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持続可能で活力のある地域づくりを仕事にする新しい働き方

印刷用ページを表示する掲載日2026年2月17日

労働者協同組合

地域のみんなで意見を出し合って、助け合いながら地域の課題を解決していこうという、新しい法人制度が「労働者協同組合」です。
少子高齢化・担い手不足の中、介護・子育て・地域づくりなど、地域における多様な需要に応じた事業に取り組むため、労働者が3人以上集まれば起業(出資して設立)できます。

労働者協同組合法(令和4年10月1日施行)

基本原理

  1. 組合員が出資すること
  2. その事業を行うに当たり組合員の意見が適切に反映されること
  3. 組合員が組合の行う事業に従事すること

県内事例紹介

 

労働者協同組合みんなの暮らし研究所 NEW!

「みんなの暮らし研究所」は、これまで地域活動⽀援やコーディネートに携わってきたメ ンバーが、まちづくり活動や地域活動の⽀援を継続し、持続可能な地域づくりのあり⽅を 追求したいとの思いで⽴ち上げた組織です。その過程で、組合員が対等に意思決定に参加し、協同して活動する「協同労働」という働き⽅が、これからの地域⽀援にふさわしいと考え、福⼭市内で初めての労働者協同組合として設⽴しました。​

1.事業内容

コミュニティマネージャー業務
ワークショップの企画・運営業務
ファシリテーター業務
まちづくり活動に関する相談業務
まちづくり活動に関する勉強会の企画・運営業務 など

集合写真

2.設立経緯

2022年から3年間、6⼈のメンバーで福⼭市まちづくりサポートセンターの運営受託団体と して地域活動⽀援やコーディネートに携わってきました。障害福祉、不登校⽀援、スクー ルソーシャルワーカー、居場所づくり、コミュニティデザイン、リノベーションまちづくり、地域おこし協⼒隊など、各々が持つさまざまなバックグラウンドを活かしてきましたが、受託業務の契約終了が決まったのが2025年3⽉のことでした。
中間⽀援は地域にあるとよい機能でありながら、⾏政からの受託事業に頼らなければ成り ⽴ちづらい領域でもあります。⺠間の中間⽀援組織がない福⼭市において、その役割をこれからも担い続けることがなんとかできないかと、半ば実験のような気持ちで⽴ち上げたのがこの組織です。
市⺠活動の現場では、やりがいや善意に⽀えられる⼀⽅で、働きが正当に評価されにくい状況や、特定の⼈に負担が集中する構造が⽣まれやすいという課題があります。また、従 来のピラミッド型の組織形態では、個々の得意分野や⽣活状況に応じた柔軟な働き⽅が難しいという実感もありました。
福⼭市まちづくりサポートセンターの運営業務では、既に協同労働的な働き⽅をしていま した。それぞれの家庭や体調などの事情に合わせた勤務体制を組み、苦⼿なことを無理にするよりも、得意なことを担ってもらうよう役割分担をしました。また、物事を決める時は対話によって、全員が納得して違和感がないことを確認しながら進めてきました。信頼できる仲間と気持ちよく働いてきたため、この環境から離れがたいと思ってしまったのです。
団体を⽴ち上げるにあたり、出資・経営・労働を組合員⾃⾝が担い、対等な⽴場で話し合いながら運営する「労働者協同組合」という仕組みが、⾃分たちがめざす働き⽅に合っていると思うようになりました。2025年4⽉から3回の勉強会を重ね、関⼼がある⼈たちにもその過程を公開しながら設⽴準備をし、同年6⽉30⽇にこれまでお世話になった⽅々や、これからの私たちの活動を応援したいという⽅々に⾒守っていただきながら、福⼭市内で初めて法⼈格を持つ労働者協同 組合として、設⽴することができました。 ​

3.運営

協同労働での団体運営では、対話することが⾮常に⼤切だと感じています。今は、毎⽉1〜2回の定例ミーティングを設け、全員が顔を合わせて、業務の進捗だけでなく近況も含めて共有するようにしています。常に家庭の状況や体調も変化するという前提に⽴ち、お互いに今の働き⽅に無理が⽣じていないかを確認しあうようにしています。
意思決定の際には、誰の違和感も取り残さないように気を配っています。特に⾦銭に関わる話の際には、本⼼が表明しやすい⽅法を考えて実践したこともあります。例えば、設⽴前の準備に関して、実働に応じて配分しようとした時には、⾒えづらい動きをしてくれていたメンバーもいるため、各々が⾃分⾃⾝も含めて貢献度を10段階で評価し、全員の評価 を合わせたものを元に、割合に応じて配分しました。誰が評価したかはわからないようにすることで、安⼼して本⼼を表明することができたように思います。その結果を元に、再度話し合い「私よりもこの⼈に」といった調整も起こり、全員が納得できる形で決めることができました。 

