記者会見などにおける知事の発表や質疑応答を広報課でとりまとめ,掲載しています。
なお,〔 〕内は注釈を加えたものです。
動画はインターネットチャンネルのサイトでご覧になれます。
会見日:平成29年3月16日(木曜日)
平成29年度組織改正及び人事異動について 〔動画ページ〕
(司会)
ただいまから,「平成29年度組織改正及び人事異動について」の発表を行います。それでは,湯崎知事お願いします。
(知事)
お手元に資料配布してあると思いますけれども,平成29年度の組織改正,そして人事異動についてご説明させていただきたいと思います。まず1ページ目でありますけれども,今回の組織改正の基本的な考えとしては,「ひろしま未来チャレンジビジョン」が目指す「欲張りなライフスタイル」の実現に向けまして,平成27年12月に策定した「行政経営の方針」に基づいて,一貫して成果の獲得を追求していくために,組織の施策推進力・実行力を強化する観点から,「欲張りなライフスタイル」の実現に向けた組織体制の整備,そして総合力を発揮するための組織体制の整備を主眼に見直しを行ったというところでございます。
〔資料の〕2ページ目になりますけれども,概要でありますが,今回の組織改正のポイントを6点ほど挙げております。まず,「欲張りなライフスタイル」の実現に向けた組織体制の整備として4点挙げております。平成29年度の施策及び事業案の概要の発表の際にもご説明させていただいたと思いますけれども,来年度は,県民の皆さんに「欲張りなライフスタイル」に取り組んでいただくための基盤づくりに取り組むこととしているところでありまして,特に豊かで持続可能な中山間地域の実現に向けた体制強化,それから子育て・少子化対策関連施策の総合的な推進,そして幼児教育の充実に向けた推進体制の整備,また働き方改革と女性の活躍の一体的推進という4点でございます。これについて組織体制の見直しを行ったところであります。また,総合力を発揮するための組織体制の整備として,情報システム対策の強化と水道事業の広域連携に向けた取組の強化の2点について,組織体制の見直しを行ったところであります。
〔資料の〕3ページ目になりますけれども,「欲張りなライフスタイル」の実現に向けた組織体制の整備というところで,1点目として,豊かで持続可能な中山間地域の実現に向けて,平成26年度に策定した中山間地域振興計画の推進をより一層加速させていくため,地域政策局に,新たに「中山間地域振興部長」を設置いたします。この部長のミッションですけれども,今月25日から始まって,11月まで開催します「ひろしま さとやま未来博2017」の実行委員会の事務局長として,一連のプロジェクトの推進を担うほか,中山間地域において,自主的・主体的な地域づくりを支える人材の育成や,交流,ネットワークづくりを活発化させる施策,また,地域への人の定着を図るため,「仕事づくり」の観点からの施策,これらを総合的に推進していくというところであります。2つ目は,成育環境の違いにかかわらず,すべての子供が健やかに夢を育むことのできる社会づくりに向けまして,子育て・少子化対策関連施策の総合的な推進を加速させるため,「働く女性・子育て支援部長」のミッションを子供・子育て施策や少子化対策に特化しまして,「子育て支援部長」に改称しますとともに,関係課の所管事務の見直しを行ったところであります。特に,いつでも安心して預けられる保育環境の整備に向けて,保育関連施策を一体的に推進するため,新たに「安心保育推進課」を設置して,「働く女性応援課」を廃止いたします。さらに3つ目として,幼児教育の充実に向けて,教育委員会に新たに「幼児教育担当課長」を設置しまして,環境県民局と健康福祉局の関係課が連携して,今年度策定した「『遊び 学び 育つひろしまっ子!』推進プラン」に沿った事業を推進していきます。4つ目は,個人の状況やライフスタイルに応じた多様な働き方の促進に向けて,「働く女性応援課」が所管している,仕事と家庭の両立支援や女性の管理職登用の促進に係る施策を商工労働局に移管し,新たに「働き方改革推進・働く女性応援課」を設置して,働き方改革と女性の活躍を一体的に推進いたします。
