◆日時 平成26年6月12日(木曜日) 10時00分~16時30分
◆場所 府中町立府中中学校
◆参加者
(1)平成26年度「『道徳教育改善・充実』総合対策事業(文部科学省委託)」推進地域代表校長,推進校校長,推進地域代表担当者,推進校担当者
(2)平成23・24・25年度「小・中・高等学校道徳教育実践研究事業(文部科学省委託「道徳教育総合支援事業」)」推進地域代表校の道徳教育推進教師,推進校担当者
(3)広島県道徳教育推進校(平成14,15,16,17年度広島県道徳教育実践研究指定校)の道徳教育推進教師
(4)平成18・19年度「児童生徒の心に響く道徳教育推進事業(文部科学省委嘱)」及び「豊かな心を育てる地域推進事業(文部科学省委嘱)」の推進校及び推進地域の道徳教育推進教師
(5)平成20・21・22年度「道徳教育実践研究事業(文部科学省委嘱)」推進校及び推進地域の道徳教育推進教師
(6)広島県教育委員会関係者及び市町教育委員会の道徳教育担当指導主事等
(7)その他道徳教育を推進する上で必要な者 約140名
広島県教育委員会 豊かな心育成課 課長 池田 彰夫
広島県教育委員会 豊かな心育成課 道徳教育係 指導主事 永井 博美
1 事業の趣旨等
2 事業の委託及び実施
○指導主事の訪問
○道徳教育研究協議会,教材作成委員会の開催
○質問調査
○研究成果の普及
3 委託内容・経費等
4 事業実績報告書等
5 その他
【永井指導主事説明】
テーマ 「研究を充実させるための取組について」
1 情報交換
2 協議
「研究を充実させるための取組の工夫について」
3 全体発表
4 まとめ
【情報交換・協議の様子】
報告 |
(1)府中中学校区における取組について (2)授業のポイントについての説明
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報告 |
公開授業 |
第1学年 主題名 きまりを守る 4-(1) 資料名 「法っていったい」 出典 「群馬大学教育実践研究 平成25年」 |
第1学年 |
第2学年 主題名 思いやり 2-(2) 資料名 「手渡された五百円玉」 出典 「中学校心の元気1」」(広島県教育委員会) |
第2学年 |
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第3学年 主題名 希望・強い意志 1-(2) 資料名 「左手一本のシュート」 出典 「とっておきの道徳授業10」(日本標準) |
第3学年 |
◆協議の柱
【全学年共通】
「学び合い」を通して,本時のねらいとする道徳的価値についての自覚を深めることができたか。
◆協議の流れ
1 授業者から
2 意見交流(近隣の人で)
3 協議
4 まとめと指導助言
第1学年 |
第2学年 |
第3学年 |
◆ 講師 香川大学教育学部附属教育実践総合センター長 七條正典
◆ 演題 「子どもの実態を踏まえた道徳教育の在り方」
◆ 内容
はじめに~本日の授業について~
・「軌を一にして」という言葉があるが,「学び合い」のためのグランドルールは,どんな子どもを育てようとするかという基本となるものである。先生と生徒が共有することで,集団の方向性,自己の生き方の実現にもつながるものである。
・道徳の時間は,個が自由に語る時間である。そのためには,相手に伝えること,相手を受け止める土台を育てることが大切である。
1 子どもの実態を踏まえることの意味~内面形成と学びの主体化~
(1) 目の前の子どもと向き合うことから出発する
・目の前の子どもが,どういうことを思い,考え,背景をもっているかをまず知ること。そして,どういう声かけをするかで子どもは変わる。一人一人に向き合うことが道徳の時間では必要である。
(2) 表(言動)への指導→内面(心)への働かきかけ
・言動や態度をきちんとさせることばかりにとらわれると,バランスを崩す。表面に出せないことも多い。内面(心)を育てること。そのためには,見て,察して,受け止めることが大切である。
・生徒指導と心の教育は,一人一人の子どもたちが,自らの人生を共によりよく生きていくための原動力となる「心」をより豊かにたくましいものになるよう育てること。
(3) 子ども理解の重要性
・「傾聴」→ただ聞くのではなく,本当に相手が何を言いたいかを聞いているか。うまく話せない子どももいる。ステップが必要な子どもにはステップを用意すること。
・「観察」→見て察する。
・「伝達」→相手に伝えよう,心に届くように伝えよう。「この前いったでしょ。」は,届いていない。
(4) 授業ありき・ねらいありき・資料ありき → 子ども+ねらい+資料
・伝え方や導入の工夫,教材提示の工夫等,教師の工夫で子どもに入ることもある。
・授業には,基本的な形もあるが,授業スタイルや形態は,目の前にいる子どもたちの実態にふさわしいものにする。
2 子どもの発達段階を踏まえた指導~学びへの意欲の高まりと価値観形成~
(1) 発達段階と学びの深まり;「正直・誠実」低学年→高学年
・低学年は,うそはだめ,正直が大事と教える必要がある。高学年は,正直が誠実な場合もある。またうそをつくことが誠実な場合もある。例えば,「手品師」では,夢をあきらめてまで約束をかなえたことを知ったとき,男の子はどう思うだろうか。高学年では,そこまで考えさせられるのではないか。
(2) いじめ(生命尊重);「わたしのいもうと」;社会的生命の視点からいじめを考える
・いじめについて考える際は,「動物的生命」(かけがえのない命)の視点だけでなく,「社会的生命」(社会の中で認知される命)という視点も必要である。いじめの重さに出会わせるには,「社会的生命」にも気付かせることが大切である。
【七條先生の講演】
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