記者会見などにおける知事の発表や質疑応答を広報課でとりまとめ,掲載しています。
なお,〔 〕内は注釈を加えたものです。
動画はインターネットチャンネルのサイトでご覧になれます。
会見日:平成30年12月18日(火曜日)
(1)「『こいのわ』プロジェクト」の新しい年の取組について
(2)「『こいのわ』プロジェクト」の新しい年の取組について
(3)県立広島大学による今後の防災対策の提言について
(4)1年を振り返って
(5)ローマ法王台下の広島訪問について
(6)鞆地区道路港湾整備事業について
(7)校内への携帯電話等の持ち込みについて
(幹事社:時事通信)
幹事社の時事通信です。これから知事定例会見を始めます。終了時刻は,11時を予定していますので,ご協力をお願いします。まず,知事から発表がありますので,お願いします。
私から,今日は発表項目〔が〕1点ございます。「『こいのわ』プロジェクト」の新しい年の取組についてでございます。これまで「こいのわ」で,結婚を希望する若者を応援してきたところでありますけれども,来年は新元号に変わることもありますので,みなさんにとって人生の節目の年となるように,『新しい年は「こいのわ」で』と題しまして,県内各地で,毎月,初めての方におすすめのイベントを開催いたします。年明けからの企画といたしまして,これまで一歩踏み出せなかった方にも,婚活をスタートしていただけるように,若者に人気のあるタレントの方を「おせっかいゲスト」としてお迎えしまして,出会いの後押しをしていただくことにしております。まず1月ですが,東広島市出身のザ・ギース尾関高文さん,2月は,「こいのわパラパラ漫画」の制作者でもあります中島尚樹さん,3月は,テレビ番組でも恋愛トークが好評のお二人でもあります,犬山紙子さんとさいねい龍二さんをお迎えしまして,イベントが初めての方も自然に溶け込めるよう,後押ししていただくことにしております。いずれも,開催市町のニーズを県が支援する形で調整を進めまして,とりわけ3月のイベントは,趣旨に賛同された企業関係者の方の働きかけによりまして,県と福山市,それから連合広島福山地域協議会の合同開催が実現したものであります。このように,企業・団体の皆さまから「こいのわ」との連携のお話をいただくことが増えておりまして,今年度力を入れてまいりました企業等とのパートナーシップが少しずつ浸透しつつあるという手ごたえも感じているところであります。今後とも,県内各地で「こいのわ」が広がって,若者の結婚に対する機運がさらに高まり,実際に多くの成婚に繋がるように,新しい年も取り組んで参りたいと考えております。私からは以上です。
(幹事社:時事通信)
この件について,質問がある社は,挙手をして社名を名乗ってからお願いします。
(幹事社:時事通信)
すみません,1点〔お伺いします〕。毎月〔開催〕ということなのですけれども,まだどういう自治体で開くか,4月以降というのは決まってないのかというところを伺いたいのですが。
(答)
すみません,我々ご承知のように年度ベースで動いているものですから,とりあえず3月までということであります。
(幹事社:時事通信)
わかりました。ありがとうございます。続いて幹事社質問に入ります。2問ありまして1問目から伺います。
(幹事社:時事通信)
先日,県立広島大学が防災対策の強化に向けて14項目の政策提言を県に行いました。県に対して実現を求めている提言の中で,知事が有効な対策として受け止めているのは,どのようなものがあるのか,それについて伺いたいと思います。
(答)
今般,県立広島大学からいただいたご提言は,これまでの「自助」,「共助」,「公助」に,「民助」を加えました,「防災マーケティングの4P」を提唱されておられまして,マーケティングの知見の防災・減災分野への適用であるとか,マーケティングの主体者であります企業等の防災分野への参画を促進させるシステムデザインというのを念頭において,民間サービス活性化のための政策や,防災・減災意識が持続するための政策,防災・減災とICTを促進するための政策の,この3つの政策を組みあわせて進めていくことが望ましいという考えを示されています。