平成29年2月7日(火)11:50~12:40
県立黒瀬高等学校 /3年生1~3組 計94人
教材:30 地域ぐるみで子育て!~親の立場で考えてみよう~
メイン:古玉 菊江
サブ:小早川 かおり
協力:東広島市こども未来部こども家庭課子育て支援係 福永係長
県立黒瀬高等学校において,3年生の全3クラス合同での「親プロ」講座が実施されました。2人の「親プロ」ファシリテーターの他に,東広島市こども未来部こども家庭課子育て支援係 福永係長に協力していただき講座を実施しました。
学校の班を活用しての4人グループで実施しました。ワークシートは発問等に少しアレンジを加え,ワークシートとは別に黒瀬町の地域の地図もグループに1枚ずつ準備して行いました。
担任の先生から紹介を受け,ファシリテーターが進行を始めました。はじめにスクリーンに赤ちゃんの写真を示し,「どんなことを思いますか」と問い掛けました。「かわいい」「双子かなと思った」などの反応がありました。「この時間は,自分が幼かった時のことを思い出すことから子育てについて考えてみましょう」と伝えました。
次に,教材のめあて,「親プロ」の3つの約束+パス有りを伝え,ワークの内容に入っていきました。
グループごとに配られた黒瀬町の地図には,黒瀬高校の場所にシールを貼り,ワークシートの子育てマップの施設と同じ種類の施設に印を付けました。
ステップ1では,黒瀬町の地図と子育てマップを参考にしながら,自分が幼い頃に楽しかったこと(青い付箋紙),心配をかけたこと(ピンクの付箋紙)を記入し,黒瀬町の地図に添付しました。各自に記入してもらう前に,サブファシリテーターから例が伝えられ,どんなことを書けばいいのかイメージしてもらうヒントとしました。その後グループ内で交流し,全体で発表してもらいました。楽しかったことは「消防署への社会見学」「とんどまつり」「部活」,心配をかけたことは「高熱が出た」「体調をくずした」などの記入がありました。
家族あるいは地域の人との関わりを意識させるために,ファシリテーターが「(怪我をして)その後どうしたの」などの言葉掛けをすることで「親に助けてもらった」ということを生徒から引き出していきました。
ステップ2では発問を(1)「親になったとき子どもに対してしてあげたいこと」,(2)「そのために地域の人とどのような関わりが必要か」の2つに分けて聞き,それぞれワークシートに記入して意見交流をしました。(1)では「一緒に遊んであげたい」「いろいろな所に出掛けて行って多くの体験をさせたい」「やりたいことをさせてあげたい」,(2)では「地域行事に参加する」「仲の良い地域をつくる」「まわりの人に感謝する」などの記入がありました。
その後の全体発表では,「回覧板を持って行ったときに(近所の人と)会話をする」という意見が出ました。
振り返りでは,「子どもの成長をあたたかく見守る地域社会の一員として今から心がけたいこと,身に付けたいこと」として,「優先席には座らない」「地域行事を意義のある内容にする」「地域の人とコミュニケーションを図ることを心掛ける」などの意見がありました。
講座の最後に,福永係長からの話を聞く時間を設定しました。「子育て中の親は大変,困ったときに周りの支えがあるととても助かる」というテーマのCmを映像で流し,「子育てを『親がんばれ』ではなく『地域で支えて行こう』,地域の子育ての支援者の一人として今日の授業を役立ててください」という内容を伝え,講座を終了しました。
・子育てについて考えることができて良かったです。子育ては一人でするものではないことが分かりました。
・地域ぐるみで子育てをしていくことが大切だということが分かりました。
・グループ交流で友達の考えを聞くこともできたし,将来自分が子供を持った時のことを考えることもできて楽しかったです。
・改めて地域社会の一員として自分ができることは何かを考えることができました。今日考えたことやグループ交流の中で出てきた意見など,自分にできることをこれからの日常生活の中で実践していきたいです。
・事前に学校に出向いて話を聞いたり,こちらのねらいを伝えたりと連携をしっかりとることができていたので,お互いの情報を共有して行うことができました。
・94人という多人数の講座でしたが,生徒たちはみんな熱心に話を聞き,お互いの意見に耳を傾けながら学習に参加してくれたので安心して進行することができました。
・卒業を控えた高校3年生のこの時期に実施することは,意義深いと思います。卒業後の進路はそれぞれだと思いますが,これから社会の一員として自分にできることを行動に移してもらいたいと思います。
・子育てについて関係課(今回は,東広島市こども未来部こども家庭課)と連携し進めることができたのでよかったと思います。