● |
施策の展開 |
|
|
(1)基礎的調査の実施,基礎資料の整備 |
|
|
○ |
生物の多様性を体系的に保全していくため,希少野生生物種の生息状況に関する調査など,自然を科学的・客観的に把握するための基礎的な調査を実施します。 |
○ |
「広島県の絶滅のおそれのある野生生物レッドデータブックひろしま」の改訂版を基に希少種分布図を作成し,野生生物保護対策を推進するための基礎資料の整備に努めます。 |
|
|
|
|
平成16年度に講じた施策・平成17年度に講じる施策 |
|
|
ア |
希少種分布図作成[自然環境保全室] |
|
|
県内の希少野生動植物種の生息地の位置情報を地理情報システムを活用してGIS化することにより,関係機関との情報の共有化を図ります。 |
|
|
[平成16年度事業実績] |
平成15年度に改定した県版レッドデータブックに基づき,希少種分布図のGIS化を行いました。 |
[平成17年度事業内容] |
GIS化した希少種分布図を庁内統合型GISシステムに実装し,情報の共有化を図ります。 |
|
|
|
(2)保護を要する野生生物種の保護 |
|
|
○ |
「広島県野生生物の種の保護に関する条例」に基づく指定野生生物種の指定,野生生物保護区の指定などにより,緊急に保護を要する野生生物種の保護を図ります。 |
○ |
必要に応じて「広島県野生生物の種の保護に関する条例」に基づく指定野生生物種の見直し等を行います。 |
○ |
ミヤジマトンボなど,県内に生息する希少野生生物種を保存するため,「保護管理計画」に基づく徹底した保護対策を推進します。 |
|
|
|
|
平成16年度に講じた施策・平成17年度に講じる施策 |
|
|
ア |
ミヤジマトンボの生息環境の整備[自然環境保全室] |
|
|
ミヤジマトンボ(特定野生生物種)の生息地の環境が海砂の侵入により悪化しているため,その生息環境を整備します。 |
|
|
[平成16年度事業実績] |
土嚢を積み生息地への海砂の侵入を防止しました。 |
[平成17年度事業内容] |
引き続き,生息環境を整備します。 |
|
|
|
イ |
アビ生息調査[自然環境保全室] |
|
|
県鳥に指定されているアビ(指定野生生物種)について,その飛来数を調査し保護対策を行います。 |
|
|
[平成16年度事業実績] |
生息海域において,飛来数調査を実施しました。 |
[平成17年度事業内容] |
引き続き,飛来数調査を実施します。 |
|
|
|
ウ |
ダルマガエルの保護管理[自然環境保全室] |
|
|
土地区画整理事業地内に生息していて,緊急避難しているダルマガエル(指定野生生物種)について,関係者や専門家と協議しながら保護管理をすすめます。 |
|
|
[平成16年度事業実績] |
関係者や専門家の意見を聞き,緊急避難している個体を試験放流し,追跡調査を実施しました。 |
[平成17年度事業内容] |
引き続き,緊急避難している個体を試験放流し,追跡調査を実施します。 |
|
|
|
エ |
オグラセンノウの保護管理[自然環境保全室] |
|
|
オグラセンノウ(指定野生生物)の保護管理を図るため,生息状況を調査しました。 |
|
|
[平成16年度事業実績] |
専門家の意見を聞き,生息状況について調査しました。(平成16年度終了) |
|
|
|
(3)体系的な生態系の保全 |
|
|
○ |
シカやイノシシなど,一部の野生鳥獣については,生息状況等の変化に伴い,農林水産業に被害を与えるなどの問題が生じているため,鳥獣保護区の適正配置,休猟区の全廃などの対策を講じるとともに,市町が行う個体数管理対策に対して適切な助言を行います。 |
○ |
指定野生生物種に指定しているツキノワグマの里山定着化を防ぐため,出没地域周辺でのパトロール,奥山への放獣などの保護対策を進めるとともに,隣接の山口県・島根県と協力して「特定鳥獣保護管理計画」に基づき,科学的な個対数管理を講じていきます。 |
|
|
|
|
平成16年度に講じた施策・平成17年度に講じる施策 |
|
|
ア |
特定鳥獣保護管理計画の策定[自然環境保全室] |
|
|
