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平成28年度 親プロ講座の様子 「県立呉商業高等学校」

「『親の力』をまなびあう学習プログラム」講座の様子

期日

平成28年10月11日(火)11:00~12:50
10月12日(水)11:00~12:50
10月13日(木)11:00~12:50
10月21日(金)11:00~12:50                  

実施機関・団体等/参加者数

県立呉商業高等学校/3年生1~4 組 計158名 

教材:30 地域ぐるみで子育て!~親の立場で考えてみよう~

講師(ファシリテーター)

メイン:青木 美於 サブ:厚井 幸子,惣引 さおり,徳永 玲子,長尾 美香,深田 聡美 

講座の様子

会場2 会場3 ファシリテーター

 3年生の4クラスをクラスごとに,4日間に分けて実施しました。事前の打合せにより,教材のねらいを達成するために,3,4校時の授業時間,110分での講座実施となりました。授業開始の1時間前からファシリテーター,呉市事務局(文化振興課職員)などによる打合せと準備を始めました。グループごとの机上には模造紙,マジックセット,ワークシート,色画用紙の短冊,写真立てを置き,後ろの机には,乳幼児の写真などをディスプレーし,教室にはアロマの香りとBGMを用意し,生徒を迎える準備をしました。開始5分前から,順番に入室してくる生徒をサブファシリテーターの皆さんが笑顔で迎え,巾着袋の中から席決めのくじを取ってもらい着席してもらいました。

アイスブレイク1 アースブレイク アイスブレイク 3 

  講座の初めにメインファシリテーターが自己紹介し,「親プロ」の主旨,ファシリテーターの役割,関係者の紹介,全体のスケジュールなどを伝えました。次に,入室するときに取ったくじごとのグループに座りかえてもらい,3,4人ずつのグループが10グループできました。
 アイスブレイクは「他己紹介」を行いました。グループの人と2人組になり,「幼い頃どのように呼ばれていたか,一番昔の記憶がある年齢と,その内容」を聞き合い,相手から聞いた内容をグループ内の友達に紹介し合いました。クラスメートの知らない一面を聞き,とても盛り上がっていました。
 次に,後ろの机から,自分が好きな乳幼児の写真を一人一枚ずつ選びました。この時間の中では,その写真の子を自分の弟や妹と考えて進めて欲しいということをファシリテーターが伝えました。
ねらい 模造紙1 模造紙ワーク 

 次に,「親プロ」の3つの約束を伝え,ワークシートの内容に入っていきました。ワークシートは問いを一部変更したもので,タイトル「親の立場で考えてみよう」を「地域の一員として子育てを考えてみよう」として活用しました。「地域の一員として子育てについて考える」ねらいについて,ゴール1「『地域ぐるみで子育てする』という意味を自分なりに考えてみよう」,ゴール2「『これだったらできるかも!』という具体的なアイディアをみんなで見つけていきましょう」として,生徒に分かりやすい言葉で伝えました。
 ステップ1は,ワールドカフェの方法で行いました。考えを模造紙に書き,グループ内で交流した後,グループで一人のリーダーを決め,リーダーがグループに残り,新しく来たメンバーに模造紙に書いてある内容を伝えました。グループのメンバーを変えながら考えを深めていきました。たくさんの生徒同士がグループになり,考えを交流することができていました。途中,「ファシリテーターが挙手したら注目する」という約束を伝え,集中を途切れさせないように工夫して進行しました。

模造紙3 付箋1 模造紙記入 

 次に「子どもたちが喜んでくれる町にするために,具体的に何ができると思いますか?」という問いに対する考えを一人一人が付箋に書きました。それぞれの考えをグループで,A:すぐに実行可能なこと,B:努力すれば実行可能なこと C:実行が不可能なことの3つに分け,画用紙に貼りました。そしていくつかのグループに考えを発表してもらいました。Aでは「地域で出会った子どもに話し掛ける,普段から挨拶を心掛ける」,Bでは「子どもと関わる活動に参加する」,C「ふれあい広場をつくる,ショッピングモールを増やす」などの意見がありました。

付箋3 交流 全体2 

 ステップ2では,「子どものことを考えた町づくりのために自分ができることはどんなことだと思いますか?」という問いに対する考えを,一人一枚ずつ用意された色画用紙の短冊に書きました。短冊に書けた生徒から教室内の壁に掲示しました。生徒たちは友達の短冊を興味深そうに読みながら,友達の考えと自分の考えを比べていました。

感想 感想 2 ファシリ2

 そして,振り返りアンケートに記入をしてもらい,感想を発表してもらいました。最後に,ファシリテーターの「今日の経験を生かして,これからも,寄って,話して,自分で決めていってください。未来はあなたたちの手にかかっているのです。」というメッセージのまとめの話をし,講座を終了しました。 

全体3 まとめ 掲示物

参加者の声

・いつもの授業と違って,クラスメートとたくさん話す機会があったので楽しく授業を受けることができました。私もこれからボランティアに参加し,子供と関わっていきたいです。
・グループで学習するとたくさんの意見を聞くことができとても良かったです。昔の事を思い出すこともできて,とても楽しく授業ができました。
・親が子供を育てるということは当たり前だけど,地域全体で育てるというのは新しい発見でした。
・昔,僕を見て話し掛けてくれていた近所の方々の,今まで感じていなかった,温かさやありがたさを感じることができました。
・改めて自分の幼い頃を思い出しながら考えてみると,自分が「楽しかった」,「嬉しかった」ときは,まわりに必ず誰かがいたことや,その裏で支えてくれていたことが分かりました。その思いや行動は大切にしたいし,今度は自分が誰かのためにがんばりたいと思いました。
・子供たちのために自分ができることをグループみんなで考えると,できることは結構あるんだなと思いました。今から自分ができることを子供たちのために実現させていきたいです。
・自分が親にならなかったとしても,子供のことを考えられる大人にならないといけないと思いました。そして,もちろん結婚をして母親になったら,いろいろな経験ができる環境を整えてあげて子育てをしたいと思いました。
・これから自分たちが大人になって子育てをしていくと思うので,今日は良い経験ができました。

ファシリテーターの感想

・生徒たちに「子供たちはどんな町だと喜んでくれると思いますか?」と問いかけると,溢れ出るアイディアやひらめきが,文字になり,絵になり,模造紙を埋め尽くしていきました。
高校3年生は選挙権を持ち,大人の対応や行動が求められる年齢です。「自分たちには責任がある」と,真剣に短冊に向き合い,また,講座を振り返り感想を発表する姿に,若さとたおやかな思考を感じ,日本の明るい未来を見たような気がしました。「新しい意見に出会い,自分の心が成長していくのを実感しました。」という意見が多く,その新たな発見を提案しながら,話し合えるファシリテーションを楽しんでくれたようでうれしく思いました。充実した4日間の講座になりました。

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