平成30年11月7日(水) 9:55~11:45/県立安芸高等学校
県立安芸高等学校/3年生 14名
小林 文子
県立安芸高等学校の家庭科の「子ども文化」の時間に「親プロ」を活用した講座が実施されました。
今回の「親プロ」講座は,2回シリーズでの実施で,2回目は1月16日(水)に教材30「地域ぐるみで子育て!~親の立場で考えてみよう~」を実施します。
ファシリテーターは準備の際,黒板に赤ちゃんの写真を掲示しておきました。生徒が教室に入ってくると,その写真を見て,「かわいい」と言い合っていました。これは,今日のテーマにつながる写真でした。
4,5人のグループに分かれて座り,初めに,先生からの「親プロ」についての説明とファシリテーターの紹介の後,講座に進んでいきました。
最初に,一人一人に卵が配られ,その卵を自分の子供に見立てることにしました。卵が壊れたら替えはないというルールにしていたので,大切にしながら,手で温めました。卵に触れる前に,手を洗いに行く生徒もいました。そして,卵に顔を描いたり,名前等を決めたりしました。子供の名前等についての交流では,「優しく,皆と仲良くして欲しいから『ゆう』にしました」「笑顔がすてきな子になって欲しいから『ひかる』にしました」「性別は分かりません。自分の姉妹が生まれた時,事前に言われていた性別と違ったから」等,様々な意見がありました。
その後,建物のイラストを貼り付けたかごを「保育園・幼稚園」に見立て,卵を入れました(子供を預ける)。そして,卵を取り出し,グループで輪になって卵を回しました。戻って来た自分の卵を撫でている生徒もいました。交流では,この時感じたこととして,「帰って来た時,安心しました」「他の人の卵を回している時,傷つけないようにしないといけないと感じました」等がありました。それから,各班の卵を見て回りました。
交流は,グループ毎に決めたリーダーを中心に行いました。先生も,グループに入って,自身の子育てについて振り返ったり交流したりしました。
休憩の後,2時間目は,最初にファシリテーターが自身の子育て経験について話をしました。
それから,自分の卵をパックに戻しました。この時感じたこととして,「自分の元から巣立って行ったようで寂しかったです」等の意見がありました。
最後の交流では,「親になったとき,子供にしてあげたいこと」を付箋に出し合い,発表しました。ファシリテーターが,「こんなにたくさんの意見が出るとは思いませんでした。1つでも実践できたら良いですね」と締めくくりました。
・卵でも愛着がわいたので,本当の子供ができたらかわいくて仕方ないだろうと思いました。
・他人の子供を預かる時には,責任を持たないといけないと思いました。
・親になること,それは新しく小さな命を守るべき存在になるということ。かけがえのない存在を守るということ。将来親になった時,この気持ちを思い出そうと思いました。
・やっぱり親はすごい。初めての子ならなおさら,様々な大変なことがある中で,子育てをしっかりしているのがすごいと思います。「ありがとう」と帰ったら言おうと思います。
・生徒の皆さんは,設問に対して繊細に,そして真摯に取り組んでいました。親になるという疑似体験を通して,子供との接し方だけでなく,親の気持ちについてもしっかり意見交流できていました。近い将来,きっと優しい保育士さん,また,お母さん,お父さんになる日が来ると頼もしく思いました。
・グループでお互いの考えを話していく中で,生徒同士の関係が深まっていくのが伝わってきました。