令和6年7月31日(水曜日)9時30分~16時40分
開講あいさつでは、広島版「学びから始まる地域づくりプロジェクト」支援事業の趣旨が、第4期教育振興基本計画に示されている、一人一人が自分のよさや可能性を認識するとともに、あらゆる他者を価値のある存在として尊重し、多様な人々と協働しながら様々な社会的変化を乗り越え、豊かな人生を切り拓き、「持続可能な社会の創り手」になることを目指すという考え方に通じるものであることについて話しました。また、人々の関係を共感的・協調的なものとするためには、社会教育による「学び」を通じて人々の「つながり」や「かかわり」を作り出し、協力し合える関係としての土壌を耕しておくことが求められていることについて話しました。
講師:広島修道大学人文学部 教授 山川 肖美
講義では、持続可能な地域社会であり続けるための学びや、ひろプロにおける学習支援者の役割等、「学びから始まる地域づくりプロジェクト」の考え方とつくり方の基本を中心に講話がありました。個の満足・充実が暮らしの質を向上させ、社会参画(誰かのために・社会のために)につながる等、地域の学び場から地域づくりを考えることが大切だと学びました。また、協創(巻き込む → 一緒にやる)力の必要性を学ぶことができました。
説明:広島県立生涯学習センター 社会教育主事
趣旨説明では、これまでの国や県の動向について、答申等を踏まえて説明しました。また、本支援事業が求めれられる背景として、人づくり・つながりづくり・地域づくりの観点から公民館等の社会教育施設が「学びの場」の拠点としてプロジェクトを展開していくことが、これからの社会に求められていることについて説明しました。
事例発表では、ひろプロ事業に実際に取り組まれた二つの市町から、具体的な事業内容や、周りを巻き込み地域住民が自分事として参画していくプロセス等を発表していただきました。
事例発表者:廿日市市友和市民センター 所長 中村 滿
廿日市市では、「誰もが安心して暮らし続けられる地区を維持していくこと」を目的に、‟まちづくりビジョン”を作成されました。ビジョンづくりのためのワークショップの企画運営の組み立て方から、住民相互の話合いの様子まで、詳しく発表していただきました。行政、社会福祉協議会、地域自治組織等、関係団体を巻き込んでワクワク楽しく活動されている様子が大変参考になりました。
事例発表者:北広島町千代田地域づくりセンター 社会教育指導員 河村 由起子
北広島町では、地域の課題解決に向けて取り組めることは何だろうと話し合われ、住民とともに先進的に実施している市町の取組を学んだり、座談会を開いたりされました。そして実行委員会を立ち上げ、住民が参画する「絵本フェスタ」を開催されました。1年目の取組をブラッシュアップし、地域の高等学校にプロジェクトの説明に伺い、高校生が企画段階から参画できるよう、組織づくりにも取り組まれたところが大変参考になりました。
はじめに、個人ワークとして、受講者の所属地域について、「地域の現状(データ)」「地域の資源」「地域課題の分析」を演習シートに整理しました。
次に、それらをもとにプロジェクト課題(地域住民が学ぶべきこと、地域が目指す方向性等)について、課題を達成するために必要な講座や事業、ヒト、モノ、コトも踏まえて検討しました。
グループで交流した後、グループで一つのプロジェクトを選んで「取組の概要」「達成目標」等を考えていきました。いろいろな立場の方と意見交流する中で、地域の課題解決に向けたプロジェクトについて、たくさんのアイディアを出し合うことができました。
グループごとに立案したプロジェクトについて発表しました。その後、講師から、全体を通しての総括をしていただきました。
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