県土の約7割を占めている森林。戦後、荒廃した山林を復興するためスギやヒノキの植栽が進められ、今ではその面積は14万ヘクタールにも及んでいます。これらの人工林は、まさに伐採して木材として利用するのに適した段階となっています。豊富な人工林資源を生かし、林業の活性化を図るため、広島県では農林水産業の構造改革をめざす「2020広島県農林水産業チャレンジプラン・アクションプログラム」を策定し、木材の生産から流通、加工、消費を通じた県産材の競争力強化と利用拡大を進めています。
県内の木材消費量の約6割を占める住宅分野において、県産材のシェアは約1割程度にとどまっています。そこで、住宅の部材のなかでも特に木材の使用量の多い骨組み部分(柱・梁・桁・土台などの部材)を中心に、県産材への転換を図っています。具体的には、県産材を加工する製材工場と協定を結んだ住宅メーカーに対する助成などを通じ、木造住宅における県産材の利用拡大に取り組んでいます。
森林は県土の保全、水源の涵養、地球温暖化防止などの多面的機能を発揮する貴重な資源です。この資源を活用し続けるためには、木材の生産から流通、加工、消費にいたるまでの幅広い林業振興が必要となります。県では、県産材の利用拡大のほか、徹底した生産コスト管理や運搬経費の削減など効率的な生産・流通体制の確立を進め、産業として自立できる強い林業の実現をめざします。
高性能林業機械を導入するなど伐採の効率化を進めた結果、県産材(スギ、ヒノキ)の生産量は大きく増加してきました。平成32年の県産材生産量40万m3をめざし、さらなる生産の効率化に取り組みます。
住宅に加え、公共建築物や商業ビル等の中大規模建築物にも県産材の利用ができるよう昨年・今年の2年間で「ひろしま木造建築塾」を開催し37名の建築士を育成しました。これらの建築士は専門的な設計技術はもちろん、県産材の特性や調達方法にも詳しい県産材利用のプロフェッショナルですので、ぜひご相談ください。
【お問い合わせ】林業課森林企画グループ TEL.082(513)3683
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