4.今後の計画

さまざまな⽅に応援の意味でお仕事をいただき、なんとか⾛り始めた段階で、来年度もどうなっているかわからないような状況、というのが率直なところです。 今のところは、安定的に業務を委託していただけるようになるのが⽬標です。
まずは、気軽に相談いただけるような団体にならなくてはと思うので、現在の業務を通していい結果をお返ししながら、また次のご依頼につながるよう努めていきたいと思います。
それと同時に、福⼭市や備後地区で協同労働団体が増えるようなお⼿伝いもできたらと思っています。「協同労働」という考え⽅がもっと広く知られ、興味を持っていただける ように活動してきたいです。​

テーブルを囲んで話し合う人々

5.その他基本情報

  • 事業所の所在地:福山市西町1-1-1・1階
  • 設立年月日:令和7年6月30日
  • 出資1口の金額:10,000円
  • 出資の総口数:18口

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こども子育て応援ひろしま労働者協同組合

子育て家庭の孤立化を防ぎ、子育てに優しい地域づくりを目的にイオン宇品店内で運営している「オープンスペースいいね」(以下「いいね」という。)を通じて、親子のための講習、親同士・子ども同士・地域住民との交流、子育てに関する情報提供・相談などを実施しています。
スタッフ全員で「より良い事業にするには?」、「本当に頼りにされる場にするには?」、「自分を大切にする働き方とのバランスを取るには?」など、主体的に考えながら取り組んでいます。

1.事業内容

地域の親子の居場所に関わる事業
地域の親子の困りごとをサポートする事業
子育て支援の人材育成に関わる事業
子育てにやさしいまちづくりに関わる事業 など

スタッフと親子2組の写真

2.設立経緯

共働き世帯の増加や核家族化の進行、地域との関わりの希薄化など、子どもや子育て家庭をめぐる環境が大きく変化する中、家庭とともに地域のあらゆる構成員(行政、企業、NPO、学校等)が協働して子育て支援を充実させていく必要があります。
そして、子育て支援は、全ての親子にとって当然の権利という考えの下、現在の代表理事が「孤独な子育てを何とかしたい!」と呼びかけ、同じ想いを持った仲間と「いいね」を開設しました。

「いいね」は、令和2年から特定非営利活動法人ひろしまNPOセンター(以下「ひろしまNPOセンター」という。)が受託母体となり、広島市の補助を受けて13名のスタッフで運営してきましたが、広島市の補助だけでは経営的に厳しく、また事務局中心の運営となり、いかに一人ひとりが主体的に事業参画できるのか、ひろしまNPOセンターからの自立が求められていました。
そのような中、ひろしまNPOセンターが「いいね」の運営から撤退することになり、事業継続のため、スタッフ有志で組織を立ち上げることになりました。

どのような組織を立ち上げるのが良いか検討する過程で、子育て支援という、社会の意識変容を促し、根付かせ、信頼できる人とのつながりを地域にたくさん作る仕組みが必要な事業において、​仲間との協同の関係づくりから、利用者や地域との協同の関係づくりまでを目指す「協同労働」の働き方が自分たちの目指す働き方に合致していると考え、労働者協同組合を設立しました。
運営を開始してみると、いろいろなつながりができ、現在、地域が抱える課題に取り組む上で、とてもマッチした仕組みであると実感できています。

3.今後の計画

現在、子育て支援に取り組む団体は、企業を含めとてもたくさんあります。
どの団体も想いを持って取り組んでいるにもかかわらず、子育てが辛い・不安・こんなはずではなかったという声はなくならず、少子化は進む一方です。
子どもを産まない選択肢も尊重されるものですが、産みたくても産めない状況や、産んだ後に産まなければ良かったという気持ちになることはなくしたいと思います。

なぜ、子育て支援が進んでも解決しないのでしょうか。
一つは、制度ができてもサービスの量が圧倒的に不足しているという問題や、見た目の量は増えていても中身が伴っていないため支援者側も疲弊してしまう問題があります。
もう一つは、子どもの成長を一緒に喜んだり、大変さを一緒に乗り越えてくれたりする他の大人の存在が、ほとんどないという問題があります。

その問題を解決できる取組として、私たちは「ホームスタート」という訪問型の子育て支援に取り組んでいます。
この取組を支えるためにも、労働者協同組合としての活動を持続可能なものにしなくてはなりません。

競争社会にさらされ、勝ち残ることを良しとされた価値観で育ってきた大人が、ありのままの子どもを受け入れることの難しさを私たちは知っています。
そのため、「協同労働」という分かち合いの仕組みを働き方として選択しました。
奪い合いより分かち合い、競争より助け合いという考えを、働き方を通して実践し、それが地域や企業などに浸透していけば、子育てがもっと楽で楽しいものになると信じています。
協同労働で働くことに誇りを持って、日々笑顔で分かち合っています。

スタッフ11名の集合写真

4.その他基本情報

  • 事業所の所在地:広島市安佐南区(事業実施場所は広島市南区)
  • 設立年月日:令和6年12月10日
  • 出資1口の金額:1,000円
  • 出資の総口数:1,209口

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