この提言では,災害から県民の皆さまの命を守っていくために,避難に繋がる環境をどのように整えていくことが必要かを主眼にして取りまとめておられまして,14ほど具体的な政策が示されています。どの政策も,示唆に富んだものだと受け止めてまして,こういった防災・減災の取組に,いわば新しい産業づくりともいえる「民助」を取り入れていく発想です。これまではなかった発想かなと思っております。このため,まずは,関係部局内で,しっかり共有してもらうように指示したところですけれども,14の政策提言のうち,避難意識と避難行動に関するタイムリーな調査の実施であるとか「みんなで減災」県民総ぐるみ運動の取組を対象とする防災施策や取組の総点検については,県立広島大学と連携して取り組んでいきたいと考えております。その他の政策提言については,今,県民の避難行動の調査を進めていますので,それに基づく研究チームによる分析などを踏まえまして,より有効な対策を構築していくという過程の中で検討していきたいと考えています。
(幹事社:時事通信)
この件について質問がある社はお願いします。
(幹事社:時事通信)
では,もう1問,幹事社質問をお願いします。年末の恒例の質問ということなのですが,今年も残すところ10日余りとなりました。今年1年の県政を振り返っての感想や印象に残っていること,また,来年に向けての抱負についてお願いします。
(答)
やはり今年は7月の豪雨災害,これが非常に大きい出来事でありました。もちろん,そこからの復旧・復興ということも大きな項目であります。この災害をあらためて振り返ると,県内全域,非常に広範囲であったということと,そこで,土砂災害や河川の氾濫というのが多数発生しまして,被害でいえば,人的被害が死者109名,行方不明者5名,被害家屋で言いますと1万5千棟を超えるということで,戦後最大級の被害になった。それだけではなくて,いろんな道路インフラ,あるいは鉄道のインフラ,水道のインフラといったものに大きな被害がありましたので,県民活動であるとか,あるいは経済活動に非常に大きな影響を与えたということがありました。一方で,災害の発生から,非常の多くの方々にさまざまなご支援をいただいたということも非常に印象に残っているところでありまして,そういう中で被災された方の一日でも早い日常の回復に努めてきたというところで,9月には,復旧・復興プランもつくりまして,今もプランに掲げる4つの柱に基づいて,取組を進めているというところであります。こういった中で,明るい話題ももちろんありまして,特にスポーツです。カープのリーグ三連覇であるとか,サンフレッチェの活躍というのも非常に明るい話題で,多くの県民に勇気と希望を与えてくれたのではないかと思いますし,その他,FISE〔ワールドシリーズ広島〕であるとか,メキシコオリンピックチームの合宿であるとか,サイクリングしまなみ〔2018〕であるとか,NHK杯〔国際フィギュアスケート競技大会〕,それから〔ジャパンウイメンズオープン〕テニスあるいはハンザクラス〔ワールド広島などの〕世界大会といったものもありましたし,実は映画も,「孤狼の血」から始まって,ちなみに「この世界の片隅に」もずっと続いていて,ドラマもありまして,それから「恋のしずく」もあって,こういう映画とかコンテンツで広島はすごく取り上げられた,あるいは注目を受けた年でもあったと思っています。一方で広島に関わる世界情勢として,やはり核兵器をめぐる問題というのも非常に波が大きかったと思っていまして,米朝首脳会談があって,北朝鮮が非核化するということで,これまでの緊張〔状態〕がエスカレートする局面から緊張緩和に向かったわけですが,ただ,なかなか,それが進んでいないという現実があるということもありますし,米露の間では,INF条約の破棄ということが大きな懸案になっておりまして,世界的な核廃絶に向けた機運が後退しているのではないかといったようなこともあると思います。こういう中で県としては,国際平和拠点として核兵器のない平和な国際社会の実現に向けて,しっかりと取り組んでいきたいと考えているところです。来年に向けての抱負ですけれども,新年は,やはり,まず,引き続き豪雨災害からの復旧・復興として,被災者の生活再建に最優先で取り組んでいきたいと思っております。