こんにゃく(生詰め)の腐敗防止法
印刷用ページを表示する掲載日2020年10月27日
Q こんにゃく(生詰め)中には細菌などの微生物が存在しますか。また,こんにゃくの腐敗を防ぐ方法について教えてください。
A 市販のこんにゃく(生詰め)にはその状態によって1g当たり10~1,000個の細菌が存在します。原料および工程中の細菌数の推移をみると,次のような傾向があります。
こんにゃく精粉中には多数の細菌が存在しますが,これは,こんにゃく芋に付着していた土壌細菌が,移行したものです。石灰中にはほとんど存在しませんが,海草粉末にはかなり存在します。精粉を水に加えて膨潤させる工程では,細菌の増殖に適した条件がそろうため,細菌数は著しく増加します。しかし,次の工程である凝固剤添加によるpHの上昇(pH12)および袋詰め後の加熱によって,細菌数は急激に減少しますが,一部の耐熱性菌は生残します。
製品中の細菌数は,製造条件(凝固剤濃度,加熱温度,加熱時間),袋詰め条件(密閉の良否),貯蔵条件(貯蔵温度)に大きく影響されます。したがって,腐敗を防ぐには上記の条件に注意すること,製造機器を清潔に保つことなどが大切です。
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