春は入学・入社・転勤など、新生活がスタートする季節。しかし、感染のリスクが高まる時期でもあります。広島県では、みなさんに安心して新生活を送っていただくために、PCR検査を無料で実施します。皆様の積極的なご協力をお願いいたします。
⇒春のPCR検査集中実施
春のPCR検査集中実施[令和4月9日(金)]
報道機関との質疑応答
知事発言要旨 (PDFファイル)(288KB)
会見のスライド⇒
R3.4.9 春のPCR検査集中実施~安心して新生活をスタートするために (PDFファイル)(2.95MB)
下記の図は、直近で感染拡大がみられる地域と広島県の直近1週間の人口10万人あたり新規報告数の推移を示したものです。広島県においては、一時期拡大の予兆が見られていましたが、 最近は拡大傾向までは認められません。しかし、非常に厳しい感染状況の地域も複数存在します。
感染状況が悪化している自治体の過去を振り返ると、広島県の拡大に先立って拡大が見られる傾向があります。これを踏まえると、今後広島県においても拡大しないとは言い切れず、警戒が必要と考えます。
県内では、広島市の新規感染者の割合が最も高く、広島県の直近1週間の人口10万人あたりの新規感染者数が、1.0を超えた3月25日前後で比較すると、実数も43例から127例と約3倍に増加する中、広島市の割合も65%から80%に拡大しています。
県外感染者に起因すると推測される感染は、同じ期間で比較すると、広島市においては、約4倍に増加しています。この要因として、直近1週間の人口10万人当たり新規感染者数が15人を超えるような、特に感染状況が高い水準にある地域から、広島市への人の流入が増えていることが考えられます。
特に、広島市の直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数が、1.0を超えたあたりから、4.0になるまで流入人口が増えています。また、感染状況が高い水準の地域からの流入人数は、県内のうち、広島市が約半数を占めています。
こちらは、市中感染の捕捉率がその後の感染拡大にどの程度影響を与えるかについて、簡易なモデルを作成して試算した結果です。これまでのデータから、感染を発見できた事例については、保健所の対応により最終的にはさらなる拡大を防止することができていますので、捕捉できている場合とそうでない場合の実効再生産数が異なると仮定しています。
感染拡大初期に感染者が捕捉できていない場合、見えない感染拡大を防ぐことができていません。一定程度感染拡大が進むと検査数も増えると思われますが、そのタイミングで見かけ上感染が急拡大します。最終的な感染者も多くなると推測しています。
一方、感染拡大初期から感染者が十分に捕捉できている場合には、初期には多くの感染者が発見されますが、その後の感染は非常に低い水準に抑えることができると推測しています。この考えに基づくと、感染拡大を防ぐために検査体制をさらに充実させ、感染者の捕捉率を上昇させることが非常に重要です。
人から人へ感染する新型コロナウイルス感染症の場合、感染拡大を防止するためには
の2つの方法しかありません。
我々はPCR戦略によって、積極的疫学調査で感染拡大を防止できる程度の低い感染レベルで抑え込み続け、個別に感染の連鎖を遮断できる状態を継続することを目指しています。
広島県では、積極的疫学調査や検査体制の強化を通じて、感染者の早期発見やクラスター対策を強化してきました。
有症状の場合は、かかりつけ医や積極ガードダイヤルを通じて、身近なクリニック(診療・検査医療機関)で検査を受けていただいています。無症状の方は、県内5か所のPCRセンターのほか、広島市内では、204店舗の薬局でも検査を受けることができます。
この2種類の検査では、受検対象者を限定していません。また、これとは別に、医療機関や高齢者施設の職員については、県の補助や委託により、定期的に検査を行っています。特に、高齢者施設については、月に2回行っています。
しかし、首都圏の緊急事態宣言の解除に伴って、帰省や出張などの県外往来が増加しています。また、春は、大学入学や就職、転勤などで、都道府県をまたぐ人の流れが活発になる季節であるため、感染拡大の機会が増える可能性があります。
広島市は県内でも感染者が多く、また、県外感染者に起因すると推測される感染例が、増加傾向にあります。このため、広島市の検査ポイントを、期間限定で増やし、感染の芽を小さいうちに捉え、感染の再拡大を防止したいと考えており、今回春のPCR検査集中実施を行います。
来週月曜日の4月12日から2週間に期間を限定して、
を中心に、予約なしで、無料で検査を行うこととします。この集中実施で共通する受検方法は、検査キットを受け取って、自宅で唾液を取っていただいて、後日、検体を提出していただく方式としています。
特設会場を設けるのは、
の3か所です。開設時間については下記表よりご確認ください。
また、流川と観音のPCRセンターは県内の居住者と就業者が誰でも受検できるモニタリングポイントとして稼働していますが、希望があれば、検査キットをお配りし、提出場所としても、活用することとします。事業所の場合は、希望者分をまとめて検査できるよう、職場で決めた希望者分のキットを受け取って、基本は、受付した会場に、まとめて提出していただきます。
広島市内204か所の薬局も、ご利用いただけます。だ液採取後に、できるだけ時間をおかずに提出していただくよう、ご協力をお願いします。
この集中実施のメリットは、
です。そして、大学や企業にとっては、県外からの入学者、帰省学生、転勤や県外往来等のある従業員の受検が促進され、感染拡大といったリスクを低減し、円滑な運営につながることだと考えています。
流川と観音を含め、県内5ヵ所のPCRセンターでは、4月から、気になる方は、どなたでも、無料で検査を受けることができるようにしています。県外往来のある方を含め、積極的に受検していただきたいと思います。これまで通り、予約制ですので、受検されるときは、予約センターに電話をお願いします。
注意していただきたいのは、PCR検査の結果は検査時点のものだということです。結果が陰性であっても、その後、感染しないことを証明するものではありません。決して油断せず、感染予防対策を徹底して、感染拡大地域との往来を慎重に判断するなど、感染しない、させない行動の継続をお願いします。
PCRセンターや集中実施の特設会場、薬局などを利用していただくのは、無症状の方に限ります。発熱や鼻水など、風邪症状のある方は、まずは、かかりつけ医に電話で相談してください。ここで診療・検査できない場合は、他の医療機関をご紹介します。どこに相談したらよいかわからない方は、24時間対応の「積極ガードダイヤル」に電話していただければ、最寄りの医療機関をご案内します。
この春に、入学や入社、転勤などで広島に引っ越されてきた皆様、ようこそ広島へお越しくださいました。新しく転入された皆様には、より安心して新生活をスタートしていただけるよう、検査を受けていただきたいと思います。さらに、春休みの終わったこの時期、帰省や出張などで、県外を行き来した方や、そうした方と接触する機会のあった方々にも、ぜひ積極的に検査を受けていただきたいと思います。
今回は、人の行き来の多い広島駅など、広島市で特設会場を設けますが、他の地域の方も、気になることがあれば、県内5カ所のPCRセンターで受検いただけます。我々、行政も、こうした検査の拡大や積極的疫学調査などで、感染の拡大を防ぎ、みんなで協力して、日常生活を取り戻していきたいと思っておりますので、皆様の積極的なご協力をお願いいたします。
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