株式会社フォノグラムのイクメンを応援する取り組み
総務・経営企画 立石大樹氏
制度の活用においても仕事においても
社員の自主性や積極性を重んじることが大切
フォノグラムは、ホームページの企画提案、デザイン、サイト構築、運用サポートなどを中心とした制作会社です。13年前の創立当初は子どもを持つ社員はいませんでしたが、ここ数年で増えてきたこともあり、会社として何か社員のためにできることはないかと考えていました。そんな時に県の「いきいきパパの育休奨励金制度」があることを知り、この制度も活用して,育児休業取得を進める取組をスタートさせました。
社内での育児休業の取得促進について
弊社は創立から13年が経ちますが、社員が少しずつ増えるにしたがって、福利厚生制度も少しずつ整えてきました。今では、社員が制度を積極的に活用し、休み自体を取りやすい環境がベースとしてあります。毎月社内報で福利厚生制度に関する情報発信を必ず行っており、男性の育児休業制度に関してもこの方法で社員に周知してきました。制度を導入して2年が経ちますが、子どもが産まれるという男性社員が増えたタイミングと重なったこともあり、県の「いきいきパパの育休奨励金制度」も活用して,現在では既に4人が育休を取得しています。今後も、仕事と家庭の両立に有効な制度があれば、会社としてぜひ導入していきたいと思っています。
育児休業の取組を検討している企業に向けてメッセージ
社員のワークライフバランスの実現を考えるなら、制度が整っていて、かつ,実際に利用できなければなりません。まずは、「難しく考えすぎず、とりあえずやってみるのが大切」ということを伝えたいです。企業は,経営のリスクなどいろいろと考えてしまうものですが、まずはやってみて、もし上手くいかなければ別の方法を試すというのも一つの方法ではないでしょうか。弊社の代表は女性ですが、実際に出産や育児を経験してきたこともあり,社員のワークライフバランスに対する理解があります。そういう中で「育休を取りやすい職場環境にする」という視点も含めて,会社の制度を整えてきたことが、ここ数年でようやく形になってきたと感じています。福利厚生制度の活用においても社員の自主性や積極性を重んじることが、ひいては仕事に対する積極的な姿勢にも結び付くと考えています。
事業開発部マネージャー 中丸賢二氏(育児休業取得者)
さまざまな制度を有効活用できるよう
まずは自分が意思を持って行動を
第二子が産まれた約1年後に、7日間の育児休業を取得しました。制度を利用することで、普通の休みではなかなか計画できなかったことも実現でき、大きな家族サービスにも繋がったと感じています。
育児休業を取得するまでの流れ
有給休暇なども普段から望めば取れますし、育児休業を取得した男性社員も社内にはすでにいましたので、取りにくさはありませんでした。取得したのも、使える休みは有効活用しようと思ったから、というのが実際のところです。そんな理由だったので、取得する時期も子どもが産まれてから約1年後の、育児休業の取得が可能なギリギリのタイミングでした。夏季休暇と併せて取ったので、「長めの夏休み」という感覚でしたが、その時期に私がメインで担当している仕事の案件もあったので、仕事の状況を整理し、立石をはじめ他の社員に引き継ぎなどを済ませてから休みに入りました。
育児休業を取得して良かったこと
普段から休みが取りやすいことを妻も知っているので、最初は育児休業の取得に対して,それほど驚いた訳ではなかったのですが、育休の間に旅行も考え,その計画を立て始めてからは、ワクワクしている感じでした(笑)。2歳と1歳になる子どもがいると、それまで普段はなかなかできないことが実現して家族にもとても喜んでもらえました。
育児休業の取得を考えている人へのメッセージ
私が勤めているフォノグラムは、福利厚生や各種制度に対して積極的な活用を認めてくれる会社なのですが、こればかりは会社や部署の状況によってもさまざまだと思います。しかし,会社全体として今後の発展を考えるのであれば、たとえ前例がなかったとしても勇気を持って育児休業を取得してみるのもいいのではないでしょうか。そうすれば、後に続く人も取りやすくなると思いますよ。それに何より、自分自身が育児休業の取得を検討することで、担当している仕事の現状を整理したり、取り組み方や進め方、効率などを見直すきっかけにもなるはずです。