令和5年7月19日(水曜日)13時10分~16時30分
令和5年3月に中央教育審議会において、「次期教育振興基本計画(答申)」が取りまとめられ、障害の有無や年齢、文化的・言語的背景、家庭環境などに関わらず、一人一人が自分のよさや可能性を認識するとともに、あらゆる他者を価値ある存在として尊重する共生社会を実現していくことが必要であることを伝えました。
また、オープンバッジについて、概要、受領の仕方等、説明しました。
題目:「生涯学習支援の理論と実際 -障害者の学習支援の充実に向けて-」
講師:神戸大学大学院人間発達環境学研究科 教授 津田 英二
講義は、「障害者の学ぶ場面」を想像することから始まり、障害者の学びの現状からインクルーシヴな生涯学習の必要性について学びました。障害者の学ぶ機会が保障されず、成長する機会が奪われたり、同世代の人と交流する機会がなくなったりする現実から、周囲の理解や合理的配慮をはじめとする障害者の学習支援が必要なことを学びました。また、講師の先生の大学で実施されている知的障害者のための授業実践の紹介もありました。そこでは、知的障害者の学びだけでなく、それを支える一般学生の学びもある相互的な学びの場となっていて、これからどのような視点で障害者の学習支援を考えていけばよいか理解を深めることができました。
演習では、1回目は日常の生活体験を想起して「学びからの排除」にどのようなことがあり、どのような不利益が考えられるかをグループ協議しました。2回目はグループを変えて、障害者の学習支援の視点をふまえ、どのような取組ができそうかをグループ協議しました。受講者から、これまでなかなかできていなかった障害者の方の参加を念頭に置いた事業計画・運営を、できるところから始めていきたいという意見があがりました。他の施設の実践を聞いて、そこから自分の施設でもできそうなことを考えていきたいという意見もあがっていました。
講義・演習を通して、社会教育主事等をはじめとする社会教育関係職員の役割を認識するとともに、何ができるかを考え、できることから始めていく、そして、できることを促していくことが大切であることを学びました。
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