広島名物料理と楽しむ「ひろしま一途な純米酒」シリーズ
強いお酒が苦手な方も手にとりやすく、広島名物と一緒に気軽に楽しめる低アルコール酒を開発しました!
「ひろしま一途な純米酒」とは・・・
広島名物と一緒に楽しむために開発された純米酒(製法)です。
【もみじ饅頭】【お好み焼】【焼きがき】【カキフライ】
これら4種類の名物に合う酒質(味や香り)及びアルコール度数をあらかじめ設計し、それを純米製法により再現した低アルコール酒です。
※純米製法とは、米と米麹のみを原材料として使用した醸造方法です。
なお、一部の日本酒は、料理との相性を考慮して、醸造後に炭酸ガスを添加して発泡性を持たせているため、酒税法上「純米酒」と表記できません。この場合は「発泡清酒」と表記します。
※「ひろしま一途な純米酒」は、広島県の登録商標です。
特徴
低アルコール酒でもしっかりとした味わい
独自の技術によって、既存の低アルコール日本酒の醸造技術では再現できなかった味を保持しています。
日本酒のイメージが変わります
日本酒が苦手な人にでも、飲みやすいお酒です。名物料理以外にも、様々な料理と合います。
開発のきっかけは「広島のお酒を元気にしたい」
日本酒の消費量が減少する中、新たな消費の掘り起しは広島県内の酒造業界全体の課題でした。
広島県酒造組合と共同で実施した、日本酒を飲まないアルコール消費者を対象としたアンケート調査では、
「日本酒はアルコール度数が高い」
「悪酔いしそう」
という否定的な意見が多く寄せられました。
また、以前から「料理やお菓子と一緒に飲む日本酒ができないか」という要望が当センターに寄せられていました。
そこで、普段日本酒を飲まない人にも手にとりやすい、新しいイメージの日本酒の開発に取組むことにしました。
日本酒全体の消費量は減少している一方で、純米酒や純米吟醸酒の売上は伸びており、増産傾向が続いていることに注目して、トレンドである純米酒にこだわることにしました。
糖類や酸味料を添加可能な普通酒に比べ技術的難易度が高くなりますが、
「広島名物に合う」
「純米酒づくり」
「低アルコールでも水っぽくない」
をキーワードに、醸造技術の開発に取組みました。
開発から商品化まで
料理の選定と酒質の決定 ~酒質設計チームとの連携~
地元のソムリエや料理人で構成された酒質設計チームの意見を基に、飲食の場面や主な顧客も想定しながら、お酒と一緒に楽しむ広島名物を4品に絞り込みました。
それぞれの名物料理に対して調合酒(※注)を作成し、料理とともに試飲して相性を確かめる作業を繰り返し、目標とする酒質(味や香り)を決定しました。
(※注)調合酒:基本となるアルコール飲料に、味や香りを引き出す素材を混ぜ合わせて造ったお酒
醸造で酒質を再現するための技術開発
調合酒で設計した酒質を、実際に醸造で再現するためにはいくつもの課題がありました。
まず目標となる酒質は調合酒で設計したため、既存の醸造技術では再現できない特徴がありました。
また、一般的に低アルコール日本酒はアルコール度数が高い日本酒を水などで薄めて造られるため、水っぽいお酒になるという欠点がありました。
これらの課題を解決するため、原材料や酵母、醸造条件をいくつも検討し、小規模の醸造試験を繰り返しました。
小規模の試験醸造でできたお酒については、酒質設計チームに「設計したとおりの酒質が再現できているか」、「料理との相性に問題がないか」を確認していただきました。
問題があれば醸造方法の改良を図り、さらに規模を大きくした試験醸造を行った結果、目標にした調合酒を超える酒質を、実際の醸造で実現する技術を確立しました。
技術移転による商品化
開発した醸造技術を、県内酒造会社に技術移転することで、順次商品化されています。
技術移転を希望される場合は、当センターに御連絡ください。
実際に商品化したお酒を、下のリンク先で紹介していますのでご覧ください。
- もみじ饅頭に一途な純米酒(左から2番目、平成28(2016)年発売)
- お好み焼に一途な発泡清酒(中央の2本、平成28(2016)年、平成30(2018)年発売)
- 焼きがきに一途な純米酒(左端、平成28(2016)年発売)
- カキフライに一途な発泡清酒(右側の2本、平成31(2019)年発売)
関連リンク
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