平成23年8月30日(火曜日) 広島県立総合技術高等学校
10時50分~12時40分
【講座見学】
「学習プログラム講座(子育て準備期)」
教材 2番 「親しらず 子しらず ~親子関係を振り返る~」
ファシリテーター 「『親の力』をまなびあう学習プログラム」講座ファシリテーター 緒方 恵理子
13時30分~15時30分
【講義・演習】
36人
「学習プログラム講座(子育て準備期)」
教材 2番 「親しらず 子しらず ~親子関係を振り返る~」ファシリテーター 「『親の力』をまなびあう学習プログラム」講座ファシリテーター 緒方 恵理子
幼いころのセピア色の写真を見せる | 生徒たちは, | 親子役に分かれたロールプレイ。 |
■研修の様子
県立総合技術高等学校の人間福祉科1年生40名を対象に行った,教材「親しらず子しらず~親子関係を振り返る~」を用いた学習講座を見学しました。
今回の講座のねらいは,生徒が,「自分の親子関係を振り返り,親の役割や気持ちを考える。」また,「将来,自分が親としてどうありたいかを考える。」ことです。また,生徒はこれまで,「発達と保育」の授業で,「あなたが親だったらどうする?」というテーマで,自分が親だったらどんな言葉をかけたり,どんな行動をとったりするかなどを考え,親の態度の子どもへの影響について学習しています。その関連学習として今回の講座が位置づけられています。
まず,導入では,ファシリテーターの緒方恵理子さんの和やかな進行のもと,「アイスブレイク」として,自分の幼いころの写真を持ち寄って,グループでの話し合いを始めました。生徒たちの緊張した顔が,だんだんとほぐれ,真剣になっていきます。親役,子役になって会話をするロールプレイング(役割演技)では,自然とアドリブも出てたいへん盛り上がりました。「子どもは,親にこう言われると,こう感じるのか。」「親は,こんな気持ちで,子どもにこう言っているのか。」と,親と子どもの両方の立場を擬似体試することにより,お互いの気持ちを実感することができたのではないでしょうか。
最後のまとめとして,「親の役割とは何か」を考える部分では,「子どもを見守る。」「理解する。」「愛情を注ぐ。」「子どもの見本となる。」「自立するまで手助けする。」など,すばらしい意見が次々と出されました。生徒たちが,「親の力」についてしっかりと認識し,これから親となっていく自分の姿を思い描けた様子がよく分かりました。
■ファシリテーター緒方さんの感想
「楽しんでチャレンジしましょう!!」
貴重で価値ある体験となりました。生徒たちの素直で真剣な取組みとストレートな意見交換は清々しく心高まる刺激を受けました。誠に迫るようなロールプレイングも進行の大きな手助けとなりました。「みんなで話す楽しさ・認め合うこと」を伝えたいという思いは伝わったでしょうか?中高校生を対象とした講座の推進は,家庭教育基盤形成に大きな役割を担うと確信します。 ファシリテーターの仲間へ
「臆することなく,チャレンジしましょう。自分らしさを大切に。」
ありがとうございました。
■参加者の主な感想
県立総合技術高など学校飯田校長から | 午前中の講座について | 大阪での活動の様子について |
■研修の様子
○高校生を対象にした「『親の力』をまなびあう学習プログラム」講座の実施について
今回の研修会場となった県立総合技術高等学校の飯田惠美子校長より,授業(教育課程)の中で,「『親の力』をまなびあう学習プログラム」(子育て準備期)を活用した学習講座を実施することについての意義や意味合い,期待される効果などについてお話しを頂きました。高など学校で実施する上でのポイントや留意点,高など学校で講座を実施する場合,どのような教科・科目またそのほかの課外活動などでの実施が可能なのかなどについてのお話しもあり,これから高など学校での活動を展開していくうえで,たいへん参考になりました。
○講座見学の振り返り
午前中に行った「講座」の振り返りを,ファシリテーターの緒方さんと大阪親学習リーダー連絡協議会会長の大浦晴子さんを中心に行いました。
今回,ファシリテートをお願いした緒方さんの和やかで巧みな進行のあり正について,これからのモデルとしていきたいという感想も上がりました。高校生を対象とした講座の見学は,研修参加者のみなさんにとっても初めての経験でしたが,講座に真剣に取り組む高校生の姿に非常に感銘を受けていました。これから親になる若い世代の「子育て準備期」に対する「親学習」の必要性について,改めて認識することとなりました。
○これからの活動について
大阪親学習リーダー連絡協議会会長の大浦晴子さんをお迎えし,大阪府での親学習活動の実践について御講義いただきました。
まず,大阪府の親学習テキスト「『親』をまなぶ・『親』をつたえる」を使用して,大浦さんがファシリテーター,受講生が高校生役となり,親学習の模擬ワークを行いました。たまごを使ったワークでは,本物のたまごを「自分の子ども」に見立てて,温めたり名前を付けたりした後,グループで意見交流しました。午前中に実際の高校生を対象とした講座を見学していたので,その時の感想と照らし合わせながら体試することができました。
「親学習リーダー」が独自に作成した「サブテキスト」や,高校生に対する講座を行う際の注意や学校との連携などについての事例の紹介もありました。
大阪府での高校生に対する講座について教えていただいた後は,ネットワークについての話がありました。
「大阪親学習リーダー連絡協議会(Oya・Ren)」は,大阪府の親学習リーダー養成講座の修了者を中心として立ち上げた組織です。行政と連携しながら自主的に運営し,各市町村の「親学習リーダー」同士がつながりを持ち,交流や情報交換を通して,「親学習講座」の充実やスキルアップに務めています。活動の広がりについてはまだ課題もあるとのことでしたが,広島県でのネットワークのあり方を考えるうえでも,たいへん参考になりました。
■参加者の主な感想