ツキノワグマ,イノシシ,ニホンジカについて「鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律」に基づいた「特定鳥獣保護管理計画」を策定しました。ツキノワグマについては,西中国山地個体群として,山口・島根との3県で保護管理を進めます。また,イノシシ,ニホンジカについては,著しく増加し,農林作物の被害の拡大により住民と軋轢が生じており,農林作物の被害の沈静化を図るため,国が定めている狩猟規制を緩和し捕獲頭数の増加を目指します。 |
|
|
[平成16年度事業実績] |
特定鳥獣保護管理計画に基づき,追跡調査を実施しました。 |
[平成17年度事業内容] |
引き続き,特定鳥獣保護管理計画に基づき適正に個体数管理を行うとともに,計画の達成状況を検証し,追跡・調査を実施します。 |
|
|
|
イ |
クマレンジャー事業[自然環境保全室] |
|
|
クマ出没地域周辺のパトロール等を実施することにより,ツキノワグマの里山への定着化を防止し,人身被害発生の危険性を軽減します。 |
|
|
[平成16年度事業実績] |
クマ出没地域周辺のパトロールを実施しました。 |
[平成17年度事業内容] |
引き続き,クマ出没地域周辺のパトロール等を実施します。 |
|
|
|
ウ |
広島県ツキノワグマ対策協議会の設置[自然環境保全室] |
|
|
ツキノワグマの保護管理対策を円滑に実施するため,県と関係市町で構成する広島県ツキノワグマ対策協議会を設立し,保護管理対策を検討,実施するとともに,ツキノワグマによる人身事故被害者への見舞金制度を実施します。 |
|
|
[平成16年度事業実績] |
構成市町村21市町村により,ツキノワグマの保護管理対策について検討しました。 |
[平成17年度事業内容] |
構成市町9市町により,引き続き,保護管理対策等を検討,実施します。 |
|
|
|
エ |
鳥獣保護区等の設定[自然環境保全室] |
|
|
鳥獣の捕獲を禁止し,その安定した生存を確保するとともに,多様な鳥獣の生息環境を保全・管理及び整備するため,第9次鳥獣保護事業計画に基づき,鳥獣保護区等を設定します。 |
|
|
[平成16年度事業実績] |
鳥獣保護区特別保護地区の再指定(4箇所7,091ha),鳥獣保護区の更新(21箇所25,962ha),変更(1箇所47ha減),廃止(1箇所242ha減)及び銃猟禁止区域の再指定(2箇所202ha)を行いました。 |
[平成17年度事業内容] |
鳥獣保護区の更新(5箇所1,381ha),変更(3箇所1,358ha減),銃猟禁止区域の再指定(2箇所404ha),変更(1箇所42ha減)及び猟法制限区域の再指定(2箇所130,588ha)を行います。 |
|
|
|
平成17年度に講じる施策(新規) |
|
|
ア |
捕獲放獣追跡試験[自然環境保全室] |
|
|
ツキノワグマの里山依存個体を排除するため,捕獲放獣追跡調査を試験的に行います。 |
|
|
[平成17年度事業内容] |
試験実施個所に電機柵を設置した上で放獣した個体の行動を監視し,クマレンジャーによる追い払いを実施します。 |
|
|
|
イ |
被害防止の普及啓発[自然環境保全室] |
|
|
ツキノワグマによる人身被害防止のため,小学生を対象に普及啓発を行います。 |
|
|
[平成17年度事業内容] |
3小学校でツキノワグマの生態等について紹介します。 |
|
|
|
(4)野生生物の生息環境の保全・再生 |
|
|
○ |
「広島県野生生物の種の保護に関する条例」に基づく野生生物保護区の指定や「広島県自然環境保全条例」に基づく野生動植物保護地区の指定などにより,野生生物の生息・生育環境の保全を図ります。 |
○ |
自然生態系との調和を重視した複層林・天然林施業等による森林造成,都市周辺における生態系に配慮した里山林の保全,多自然型護岸の整備,魚介類の産卵・生育等の場として重要な藻場や干潟の保護・保全,ビオトープの整備などにより,野生生物の生息・生育環境の復元・再生を図ります。 |
○ |
八幡湿原など,希少な動物類や植生群落が存在し,放置すれば貴重な生態系が失われるおそれのある地域については,自然環境の再生を行います。 |
○ |
