薬物乱用とは、決められたルールを守らずに薬物を使用することを言います。
具体的には、
薬局やドラッグストアの医薬品についても、本来の目的(病気や傷の治療)や用法・用量(1回2錠など)を守らずに使えば乱用となります。
乱用される薬物には、麻薬や覚醒剤、大麻はもちろん、「合法大麻」「脱法ハーブ」などと称して販売されている危険ドラッグなども挙げられます。いずれの薬物も、心身に大きな悪影響をもたらす危険性があります。
また最近では、医師から処方された薬やドラッグストアで購入した市販薬を、用法・用量を守らずに過量に摂取するOD(オーバードーズ)が問題となっています。
心身への悪影響があり、最悪の場合死亡する可能性があります。また、後遺症が残ったり、薬物依存に陥ってしまうケースも少なくありません。
医薬品は、用法・用量をきちんと守って使いましょう!
一般用医薬品の乱用(オーバードーズ)については、厚生労働省HPもご覧ください。
私たちの脳は、スーパーコンピュータのように多くの情報を素早く処理し、心と身体のコントロールを行っています。しかし、薬物を乱用すると、脳の仕組みにダメージを与え、運動機能や記憶能力、感情のコントロールなどに様々な障害を引き起こします。
そして、一度ダメージを受けた脳は、薬物を使う前の状態には戻らなくなります。特に、成長期にある青少年の脳は成人に比べて影響を受けやすいため、注意が必要です。
脳に障害が起きることで、体中に様々な悪影響が現れます。心臓や肝臓など、全身の臓器にも悪影響を与えるので、最悪の場合、死に至る恐れがあります。
耐性とは、薬物を繰り返し使用することによって、最初は効果があった薬物が、同じ効果を得るために使用量を増加しなくてはならなくなる現象です。乱用を続けると、次第に薬物の効果が薄れてきてしまい、同じ量では効かなくなり、摂取量や回数がどんどん増えていくという悪循環に陥ってしまいます。
薬物依存症とは、覚醒剤・大麻・危険ドラッグなどの依存性のある薬物を使い続けているうちに心身に異変が生じ、薬物を使いたいという気持ち(渇望)が強くなりすぎて、自分ではコントロールできなくなり、現実に様々な不都合が生じているにも関わらず、薬物を使い続けてしまい、「やめたくてもやめられない」状態になることです。
薬物関連の問題は、残念ながら、皆さんだけの力では、解決できないこともあります。早めに、こちらの相談機関へご相談ください。
厚生労働省の薬物乱用防止の取り組みや、啓発資料等が掲載されています。
このページで使用しているイラストはこの読本から引用しています。
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