現在、本県の感染状況はステージ4であり、県全域で新規報告者数が急増しています。
連日、新規感染者数が200人を超えていることや、県内における変異株の流行、病床のひっ迫率の上昇から、本県は危機的な状況にあります。
昨日、国から緊急事態措置の実施地域に指定されたことを受け、5月8日から実施している対策を見直し、緊急事態宣言の発出に伴う新型コロナ感染拡大防止集中対策を実施することとし、会見を行いました。
県民の健康・命を守るため、緊急事態措置の権限も最大限活用して、早く、深く、短く、集中的な感染拡大防止対策に取り組みます。
会見スライドはこちら⇒広島県へ緊急事態宣言【R3.5.15】 (PDFファイル)(591KB)
【参考リンク】令和3年5月15日開催新型コロナウイルス感染症に係る第37回広島県対策本部員会議資料
「緊急事態宣言」の発出に伴う新型コロナ感染拡大防止集中対策について (PDFファイル)(787KB)
緊急事態宣言発出に伴う施設の使用制限等リスト (PDFファイル)(847KB)
報道機関からの質疑応答
【目次】
始めに、直近の感染状況です。
次の図は発症日別流行曲線を示しています。
新規感染者数が急増を続けており、これまで経験したことのない大きな感染となっています。
直近1週間の人口10万人あたりの新規報告数は、県全体で48.6となっており、分科会参考指標のステージ4の目安となる25を超えています。
特に、広島市においては、73.5となっており、ステージ4の目安となる25を大幅に超えています。
直近1週間の報告数が1,300人を超えており、過去最大の感染拡大と言えます。
県内各市町の感染状況です。
市町ごとの直近1週間の人口10万人あたりの新規報告数を示しています。
ご覧のように、ステージ4の目安となる25以上の市町が多くなっています。
市町間で人口に差があり、一概に評価することは難しいですが、県内全域で感染が広がっています。
次の図は、病床及び宿泊療養施設であるホテルの使用割合を示したものです。
感染拡大に伴い、病床や宿泊療養施設の使用率も増加を続けています。
病床の使用割合は、64.6%であり、宿泊療養施設も含めた全体の使用割合は64.3%と、いずれも50%を超えています。
上記で説明した深刻な感染状況から、全県でステージ4に引き上げました。
なお、ステージ4とするのは、初めてとなります。
【参考リンク】新型コロナウイルス感染状況のステージについて
※[ステージ4]爆発的な感染拡大及び深刻な医療提供体制の機能不全を避けるための対応が必要な段階
さらに、広島県に緊急事態宣言が発令されました。
措置期間は5月16日から5月31日までです。
本県では、感染拡大初期から、他自治体の感染増加スピードを参考に県内の感染拡大予測を行ってきました。
当初予測していた増加は、こちらの赤い点線のものですが、直近でも感染拡大速度が低下せず、新たな推移予測はこちらの赤い線で示したものとなります。
5月19日までの週は、1日平均報告数が273人の予測となっていますが、本日は約240人くらいの見込みで、19日時点の予測273人に近づいています。
対策の効果が表れなかった場合、5月26日までの週で、1日平均数が491人、さらに6月2日までの週では、883人となっています。
すでに過去最大の感染拡大となっていますが、これ以上の拡大はなんとしても防ぐ必要があります。
医療提供体制につきまして、これまで、感染拡大防止策を講じるとともに、病床や宿泊療養施設の拡充を続けてきました。
黒い点線が、受入れの上限数になります。
さらに追加で拡充を続けており、必要な医療等が提供できるよう体制を整えています。
感染が拡大していないときは、幅広いPCR検査を実施してきました。
また、拡大傾向にあるときに、対象を絞った春のPCR集中実施を行ってきました。
感染が急拡大している現在の状況を踏まえ、行動制限という強い対策に切り替え、減少局面において規模の大きな全事業所PCR集中実施を、実施することにしました。
これにより、感染を確実に、早く収束させます。
これまでPCR検査によるモニタリングや、積極的疫学調査に注力してきました。
そして、本格的にPCR集中実施を行おうとした矢先、感染が急拡大しました。
現在の非常に厳しい感染状況を踏まえ、外出自粛や飲食店の時短営業などによって、「感染に関与する人口」をコントロールし、これ以上の感染を抑え込む必要があると考えています。
これまで講じてきた対策と比較するとコストも、皆様への負担も大きいですが、なんとしても感染拡大を抑える必要があります。
そのため全県で、外出半減を徹底し、人と人との接触を8割削減します。
全県で、外出半減を徹底し、人と人との接触を8割削減します。
県民の皆さんに、日常生活上必要な買い物を含めて外出を半分にすることを求めるとともに、出かける先となるお店・施設等の休業要請等を行います。
次の図は飲食店に関する要請についての概要とスケジュールです。
以下に詳しく説明していきます。
最初に飲食店についてです。
まず対象(1)、既に時短営業を要請していた広島市中心部の酒類を提供する飲食店についてです。
5月16日から5月31日まで、原則休業を要請します。
6月1日は、当初の要請どおり、時短での営業が可能ですが、酒類の提供は11時から19時までです。
[スライド内容]
(1)広島市中心部の酒類を提供する飲食店
5月15日(土)、6月1日(火)
5月16日(日)~5月31日(月)
支給要件