一日でも早く日常の生活を取り戻していただけるよう一人一人に寄り添った包括的な支援を行っていきたいと考えています。それから復興にあたっては「創造的復興による新たな広島県づくり」を掲げておりまして,単なる復旧ではなくて,被災前より,より良い状態に力強く押し上げていくというために,「ピンチをチャンスに変える」と言っていますけれども,経済面で言えば,地域経済の新たな発展に向けて,未来に挑戦し続ける企業が持続的なイノベーションを創り出すための基盤強化を進めていかなければいけないと思っておりますし,またインフラの強靭化ですが,改良復旧〔事業〕を積極的に使ったり,あるいは被害の状況を踏まえた新しい工法を採用するといったようなことで,強靭化を進めていきたいと思っています。また,〔新年は〕平成から新しい時代へと変わっていく転換点でもあるわけですけれども,時代を切り開いて変化に対して,しなやかに対応できる人づくりというのも進めていかなかければいけないと思っておりますし,AI/IoTといった新しいデジタル技術の対応,こういうことを進めて,全ての県民が生き生きと活躍できるような,新しい時代に必要な取組をしっかりと進めていきたいと思っております。人づくりでは,具体的には叡智学園の開校もありますし,それを中心とした「学びの変革」をさらに推進していきたいということと,それから県立広島大学についても学部・学科等の再編と新しい教育モデルを実践する単科大学の設置というものを見通しますので,これを両輪とした改革を推進したいと思っております。子ども達には学びのセーフティネット,あるいは朝食〔モデル〕事業もやっていますけれども,そういったことを含めた「全ての子供が夢を育むことのできる社会づくり」といったものもしっかりと取り組んでいきたいと思っています。AI/IoTといったデジタライゼーションの話ですが,こちらでは「〔ひろしま〕サンドボックス」で非常にたくさんの企業に集まっていただきましたので,ここからまた新しい技術であるとか,ノウハウを有する企業であるとか,人材の集積を進めていきたいと思っていますし,産業全体におけるデジタルイノベーションの創出というものもしっかりと取り組んでいく必要があると思っています。いずれにしても,こういった取組を通じて,新しい時代における,県民の皆さまの新たなライフスタイルの,新たなというか「欲張りなライフスタイルの実現」を推進していきたいと考えているところです。
(幹事社:時事通信)
この件について,質問がある社はお願いします。特にないようですので,他に質問がある社はお願いします。
(共同通信)
共同通信の新冨です。昨日,ローマ法王が広島を来年末頃にも訪問するという方針を明らかにしました。1981年以来2度目となる見込みですけれども,それについての知事の受け止めをお聞かせいただいてもよろしいでしょうか。
(答)
まず,大変嬉しいなと思っています。来年の終わり頃と報道されていますけれども,心から歓迎したいと思いますし,被爆者の皆さんをはじめとして,県民の皆さまとこの喜びを分かち合いたいと思っているところであります。ローマ法王に広島から核兵器のない平和な世界に向けたメッセージを発信していただくことができれば,今核軍縮を取り巻く状況は非常に厳しいという中で,核兵器廃絶に向けての国際的な機運を,高めていく大きな力になるのではないのかなと思っていますし,世界中の人々にその実現への希望を与えることができるような非常に良い機会になるのではないかと思っています。去年5月にバチカン〔市国〕に行って参りまして,私と当時の宇田議長と行ったわけですけれども,法王に謁見させていただいて,直接に広島においでいただいて世界に向けてメッセージを発信していただきたいとお願いしましたし,その時はパロリン国務長官ともかなり長い間面談させていただいて,その時の感触も非常に良かったということがありましたので,それが実現するということで,大変嬉しく思っています。その後も,実は去年の12月には広島ジュニア国際フォーラムの参加者へ激励のメッセージを法王からいただいたり,やはり12月に日本・バチカン市国国交樹立75周年記念事業があったのですけれども,その中で県内の高校生が法王にバチカンで謁見するということもありました。