年末年始に新型コロナウイルス感染症の陽性者が非常に多く確認されました。
令和4年1月3日に会見を行い、県民の皆様へ、現在の感染状況のご説明とあわせ、今後の過ごし方についてお願いしています。
昨日1月2日までの感染者数について、
本県では、12月1日から3週間にわたり感染者ゼロでしたが、12月22日以降、昨日までの12日間で124例が確認されています。
この124例の推移を、市町ごとに示したのが次の図です。
12月31日以降の4日間で感染者が急増しています。
1月3日現在の直近1週間の人口10万人当たり新規報告数は「5.37人」となっています。
このうち、12月31日に県が公表した会食クラスターと1月2日に広島市から公表された医療機関クラスターがその半数を占めています。
この状況を詳しく見ますと、
まず、124例をゲノム解析で確定できた株は、デルタ株が10名、
オミクロン株はこれまで2名確認されており、本日発表する12名を合わせて14名となります。
ゲノム未確定の100名のうち、スクリーニング検査でデルタ株ではないとされるL452R陰性の方は22名です。
グループでの感染例を中心に下段の表にまとめています。(上図再掲)
グループ内の一部にデルタ株が一部確認されている例が、病院クラスターなど 39名です。
一方、グループ内の一部にオミクロン株が確認されている例とその関係者、さらにL452R陰性とその関係者を合わせると、オミクロン株が疑われるのは、合計で54名と、約半数を占めます。
この表で、下線を引いているグループは、行動履歴に岩国市との関連が強く疑われる例です。
赤字は、県内での市中感染と推定される例で、3組10名です。
オミクロン株の確定例が含まれるグループや、L452R陰性の方が含まれるグループがあるため、引き続きゲノム解析で株の特定を急ぎたいと考えています。
まずは県内 広島市中心部の夜間人流です。
特に年末には11,000人超で推移するなど、人の滞在が非常に多かったことが分かります。
年末をピークに、1月に入ってからは減少に転じているようです。
県内全体の昼間の人流です。
こちらも、年末まで増加傾向が続き、1月に入ってからは減少に転じています。
次に県外、特に東京都と大阪府から広島県への流入状況です。
昨年のお盆も、急激に人流が増加したところですが、この年末、大阪府からはお盆の約2倍、東京都からは約2.5倍の流入が確認されています。
2020年の年末(黒いグラフ)と比較しても、大幅に増加しています。
先ほど、現在の感染例の約半数が、クラスターに関連すると説明しましたが、こうした人流や、普段会わない方との交流などをきっかけとして感染が広がる可能性があります。
県内の人流も、県外の人流も増えたということは、特に年末は、感染に関わる人口が増加していたと言えます。
人流は、正月で一時的に落ち着いていますが、新年会等もあります。
本日の発表分を加えると、従来の警戒基準値「4」を超えており、クラスターを除いても「3」ぐらいあります。
今後、感染拡大していく懸念があることから、感染防止対策をしっかりすることが重要です。
現状についてのまとめです。
12月末以降に見られる感染者数の急増のうち、約半数は2つのクラスターが占めています。
また、行動履歴に岩国市と関連が強く疑われる感染例が多く認められ、また、県内での市中感染が疑われる例もあり、今後のオミクロン株の急拡大が強く懸念されます。
また、年末年始にかけて、県内の人流も多く、東京や大阪からの人流も、お盆の2.5倍にのぼるなど非常に多い状況であったこの時期に、感染が拡大している可能性があります。
さらに、オミクロンが疑われる例が約半数を占めている状況にもあり、今後2週間の間に、感染が急拡大する懸念があることから、十分な注意が必要です。
県民の皆さまへのお願いです。
今週末の3連休や成人式を控え、 お一人お一人の感染防止対策の徹底が重要です。
また、県民の皆さまのご協力によりまして、ワクチン接種は進んでいるところです。
しかしながら、ブレイク・スルー感染も見られることから、過信せずに、
次の皆さんは積極的に検査を受けてください。
できる限り感染拡大をさせないため、皆様の引き続きのご協力をお願いします。
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