〔資料の〕5ページになりますが,「総合力を発揮するための組織体制の整備」として,1つ目は,情報セキュリティの強化やICTの活用による県庁の働き方改革の推進など,情報システムに関わる喫緊の課題に対応するために,「業務プロセス改革課」に,新たに情報システムを担当する政策監を設置しまして,情報システム対策の強化を図ってまいります。2点目は,人口減少による水需要の減少や施設の老朽化など,水道事業が直面する課題に対応し,水道事業の基盤強化を図るため,企業局に,新たに専任の「水道広域連携推進担当課長」を設置しまして,県内水道事業の広域連携に向けた取組を強化してまいります。
〔資料の〕6ページでありますが,来年度の組織・定員管理の状況ですが,まず下段の定員管理でありますが,効率的な執行体制の構築に取り組んだ結果, 一般行政部門では,事務事業の見直し等により20人の減となったほか,教育部門では,広島市への教職員定数の決定権限の移譲等がありまして,これもご存じのとおりですけれども,5,479人の減になっています。警察部門は,全国的な警察官増員への対応がございまして,20人増の見込みとなっています。
〔資料の〕7ページですけれども,今回の人事異動での女性職員の状況です。女性職員の活躍推進プログラムを進めておりますけれども,その状況であります。人数は,病院の医療職も数値としては入っています。病院はやや職員構成なども違いますし,職種等も違うので,それだけではわかりにくいと思いますので,医療職以外の人数については,〔表の〕右側の欄に記載しています病院医療職以外というところです。女性職員の登用状況についてですが,局長級については,昨年度と同様1人であります。部長級についても,昨年度と同様5人,課長級については,昨年度よりも2〔人〕増の14人,これは退職と昇任の両方を含めて,2〔人〕増あるということです。合計で20人の女性管理職員を配置するということにしております。この度の異動で課長級に昇任したうちの1人は,先ほど,ご説明しました「安心保育推進課」の課長になります。参事級であるとか,あるいはグループリーダー・係長級の職においても,女性職員を合計16人増やしていまして,これらの職員を将来の幹部候補というか,課長以上の候補として育成していきたいと考えております。なお,その中で経営企画監というのがあるのですが,局長のマネジメントを施策面であるとか予算,人事の面から総括的にサポートする職なのですが,初めて女性を起用しています。女性職員の活躍推進プログラムの状況なのですけれども,女性登用に関する目標がありまして,これ〔資料〕に書いてあるとおりなのですが,速報値ではありますけれども,女性管理職については,目標13パーセントに対して,6パーセント。GL〔グループリーダー〕・係長職については,目標32.3パーセントに対して,26.1パーセントという見込みであります。引き続き,女性の登用・育成については,課題だと思っております。このほか,広島市との人事交流がございまして,現在,観光など4つの分野,観光と都市計画,それから平和,それから経済分野において,課長級や参事級などで人事交流しておりますが,ついに,平成29年度は,部長級で人事交流を行うということになりました。先ほどご説明した「中山間地域振興部長」,ここに職員を派遣していただく予定にしております。県からも部長級の職員を広島市に派遣するという予定にしておりまして,県市の更なる連携強化に繋げていきたいと考えております。以上,平成29年度の組織改正の主なポイント,また人事異動の概要についてご説明させていただきました。
平成29年度は,チャレンジビジョンが目指す姿「仕事でチャレンジ!暮らしをエンジョイ!活気あふれる広島県~仕事も暮らしも。欲張りなライフスタイルの実現」,これを県民の皆さん一人ひとりが欲張りライフの実践者として,行動変容を起こしていただくと,そういう年にしていきたいなと思っておりますので,県民の皆さんの欲張りライフの実践を,県としてしっかりと応援してまいりたいと考えております。私からは以上であります。
(司会)
それでは質問に入ります。終了時間は13時30分を予定しております。質問のある方は社名を名乗ってから発言してください。よろしくお願いします。
(中国新聞)