来年末は2020年の目前でありまして,これは被爆75周年という節目の年でもありますし,〔東京〕オリ〔ンピック〕・パラ〔リンピック〕の直前でもあるという,非常に日本にも注目が集まるタイミングかなと思っていまして,そういう中で法王に訪問していただいて,平和のメッセージを発信していただくということは,繰り返しになりますけれども,核兵器のない平和な国際社会の実現に向けて大変大きい,良い機会になると思っていまして,国や広島市,それから県警本部ともしっかりと連携してお迎えする準備を進めていきたいと考えているところです。
(共同通信)
補足で1点なのですけれども,現段階で,具体的に法王に広島でこうしてほしいというような,何か具体的な働きかけをするお気持ちがあれば,それもあわせてお願いします。
(答)
これはまた広島市とも相談ですけれども,やはり慰霊碑参拝とか資料館においでいただくとか,そこでメッセージの発信をしていただくことができれば素晴らしいなと思っていますし,おそらく教会としてはカトリックの大聖堂が,平和大聖堂がありますので,これも広島を象徴する建物の一つですから,そういったところでも発信していただければと,そういうことを期待しているというところです。
(共同通信)
ありがとうございました。
(NHK)
NHKの辻です。今の質問に関連してなのですけれども,現段階で県として何か正規のルートで,非公式も含めてですけれども,直接広島にローマ法王が来るという情報は得ているんでしょうか。
(答)
それはまだ我々としてはお伺いしていません。
(NHK)
県としては報道ベースでの情報でということですか。
(答)
はい。
(NHK)
わかりました。
(答)
ただ,前田枢機卿がおっしゃったということなので,そこはそれなりの確度のあるお話だとは思っています。
(NHK)
わかりました。
(幹事社:時事通信)
この関連で,他に質問がございますでしょうか。〔関連質問が〕ないようですので,他に質問がある社はお願いします。
(中国新聞)
中国新聞樋口と言います。一昨日,鞆町で,初めて,山側トンネル案の具体的なルートが示されました。1〔案〕・2〔案〕・3〔案〕とある中で,東側の出入り口が中間ぐらいの案ですね,これを県としては進めたいということなのですが,具体的に,まず,知事,住民の方の反応を受けて,〔意見を〕聞かれて,今,どういうふうな受け止めをされているのかということからお願いします。
(答)
山側トンネルのルートであるとか,あるいは,今取り組んでいる事業,そういったさまざまな点について,住民の皆さまから,直接,貴重なご意見やご要望をいただいたものと認識しておりまして,まだこれから,地区別の説明会も続きますけれども,今回の説明会でいただいたご意見も踏まえて,福山市と協議しながら,鞆のまちづくりの課題解決に取り組んでいきたいと考えているところです。
(中国新聞)
説明会の中では,一番トップというか,県東部の建設事務所の上田所長の方から,住民側からも再三,「やりきってくれ」,「最後までやり抜いてくれ」という要望があった中で,県としては,「事業をやりきるという,そういう覚悟で提案している」という発言もあったのですが,今年の2月の調査費を計上した時に,知事がおっしゃった,「事業の効果を説明していきたい」ということよりも,かなり踏み込んだトーンで事業をやっていくんだという姿勢を感じたのですけれども,今,現時点で,知事として,この事業をやりきっていく覚悟なのかどうか,そのスタンスのところを確認させてください。
(答)
山側トンネルは,町中の交通量の削減に一定の効果があると,そういう意味でバイパス機能として有効だと考えていまして,その点はずっと変わらないということです。今,進めた説明会の中では,早期事業化,これを実現してほしいというご意見〔が〕多々ありまして,ルート案についてもいろんなご意見がありましたけれども,引き続き丁寧にご説明して,ご意見を伺いながら,県としては進めていきたいと考えています。
(中国新聞)
確認なのですけれども,県として進めるというのは,この事業はやる方向だと,意志と受け取ってもよろしいのでしょうか。
