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労働環境を見直し、お客さまから感謝される人材を育成

株式会社システムフレンド

  • その他の業種
  • 広島市
  • 30人以下
長時間労働の是正多様な働き方(テレワーク・副業・兼業等)評価・処遇円滑な人間関係の構築多様な人材の活躍

株式会社システムフレンド_外観お写真

会社概要
所在地 広島市佐伯区五日市駅前1-11-20
URL https://www.systemfriend.co.jp/
業務内容 ソフトウエアおよびアプリケーションの受託開発
従業員数
28人(男性19人、女性9人)

(2024年7月時点)


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株式会社システムフレンド_我が社のココが働きがい!イラスト

株式会社システムフレンド_朝山俊雄氏お写真

取組の背景

―働きがいの向上に取り組むようになった背景を教えてください。

当社では、「健康経営」の取組からスタートしこの取組を進める中で、近年「働きがい」が注目されていると知りました。
自分自身、「働きがいとは何か」とあらためて考えてみたのですが、私は「世の中に役立つ」ことだと思っています。ですから、従業員の皆さんには、社会をよく知り、お客さまの役に立つような提案ができるようになってほしいと伝えています。相手の事業に寄り添ったシステムを構築し、お客さまから感謝される。それが「働きがいの追求」だと思っています。
それを実現するには、従業員が働くうえでの「安心感」も重要だと考えています。できるだけ安定した状態で仕事ができるよう、就業規則や評価基準といったルールがフェアに運用されている必要があります。

働きがい向上に向けた取組 

1 安心して働くことができる就業規則に

―就業規則はどのように決めていったのでしょうか。

2019年に社長に就任した際に、それまでの就業規則を読み込んだのですが、会社の実情に合っていない部分があることに気付き、自分なりに勉強し、刷新しました。
例えば、有給休暇は、労働基準法のとおり、原則入社後6カ月が経過した時点から付与されることとなっていましたが、その間に病気など、休暇が必要な事態に陥らないとも限りません。そこで、入社後すぐに有給休暇が付与されるように就業規則を変更しました。

株式会社システムフレンド_店内お写真①また、従業員が勤務時間を個々の状況に合わせて自由に選択できるように、と導入したフレックス制については、勤務の開始時間が遅い従業員と連絡がなかなかとれず、業務全体が後ろに引っ張られてしまうことが多発しており、従業員の不満が生じていたことから、当社の実態に合わないと判断し、廃止しましたが、それまで半日(午前or午後)単位でしかとることができなかった休暇を1時間単位で取得できるように変更し、ワークライフバランスが保てるよう考えました。
ただ、こうした従業員のワークライフバランスを重視した取組は、制度を変更して終わりではありません。従業員の声や実情に合わせて、働きやすい環境をつくるだけではなく、生産性を高めることも重視して常に微調整を行うようにしています。

2 シンプルな評価基準の設定

―評価基準については、どんな特性を重視していますか。

自主性を持って物事に取り組む人がいないと、会社は回らないと考えています。新人でも指示を待つのではなく、周囲とコミュニケーションを取りながら、積極的に行動してほしいと思っています。そうした積極的な行動を、当社ではリーダーシップととらえ、最重要コンピテンシー(行動特性)として評価しています。
さらに、顧客理解、知識の追求、業務の効率化、情報発信といったシンプルな行動目標を評価基準として設定することで、積極的な行動が出来るよう後押ししています。
また、個人の目標設定と評価を行うミーティングは、各チーム内で半期に一度実施しています。

 

3 オフサイトミーティングの実施

―他にはどのようなことに取り組んでいますか。

株式会社システムフレンド_従業員お写真

当社はECサイト構築チーム、AR/VR/MR 開発を行うXR(※)チーム、医療・福祉分野の開発チームなど、業務が多岐に分かれているため、なかなかお互いの仕事を知る機会が持てませんでした。
そこで、業務や役職に関係なく集まり自由に語り合う「オフサイトミーティング」を定期的に行うようにしました。拠点が違ったり、リモートワークをしている社員も含め、普段あまり関わることのないメンバー同士が交流を持つ機会となり、業務以外の話を楽しくする時間を持つことで、業務上のコミュニケーションもより円滑になっていると感じています。
※XR(クロスリアリティ)は、仮想世界と現実世界を融合する「VR(仮想現実)」「AR(拡張現実)」「MR(複合現実)」などの技術の総称。

取組の中で感じた難しさや課題

―取組について難しかった点、課題を教えてください。

労働時間内に社内行事を行うべきかどうかは、慎重な検討が必要だと考えています。
以前、従業員が集まって15分間体操を行う時間を1週間に1回設けていたのですが、業務時間内に全員が参加することが難しくなり、今は行っていません。
取組の内容については、メリットとデメリットのバランスを考えながら、絶えず見直しを行っています。

「働きがいのある会社」に認定

―取組が評価され「働きがいのある会社」として認定されました。

株式会社システムフレンド_表彰盾写真

GPTW※の働きがい調査を実施し、2023年10月に「働きがいのある会社」として認定していただきました。働きがいにつながるポイントとして「労働環境が安全・衛生的である」「経営・管理者層は従業員を大切に扱っている」「経営・管理者層の言行が一致している」などの取組が同規模の他社と比較すると、相対的に見て当社の特徴になっているとわかりました。経営者側を信頼してもらえていることがわかり、うれしく感じています。また、従業員の働きがいを高めてきた当社の社風が評価され、高度外国人材の採用にも成功しています。
※Great Place To Work(GPTW)は世界最大級の意識調査機関。世界約150ヶ国で、「働きがいのある会社」を調査・分析し、認定・ランキングとして発表している。
HP:https://hatarakigai.info/

今後目指すべきこと

―今後に向けて考えていることを教えてください。

今の取組を継続していきたいと思っています。就業規則の改定は、公平であるかどうかを基準に、少なくとも2年に1回は行っていく考えです。
今後、若い従業員が増え、仕事に対する考え方の違いが生じるかもしれませんが、会社が持つ企業文化やポリシーはぶれずに持ち続けながら、調整を行っていくつもりです。

従業員の声

株式会社システムフレンド_武氏大輔氏写真

武氏 大輔さん ECグループ リーダー

インターネット上で商品を販売するECサイトの構築や運用が主な業務ですが、単にお客さまに技術を提供するだけではなく、直接やりとりしながらより良いものをつくり上げてくところに大きな魅力を感じています。
労働環境は以前と比べかなり改善されており、今は残業時間も月平均9時間ほどです。
この業界は技術が絶えず進歩しているので、常に新しいことにチャレンジする姿勢が求められ、会社もスキルアップへの取組を、資格取得報奨金制度などで支援してくれます。
私も国家資格である情報セキュリティスペシャリストを取得した際に支援いただきました。

(武氏さん)

株式会社システムフレンド_片岡佳奈氏写真

片岡 佳奈さん ECグループ

武氏さんと同じ部署で働いていますが、社内の雰囲気が良く、働きやすい環境に魅力を感じ入社しました。もともと有給休暇が取りやすかったのですが、数年前に就業規則が改訂され、1時間単位で取得できるようになり、さらに便利になりました。例えば、私は肩が凝りやすいのですが、有給休暇を数時間取って、仕事終わりにマッサージへ通いリフレッシュしています。
当社は従業員の働き方を考えた取組が多く、充実した環境のもとで働くことができています。

(片岡さん)