食中毒情報
食中毒発生状況
食中毒とは
食中毒の原因となる細菌、ウイルスが付着した食品や、有毒・有害な物質が含まれた食品を食べることによって、下痢、嘔吐、腹痛、発熱などの健康被害が起こることです。
食べ過ぎ、飲み過ぎ、ビタミン欠乏による栄養障害、食品中に混入したガラス、針などの異物による物理的・機械的傷害、熱いものの摂取によるやけどなどは食中毒に含まれません。
食中毒の分類
細菌性 |
感染型 |
サルモネラ、腸炎ビブリオ、カンピロバクター、病原大腸菌など |
---|---|---|
毒素型 |
黄色ブドウ球菌、ボツリヌス菌など | |
ウイルス性 |
ノロウイルスなど | |
自然毒 |
動物性 |
フグ、毒カマス、貝毒など |
植物性 |
毒キノコ、じゃがいもの芽、毒ゼリなど | |
化学性 |
殺鼠剤、農薬、メタノール、鉛など | |
その他 |
アレルギー様 |
ヒスタミン |
カビ毒 |
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寄生虫など |
クドア、アニサキス、クリプトスポリジウムなど |
細菌性食中毒の分類
1 感染型食中毒とは
食品中で増殖した食中毒菌を食品とともに摂取し、菌が腸管内粘膜を冒すことで下痢、腹痛、発熱などの急性胃腸炎症状を呈するものです。菌が腸管に到達し、さらに増殖して症状を出すため、多くの場合8~24時間程度の潜伏期間を要します。感染型食中毒の原因菌としては、サルモネラ、腸炎ビブリオ、カンピロバクター、病原大腸菌、ウエルシュ菌などが含まれます。
2 毒素型食中毒とは
食品中で菌が増殖する際に作られる毒素を食品とともに摂取し、腸管で吸収されることで嘔吐などの症状を呈するものです。毒素の吸収により症状が出るため、発熱はほとんどみられず、一般的に感染型食中毒よりも潜伏期間が短く、30分~8時間(通常3時間程度)です。また、感染型食中毒と異なり、生きた細菌の有無は食中毒に関係せず、作られた毒素が問題となります。したがって、2000年に発生したY加工乳による事件では、殺菌により菌は死滅していましたが、毒素が残っていた(黄色ブドウ球菌の毒素は加熱に強い)ため大規模な食中毒事件が発生しました。毒素型食中毒の原因菌としては、黄色ブドウ球菌、ボツリヌス菌、セレウス菌(嘔吐型)が含まれます。
細菌性食中毒の特徴と予防法について