(答)
やる方向でなければ,提案することはあり得ないので。
(中国新聞)
「やりきる」とか,「できるだけ早期に着手する」という発言がたくさんあったのですが,知事としては,時期としては,タイミングはどういうふうにお考えですか。
(答)
まさに,できるだけ早い時期に決定して,決定したら着手するということだと考えています。
(中国新聞)
できるだけ早くというところまでですか,今のところは。例えば,今年度内に決めたいとか。
(答)
具体的なタイミングは,まだ申し上げられないかなと思いますけれども,今はまだ住民の皆さんのご意見をお伺いしているところなので,それを踏まえて福山市とも連携しながら進めていく必要があると考えています。
(中国新聞)
説明会の中で,基本的には,〔県としてのトンネル案が〕2個あって,2個の中の2番目が県としては良いよと言っているわけですけれども,それをまた決める際には,地元にもう一回説明しますというふうな考えを県は示されたわけですけれども,次のタイミングというのは,知事が行かれるのか,それとも今回のような形で〔事務方が〕行かれるのか。知事が必要に応じて地元に行くこともあると以前からおっしゃっているので,次の地元入りのタイミングについては,今どういうふうにお考えですか。
(答)
まず,住民説明会をまだやっていますので,それを進めて,住民の皆さんのご意見をしっかりとお伺いする必要があると思っています。その中で,どういったご意見が出てくるかというのは,まだわからないところもあるので,それを踏まえて,福山市とも協議しながら,繰り返しになりますけれども,できるだけ早いタイミングで,トンネルの方向性を決定したいと考えています。その上で,〔鞆〕町連〔絡〕協〔議会〕を含めて,地元の皆さまとご相談をさせていただいて,必要があれば,もちろん私も,鞆へ行ってご説明するといったようなこともあるかなと思っています。
(中国新聞)
そのタイミングというのは,このトンネル案でいきたいというタイミングで行かれるという理解でよろしいですか。
(答)
ある程度方針を決定したところで,ということだと思いますけれども。
(中国新聞)
やっぱり,このトンネル案についてというところで。
(答)
そうです。トンネル案について,方針を決定した上でということです。
(中国新聞)
その段階で,行くことも考えるということですね。
(答)
はい。
(中国新聞)
細かい点で申し訳ないのですが,ちょっと懸念が出まして,今県が一番有力としている案でいくと,住宅の移転というのはないのですけれども,交通量が,今現状ある市道のところが増えてくるので,その辺の周辺住民への対策が必要ではないか。その地区は,今日説明会が実はあるのですけれども,そこが出てからとは思いますけれども,それを先読みして反対が出るのではないかという声も結構出たのです。その辺に対して,一定の騒音対策なんかは,資料の中で示されていましたけれども,知事として,今どういった対策の用意があるのかということを確認できますか。
(答)
騒音対策ですか。
(中国新聞)
トンネルを造ることで,特に東側の方ですけれども,騒音なんか,交通量が増えることへの懸念という発言もあって,騒音だけじゃないと思うのですが,騒音も含めて,どういった対策を県として考えているのかということを。
(答)
具体案ということは,これから詰めていく必要があるところですし,今私が説明する段階ではないかなと思っていますけれども,いずれにしても,どんな事業でもそうですけれども,影響を受けるところに対しては,どういった対策をしていくのかというのを,具体的に考えていくのは当然のことですから,そういったことを進めるという方針だということです。
(中国新聞)
ありがとうございます。
(幹事社:時事通信)
間もなく時間がまいりますが〔他にご質問はありますか〕。
(NHK)
NHKの辻です。今の関連で,私も現地にお邪魔したのですけれども,住民から出ている意見の中で,過去の経緯を踏まえた上での発言だと思うのですが,「反対があっても進める覚悟があるのか。」であるとか,要はこのまま協力して,また県に梯子を外されるのではないかというような懸念の声なのかなと受け止めたのですけれども。そうした思いを住民の方が抱いている事に対して,知事として,「そうではないよ。」ということなのかを含めて,メッセージをいただけたらなと。