中国新聞の胡子です。2点ほどお願いします。1点目が,今回の人事・組織再編含めてですけども,29年度予算とかなり人事というのを一体的に捉えた対応じゃないのかなと思うのですけれども。
(知事)
組織と人事を。
(中国新聞)
組織と人事と,いわゆる平成29年度予算というものが,一体的に捉えてそれに対応するような形での人事異動・組織再編だと思うのですけれども,そこの一体的に捉えた狙いと,働き方改革,女性活躍,一体的に推進するということで,県としては両方とも旗を振られていますけれども,何を具体的にこの課に期待されるか,それについてお願いします。
(知事)
予算と組織人事,一体的な運用といいますか展開といいますか,これは,ずっと何とかそうやってきたつもりなのですけれど,戦略というか,こういう目標なり,それに向けてこういうことをやりましょうということはあるわけですけれども,そこには当然,戦略と,それを実行するにあたっての組織とリソース,これを首尾一貫してやらないとなかなか実現ができないので,そういうことは常に意識してきたわけでありますけれども,今回は特にこれまでやってきて,我々PDCAを回す中で,いろいろ課題というか,こういう方が効率的・効果的だなと感じるところがあって,例えば,女性の活躍促進と働き方改革なんかはそうですけれども,対象はやはり企業だということがあって,企業に働きかけるところが大きいし,相互に連関をしていることなので,これはやっぱり一体的にやるべきだと思っていますしそういうような形で進んでいると。幼児関係もそうです。連携して進めなければいけないというところで,人事的にも組織的にも強化しながら進めていくということであります。今回,今も触れました働き方改革推進と女性応援,これを一体化していくことによって,働く場所での対応というのが非常に重要なわけで,そこが現場なわけですけれども,その現場で変化が起きなければいけないと,それは働く人,女性活躍促進であれば,女性自身もそうですし,働き方改革であれば働く人です。同時にその職場を司っている管理職の皆さんであるとか経営者の皆さん,この人たちも変わっていかなければいけないというか,アクションを起こしていかなければいけないということです。ここが実際に変わらなければ,どんなに言ったって変わらないわけですから,ここを変えていくと,実態が変わっていくとそれを進めていく,今みたいに相互連関ですし,ある時には働き方改革だといって県の担当者が来て,ある時には女性活躍促進といってほとんど同じようなことを言うと,これは企業にとって迷惑なので,これを一本化することによって企業としてもしっかりと受け止めて,アクションを起こしていただきたいということです。そういったことを期待しています。
(中国新聞)
これは,広島県のある面メッセージ性みたいのものを,旗を振っていきますと,課を作るということで。
(知事)
はい。
(中国新聞)
続けてすみません。中国新聞の藤村ですけれども,私からも2点お伺いします。一つは,情報システム対策の強化のところなのですが,政策監を設けられていますが,この政策監に対するミッション,具体的にはどんなことをしていこうとしているのか教えてください。
(知事)
政策監に対するミッションというか,設置の理由ですけれども,一つは,県庁の中でも働き方改革を推進しているところなのです。これを進めていくためには,ICTの活用という非常に大きいものがありまして,今,率先垂範してやると我々も進めているところでありますので,それを取り組んでいくということです。それから,情報セキュリティについても非常に年々重要な課題になっていまして,我々もいろいろな攻撃メールを受けたりしているのですけれども,マイナンバーも本格的に稼働していくという中で,情報システムをしっかりと安定的に運営して,セキュリティも確保していくということも非常に重要な課題であるということです。こういった課題が大きくなってくるところで,情報関連の職員の育成というのが非常に大きな課題で,やはり専門性が高いわけです。ある時は社会保障の何とかをやっていて,次の年には情報システムと言われてもなかなか対応ができないというのが正直なところで,そういう専門的な人たちのキャリアパスみたいなこともつくっていかなければいけないというのがあって,こういった職もつくってその要となっていくということを狙っていくというところです。
