、その考え方についてお話しをいただきました。
また、支援の事例として、例えば、入社時に「障害のある方について知っていただくための支援」
として入念な書類の作成を行い、人事だけでなく、必要に応じて現場で一緒に働く方にも
理解していただくためのサポートした事例をご説明いただきました。
就労移行支援事業では、実際の企業から受託した仕事を行い、責任を持って業務を行う訓練を行う等、
実態に沿った支援をしています。
「はっきり言えるのは、障がいのある方には会社の方以外にもたくさんの味方がいて、
その方々が時にはチームを組んで支えていくことができます」
と、障害のある方への支援に対する思いも語られました。
意見交換
参加企業と支援機関を交えた意見交換(一部紹介)
参加企業と支援機関を交え、4つのグループに分かれ障害者雇用に対する課題や思いを意見交換しました。
意見交換について一部を御紹介いたします。
《障害者雇用に対する課題》
課題1 業務の切り出しが難しいと感じる。
課題2 社内の理解が難しく、部署によっても温度差を感じる。
課題3 サポート職員の配置が難しい。人でも足りずどう社内育成をしたらいいのか。
《意見や解決策》
意見1 「サポート職員」という配置はせず、同僚が指導、支援することでい互いに経験を積むという方針がある。
意見2 同僚が指導することでお互い学びがある。ただ、過剰な配慮になってしまうこともある。
意見3 失敗があっても記録に残しておくようにし、次につなげている。
意見4 今回のようなイベントに参加し、企業同士のつながりを大事することも必要。
※上記の意見は参考としてご覧ください。障害のある方への配慮は個々の状況により対応が異なるため、
一度支援機関にご相談ください。
支援機関との自由交流
自由交流では支援機関の方々と活発に交流をいただきました。
障害者雇用を進めるにあたり、ぜひ支援機関へご相談ください。
支援機関の連絡先等は項目名をクリックしてください。
支援についてのお問い合わせがある場合は各機関に御連絡いただくか、広島県雇用労働政策課までお問い合わせください。
障害者雇用関連情報(在職者・求職者・事業所の方)
障害のある方を対象とした求人情報を御確認いただけます。
独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構広島支部 広島障害者職業センター
障害者職業カウンセラー等を配置し、ハローワーク(公共職業安定所)、
障害者就業・生活支援センターとの密接な連携のもと、
就職や職場復帰を目指す障害のある方、障害者雇用検討あるいは雇用している事業主の方、
障害のある方の就労を支援する関係機関の方に対して、
支援・サービスを提供しています。
障害者就業・生活支援センター(県内8か所)
障害者の職業的自立を実現するため、身近な地域で就職面の支援と生活面の支援を一体的に行うことを目的としています。
公共職業安定所、地域障害者職業センター、社会福祉施設、医療施設、特別支援学校、当事者団体等の
関係機関と連携しながら、障害者の就業及びそれに伴う生活に関する指導・助言・職業準備訓練
のあっせんなどを行っています。
広島障害者職業能力開発校
障害のある方々に、様々な職業についての知識や専門的な技術、技能を習得していた だくために、
職業能力開発促進法に基づいて国が設置し、県が委託を受けて運営する職業能力開発施設です。
3 参加者アンケートより(一部抜粋)
参加した事業者に対し勉強会に関するアンケートを実施いたしました。
勉強会を通して障害者雇用に取り組もうという意識が高まったようです。
今後も広島県では、障害者雇用をすすめたい事業者のために
各種情報提供のためのイベントを実施いたしますので、
皆様の御参加をお待ちしております。
アンケート回答数:18名
- 本勉強会の満足度をお聞かせください。
- 本勉強会後、障害者雇用に対する意識の変化について、最も当てはまるものにチェックをしてください。