(答)
まず住民の皆さまが,いろんな経緯の中で不信感を持っておられるというのは,我々も十分理解するというか,認識もしていますし,そういうお気持ちというか,〔お気持ちが〕あるのは十分に理解するところです。もちろん我々としては,鞆のいろんな課題がある,例えば渋滞だとか,通過の時間が読めないとか,あるいはお年寄りとか子供の安全性が確保できないとか,そういったいろんな交通系の課題がある中で,それを解決するためには,山側トンネルというのが有効であるという結論のもとで,今進めていますので,当然県としてはそれを進めていきたいと考えています。ただ,特定の案とかについて,なにが何でもやっていきますというのは,これは架橋計画と同じで,なにが何でも架橋します,誰が何を言おうが架橋しますというのが適切でなかったのと同じで,どんな事業においても,そういうことを言うのは私は適切ではないと思っています。ただ,それはトンネル案を進めるつもりがないという意味では全くないので,我々としては,もちろん課題を解決していく必要があると,選択肢としては,架橋とトンネルとあった。ただ架橋の方は,いろんな課題がある中で,トンネルを選択しているわけですから,それを進めていくということは,これは我々の現時点の方針であるということは間違いないことです。ですから住民の皆さんのいろんな意見をお伺いしながら,そことの調整を図りながら最終的に決定していくということであります。
(幹事社:時事通信)
最後の質問にしたいと思いますが〔他にご質問はありますか〕。
(RCC)
RCCの小林です。学校内の携帯電話の利用について,今まさに教育委員会で議論が行われているのですけれども,例えば豪雨が予想されるような時に認めたらどうかとか,例えばです。あるいは平常時はどうしたら良いかというような,そういった話し合いが行われて,見直しの方向で検討が進められているのですけれども,所管は違うのですけれども,知事のご所見を伺いたいのですが,いかがでしょうか。
(答)
これについては教育委員会の方で,今しっかりと現状を踏まえて検討されていると思っていますので,私としてはそれを現時点で見守りたいと思っています。
(RCC)
例えば豪雨が予想されるような時に認めたらどうかとか,あるいは平常時ならどうかという,そういった議論だと思うのですけれども,一人の親として例えば携帯電話を持たせたら安心かな,とかあるいはやっぱり認めるべきじゃないかなとかさまざま意見があるかと思うのですけれども,その辺りについてはどうお感じになっているかなと思いまして。
(答)
今,僕があれこれを言って,そこの議論の方向性を左右するのが適切かというと,あまりそうじゃないのかなと。今いろんな論点というかいろんな観点から議論されていると思うのです。もちろんそういった災害,あるいは緊急時の連絡という,これは昔はもちろんそんな〔携帯電話のような連絡手段〕はなかったわけですけれども,時代は変わっているということもありますし,では災害だけなのかというと,そもそも何でもそうですけれども,学校のルールとは禁止すれば良いのかということでもないですし,スマートフォンがいろんな形で日常生活の中に入っているということもある。他方でこのスマートフォンをずっと使うことによるネガティブな影響ということもあって,それが教育上,もちろんプラスになる面もあればマイナスになる面もあるということなので,そういったさまざまな論点を総合的に検討されていると理解しています。ですから,そこはしっかりと関係者の皆さんの意見を出していただいて,その中で結論を出していくのが適切ではないかと考えています。
(幹事社:時事通信)
よろしいでしょうか。では質問がなければこれで知事定例会見を終わります。次回の会見は12月25日火曜日,今年ラスト,13時半から予定しております。ありがとうございました。
(答)
ありがとうございました。
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