(中国新聞)
わかりました。もう一点は,最後にあった女性の登用のことなんですけれども,目標ですね,すみませんちょっと不勉強でこれいつ作られた目標か勉強不足なんですが,GLと係長職については,わりと3年あれば目標に近づいていくと思うんですけれども,管理職についていうと,今6パーセントで,13パーセント,3年ですよね,なかなか達成が難しいんじゃないかと思うんですけれどもこの辺の達成が難しくなった要因をどういうふうに考えていらっしゃるのかということと,その難しい中でどういうふうに今後展開していこうと思っていらっしゃるかを〔お尋ねします〕。
(知事)
達成は難しいです。これは最初からそうなのですけれども,今は,まだまだ少ないのです,比率でいうと,ここにあるような6パーセントということですから,13パーセントには程遠いというか,そういうとこにあるわけなのですけれども,ただ,いきなりスタッフの人を課長にするわけにもいかないので,順次上げていくという中で,我々ちゃんと人数も数えているわけです,何人いるのかと,職員の数も決まっていますから,大体定員があってそのうちの13パーセントというと何人となっていますから,ちゃんと何人上がらないといけないというのを数えていて,その予備軍というとあれですけれども,その可能性のある人たちというのは何倍かのプールを持って,今その育成を図っているというところなのです。これが上手くいくと達成するということに一応計算上はなっていまして,ですから後はその実際の育成具合がいかに進むかという,これは県庁の組織的なそういう育成の出来・不出来にもありますし,もちろんその女性職員の皆さんにも意識をもってがんばっていただきたいと思っているところで,それが上手く組み合わさって達成したいなと思っているところです。
(中国新聞)
そうすると〔平成〕32年〔度〕の目標は,あくまでこれを目指していくということで。
(知事)
そうです。決して諦めているということではなくて,一応そこへの道筋は描いているということです。
(中国新聞)
わかりました,ありがとうございます。
(司会)
その他,どうでしょう。
(中国新聞)
すみません,中国新聞胡子です。中山間地域振興部長,中山間地域振興計画の推進という形で,さとやま未来博覧会の事務局長ということですけれども,敢えて広島市の人事交流で部長に起用することの狙いとですね,いわゆる地域政策局内の地域振興部長もあります。これは中山間地域に特化した部長ということですね。そこのところをちょっと〔お聞かせください〕。
(知事)
部長は,中山間地域に特化した部長でありまして,先ほども申し上げたように,さとやま未来博もあるので,それをきちんとPDCAを回して成功するようにしていかなければなりません。これは一般論ですけれども,まず県と広島市が連携していかないとバラバラにやるとやっぱり施策効果が減少するというか,打ち消しあうようなことにもなりかねないので,しっかりとその基本のところから,企画のところからやっていくというようなことが必要なので,そういう意味では幹部級の人材を交流しているわけですけれども,今,広島市はご承知のように広島広域都市圏というのをやられてまして, 24市町と連携して,いろいろ進めていると,その中では里山里海の支援であるとか,そういうことも入っておりますし,農業であるとか,あるいは地域の賑わいといったようなことで,県の施策と連動することもあるわけです。こういう重なっている面積的にも人口的にもかなり重なっている部分もありますので,特にこういった面で乖離が起きると,先ほど申し上げたような施策効果が上手く出ない,下手をすると打ち消し合うし,上手くいけば相乗効果で高まっていくということなので,今般,広島市からお迎えをするということにしたということです。
(司会)
その他どうでしょうか。よろしゅうございますか。それでは,以上で発表を終わります。ありがとうございました。
(知事)
ありがとうございました。
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