絶滅危惧種のほぼ5割が,人手が入ることによって生物多様性のバランスを保ってきた里地里山に生息している現状を踏まえ,地域住民やNPOとの連携による地域の実情に応じた保全対策を推進します。 |
|
|
|
|
平成16年度に講じた施策・平成17年度に講じる施策 |
|
|
ア |
八幡湿原地区自然再生事業[自然環境保全室] |
|
|
西中国山地国定公園の八幡原湿原地域には,希少な動物類や植生群落が存在するものの,放置すれば貴重な生態系が失われるおそれがあるため,損なわれた生態系その他の自然環境を取り戻すことを目的として,自然再生事業を行います。 |
|
|
[平成16年度事業実績] |
県だけでなく,旧芸北町(地元市町村),地域住民,専門家,NPO等地域の多様な主体の参加と連携を図りつつ,検討協議会を設置するとともに,科学的な調査を実施しました。 |
[平成17年度事業内容] |
引き続き,調査を行うとともに「自然再生推進法」に則り全体構想案を策定する予定です。 |
|
|
|
イ |
里山林整備推進事業[森林保全室] |
|
|
→詳細はこちらへ |
|
|
ウ |
絆の森整備事業[森林整備室] |
|
|
市民の参画を得た森林整備や,野生生物の生息・生育環境の整備と必要な路網整備を推進します。 |
|
|
[平成16年度事業実績] |
広島市(0.3ha),廿日市市(13.37ha),神石高原町(8.64ha),呉市(0.1ha)で整備しました。 |
[平成17年度事業内容] |
広島市(0.3ha),廿日市市(12.17ha),神石高原町(8.28ha)を整備します。 |
|
|
|
エ |
森林整備事業(造林事業)[森林整備室](再掲) |
|
|
→詳細はこちらへ |
|
|
オ |
公共事業や開発事業における野生生物に対する配慮[道路企画室] |
|
|
規模の大きな事業等を進める際,環境アセスメントを行い,猛禽類等のレッドデータブックに記載されている希少種等を調査し,存在が確認された場合には,生育環境等を勘案してルート等を決定します。 |
|
|
[平成16年度事業実績] |
江府三次道路等において,環境調査を行いました。 |
[平成17年度事業内容] |
なし。 |
|
|
|
カ |
道路改良により生じる法面の自然植生の回復[道路企画室] |
|
|
道路法面の緑化については,生態系への影響などを考慮し,周辺の植物を用いた植栽や在来種による植生を行います。法面の緑化は,道路改良や維持修繕の際,必要に応じて行います。 |
|
|
(5)野生生物保護思想の普及啓発 |
|
|
野生生物や生態系の保全に関する県民の理解を深めるため,広報の実施,愛鳥週間行事等の開催,野生生物保護推進員による啓発などの取組を推進します。 |
|
|
|
平成16年度に講じた施策・平成17年度に講じる施策 |
|
|
ア |
愛鳥週間ポスター及び標語募集[自然環境保全室] |
|
|
鳥獣保護の意識啓発のため,愛鳥週間に向けて小学生,中学生,高校生を対象にポスター及び標語を募集し表彰します。 |
|
|
[平成16年度事業実績] |
ポスターには492点(小学生257,中学生132,高校生103),標語には113点(小学生105,中学生2,高校生6)の応募がありました。 |
[平成17年度事業内容] |
引き続き,ポスター及び標語を募集し鳥獣保護の意識啓発をします。 |
|
|
|
|
|
平成17年度愛鳥週間ポスター特選 |
 |
 |
 |
庄原市立高野小学校 |
広島市立城南中学校 |
広島県立皆実高等学校 |
1年 石原 直美 |
2年 釜本 侑 |
2年 久保 真理子 |
|
|
|
イ |
野生生物保護啓発事業[自然環境保全室] |
|
|
専門的知識を有する講師が,小学生を対象に絶滅危惧種等の現状や保護活動を紹介することにより,野生生物保護意識の形成を図ります。 |
|
|
[平成16年度事業実績] |
「野生生物と私たちのくらし」について大野町立大野東小学校で,「太田川の生き物」について広島市立長束小学校で,「絶滅危惧種,オニバス」について福山市立千田小学校で,その現状等を紹介しました。 |
[平成17年度事業内容] |
引き続き,3小学校で絶滅危惧種等の現状や保護活動を紹介します。 |
|
|
▲このページのトップへ戻る |
|
[メニューへ戻る] |