協力支援金 ⇒広島県感染症拡大防止協力支援金(令和3年度第1期)について(流川・薬研堀地区)
(1)の飲食店の具体的エリア 広島市中心部[中区の一部エリア]
続いて、県内全域の酒類またはカラオケ設備を提供する飲食店等です。
前のスライドでお示しした、対象(1)の広島市中心部の飲食店以外の、お酒を提供するお店となります。
こちらも、原則休業を要請します
なお、酒の提供をやめて、20時までの時短営業を行うことは可能ですが
現在の集中対策期間の最終日となる6月1日は、時短で営業していただくことが可能です。
全ての期間中に要請に従っていただくことが支援金の支給条件です。
ただし準備等のため、協力開始が5月16日に間に合わない場合でも、5月19日までに協力を開始し、6月1日までのすべての期間において協力いただければ支援金をお支払いします。
[スライド内容]
(2)広島県内全域の酒類又はカラオケ設備を提供する飲食店等((1)を除く)
5月16日(日)~5月31日(月)
6月1日(火)
支給要件
協力支援金 ⇒広島県感染症拡大防止協力支援金(令和3年度第1期)について(県内全域)
飲食店の最後が、広島県内全域で、先ほどの(1)(2)以外のお店です。
例としては、喫茶店や酒の提供のない定食屋などになります。
要請内容は「20時までの時短」です。
こちらも、全ての期間中に要請に従っていただくことが支援金の支給条件です。
ただし準備等のため、協力開始が5月16日に間に合わない場合でも、5月19日までに協力を開始し、6月1日までのすべての期間において協力いただければ支援金をお支払いします。
[スライド内容]
(3)広島県内全域の、(1)と(2)以外の飲食店(酒及びカラオケ設備の提供無し)
5月16日(日)~6月1日(火)
支給要件
協力支援金 ⇒広島県感染症拡大防止協力支援金(令和3年度第1期)について(県内全域)
続いて、人が集まる大規模施設についての制限です。
1,000平方メートル超の大規模施設を運営する事業者を対象に時短・休業要請を実施します。
全期間、要請に応じていただいた場合には、別に決定する協力金を支給します。
【参考リンク】広島県大規模施設等協力金の支給について
たとえば、百貨店やショッピングセンターなどの商業施設は5時から20時までの営業時間に短縮を要請します。
さらに、10,000平方メートルを超える施設は土日の休業を要請します。
劇場等(映画館、劇場など)で1,000平方メートルを超える施設は、5時から20時までの営業時間短縮を要請します。
なお、感染状況によっては、土日休業要請の拡大を検討します。
[スライド内容]
1,000平方メートル超の大規模施設を運営する事業者、大規模施設のテナント事業者を対象に時短・休業要請を実施
例えば、
商業施設(大規模小売店、百貨店、ショッピングセンターなど)
⇒5時から20時までの営業時間短縮
ただし、10,000平方メートルを超える施設は土日の休業を要請(生活必需品の小売関係や生活必需サービスを営む店舗を除く)
劇場等(映画館、劇場など)
⇒1,000平方メートルを超える施設は、5時から20時までの営業時間短縮
面積に関わらず、
・イベントは21時までの営業時間短縮
・人数上限を「5,000人」もしくは収容率50%の少ない方
※なお、感染状況によっては、土日休業要請の拡大を検討します
各集客施設への要請は次のとおりです。
緊急事態宣言発出に伴う施設の使用制限等リスト (PDFファイル)(847KB)
以下に、概要を掲載しています。
続いて、イベント等についてです。
緊急事態宣言の期間中、人数上限を5,000人もしくは収容率50%以内の少ない方を上限とします。
また、営業時間についても、「21時まで」の短縮をお願いします。
なお、イベント主催者の方に対してですが、変異株の流行を踏まえ、マスク常時着用の呼びかけ、マイクロ飛沫対策として十分な換気などの徹底をお願いします。
イベントの開催要件【緊急事態宣言期間】
歓声・声援等が想定されないもの
クラシックコンサート、演劇、寄席、古典芸能等 (雅楽、能楽、文楽、歌舞伎、講談、落語等)、展示会 等
⇒ 収容率 50%以内(収容定員がない場合は十分な間隔)
歓声・声援等が想定されるもの
ロック、ポップコンサート、スポーツイベント 等
⇒ 収容率 50%以内(収容定員がない場合は十分な間隔)
人数上限…いずれも5,000人
今、皆さんにお願いしたいことは、とにかく、外出半減の徹底です。
具体的には、
鼻づまりや喉の痛みなど、普段なら病院に行こうと思わないような軽い症状でも、違和感を感じたらすぐ、医療機関を受診してください。
事業所には、次の内容を要請します。
職場への出勤者を7割削減
徒歩・自転車通勤、時差出勤など、通勤時の人との接触を減らす
20時以降の勤務の抑制
※ただし社会機能維持に従事している方を除く
出勤者の7割削減の徹底など、人出の削減や、人との接触機会を減らしていただくようご協力をお願いいたします。
繰り返しになりますが、広島県は、緊急事態宣言が発令されるほどの深刻な状況です。
今、できることは全県で人出を最小限にすることです。
関係のない県民の方は一人もいません。
全員が外出を半減してください。
目指すは人と人との接触の8割削減です。
PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe社が提供するAdobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。(無料)