環境放射能水準調査
保健環境センターでは,原子力規制庁の委託を受け,生活空間の放射線量,大気中のちり,降水や水道水などに含まれる環境中の放射能を調査しています。
平成23年に発生した福島第一原子力発電所事故においては,環境試料の調査頻度を増加させて,環境中の放射能レベルの監視を行いました。また,放射線モニタリングポストを既設の1基に加えて地上1mの高さに4基新設し,調査測定を実施しています。
リアルタイム空間線量率
平成24年4月から,県内の放射線の状況をより広範囲できめ細かく把握するため,県内4か所の厚生環境事務所・保健所に新たにモニタリングポストを設置し(既設を含め5か所),大気中の放射線量率を24時間連続で監視しています。リアルタイムの測定データは,原子力規制委員会のウェブサイト上で公開されています。
最新の測定結果 (原子力規制委員会リアルタイムデータ)
モニタリングポスト設置地点 | 高さ | ||
---|---|---|---|
広島市(既設) | 県健康福祉センター屋上 | 広島市南区皆実1丁目6-29 | 地上39.4m |
廿日市市 | 県西部厚生環境事務所 | 廿日市市桜尾2丁目2-68 | 地上1m |
東広島市 | 県西部東厚生環境事務所 | 東広島市西条昭和町13-10 | |
尾道市 | 県東部厚生環境事務所 | 尾道市古浜町26-12 | |
三次市 | 県北部厚生環境事務所 | 三次市十日市東4丁目6-1 |
モニタリングポスト
- モニタリングポストは,大気中の放射線量(γ線)を継続的に測定する据え置き型の装置です。生活環境中の放射線量を年間を通じて測定し,平常時の放射線レベルから緊急事態全般に渡るレベルまで,広範囲の放射線量の変化を監視することができます。
- 空間放射線量率は,気象条件により自然由来の放射性物質の分布が変動するため,降雨時に上昇したり,日間で上下動を繰り返しています。 また,周辺環境の影響を受けやすく,広島県は地質的影響(花崗岩質)により,他県よりも高めの数値を示しています。
空間線量率(サーベイメータ)
広島市に設置されたモニタリングポストの近傍において,生活空間と同じ地上1mの高さでの空間線量率を,可搬型サーベイメータを用いて,月に1回測定しています。
測定日 | 測定値 (マイクロシーベルト/時:μSv/h) |
---|---|
令和 4年 4月 6日 10時 | 0.093 |
令和 4年 5月11日 10時 | 0.099 |
令和 4年 6月 8日 10時 | 0.089 |
令和 4年 7月 6日 10時 | 0.099 |
令和 4年 8月10日 10時 | 0.098 |
令和 4年 9月 7日 10時 | 0.096 |
令和 4年10月 5日 10時 | 0.092 |
測定場所 広島市南区(保健環境センター敷地)
これまでの測定結果 平成23年6月13日~12月27日(グラフ),平成24年1月~令和4年3月(PDFファイル)
サーベイメータ Survey meter
- サーベイメータは,測定の現場で,簡易的に放射線を測定することを目的とした,小型の携帯用放射線測定器です。
定時降下物のモニタリング
定時降下物の測定は,1か月間の降下物(地表に自然に落ちてきた大気中のちりや埃,雨水など)を採取して濃縮し,ゲルマニウム半導体検出器により,放射性核種分析を行っています。
採取日 | 測定値 (メガベクレル/平方キロメートル:MBq/km2) |
||
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放射性ヨウ素 (ヨウ素-131) |
放射性セシウム (セシウム-134) |
放射性セシウム (セシウム-137) |
|
4月分 令和4年4月1日 ~令和4年5月2日 |
検出されていません | 検出されていません | 検出されていません |
5月分 令和4年5月2日 ~令和4年6月1日 |
検出されていません | 検出されていません | 検出されていません |
6月分 令和4年6月1日 ~令和4年7月1日 |
検出されていません | 検出されていません | 検出されていません |
7月分 令和4年7月1日 ~令和4年8月1日 |
検出されていません | 検出されていません | 検出されていません |
8月分 令和4年8月1日 ~令和4年9月1日 |
検出されていません | 検出されていません | 検出されていません |
※ 全国の測定結果は,原子力規制委員会のホームページで公開されています。
採取場所 広島市南区(県健康福祉センター屋上)
これまでの測定結果 平成23年4月~令和4年3月(PDFファイル)
大型水盤 ・ 降水採取装置
- 1か月間の降下物の採取には,大型水盤(直径約80cm)を用います。
- 黄砂の時期には過去の核実験の影響により,極めて微量ながら人工放射性物質が検出されることがあります。
上水(蛇口水)のモニタリング
上水(蛇口水)の測定は,福島原発事故に起因する水道水の影響を監視するため,毎日,蛇口から上水を1.5リットルずつ採取し,3か月間で約100リットルとし,これを濃縮してゲルマニウム半導体検出器により,放射性核種分析を行っていました(平成24年1月~平成28年3月)。平成28年度からは,年に1回測定を行っており,放射性核種は検出されていません。
※ 測定結果については,原子力規制委員会のホームページで公開されています。
採取場所 広島市南区(保健環境センター)
これまでの測定結果 平成24年1月~平成28年3月(PDFファイル)
大気浮遊じんのモニタリング
ハイボリュームサンプラーを用いて,3か月間で大気 10,000m3 を吸引捕集し,大気中の放射性物質を測定しています。
福島第一原発事故直後には,人工放射性物質が微量ながら検出されましたが,それ以降は人工放射性物質は検出されていません。
採取場所 広島市南区(県健康福祉センター屋上)
これまでの測定結果 平成23~令和3年度(PDFファイル)
ハイボリュームサンプラー
食品などの安全性について(リンク)
県内産農畜水産物の放射性物質検査の実施結果について(県農林水産総務課)
平成23年8月~10月にかけて,県内産農畜水産物9品目の検査を実施した結果,いずれも放射性物質は検出されませんでした。
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